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リネンスーツで旬を纏う

2019年4月11日更新


こんにちは。
大阪店の大崎です。
この原稿がUPされる頃には関西の桜ピークも過ぎて、関東や九州、四国の方はもうとっくにお花見シーズンを終え葉桜に変わる頃でしょうか。
北日本ではこれからが見頃ですよね!
日本三大桜の名所である高遠城址公園の桜は一度見てみたいなと思いますが、桜の季節はあっという間ですのでなかなか難しいのが現実です(泣)

さて、今回は今シーズン私が仕立てたい、ヘビーユースしたい!そんなリネンスーツのご紹介をさせていただきたいと思います。
2018年6月に「ヴインテージショップYOSHIMURA」が始まり、多くのお客様からご好評いただきましたが、そんな中私は南浦店長が仕立てたアイリッシュリネンのブラウンスーツがとても気に入っておりまして(自分のスーツでも無いのに)。
そして、今年は私の出番!ということで皆さんにご紹介させていただきたくことになりました。

まず、スーツとえば「仕事用」という点がベースにありますよね。
内勤でデスクワークがメインの方、外回りや出張も多い方、色々だと思うのですが、お客様の目線になって考えてみると、スーツを選ぶ際は“おしゃれさ”というよりはやはり実用性重視(丈夫でシワに強い、場所を選ばず着ていけるetc...)ではないでしょうか。
しかしその反面で、流行りと分かっているけれど素敵だな、“今”着たい服、“いつもの”とは違う気分でスーツを着たいなと感じたりすることもありますよね。
そんなお客様のご参考にしていただけるような、定番から一歩先へ行くスーツを作るべく、私の感性もプラスして今回オーダーしてみました!

まず生地はといいますと、今回は世界最高峰と呼ばれるアイリッシュリネン100%で。
現在出回っているアイリッシュリネンとは違い、亜麻の生産から紡績、織りまでをアイルランドにて行われたものを指し、肌触りはとても滑らかでリネンのゴワゴワしたような印象も吹き飛ぶ、ハリ・コシ感としなやかさが特徴です。
次にデザイン、仕様にまいります。

◆ジャケット

1.基本デザイン シングル2Bテーラーカラー
今回はダブルではなくシングルであくまでも「仕事用」というコンセプトからは離れすぎないように。
バックのベントはややメンズライクにサイドで“切り込みを深め”に入れます。
着丈も長めに設定するため、フロントカットは見た目の印象が軽やかに見えるように丸みを大きくします。(Bカット)
フロント釦は本水牛でもメタルでもなく、盛夏用のスーツ・ジャケットを軽快に魅せるのにはうってつけの茶蝶貝で。
この清涼感がリネンとの相性は抜群で光の反射で表情が異なってみえるのが特徴です。
2.腰ポケット 両玉フタ付き
3.胸ポケット 箱ポケット
既製品ではついていないことも多い....名札やIDカードなどお使いになられる方はあると便利ですよね。
4.袖 スリット より軽やかに袖元のアクセントには欠かせません。(スリット6cm)
5.裏仕様 夏仕立て
今回は盛夏用ですので、芯地、裏地、肩パッド等を省いて、とことん軽く涼しい仕様にいたします。

◆パンツ

1.タック IN 1タック
リネンの少しシワがよりやすい特徴からインタックで座った際にできる座りシワを軽減させたいと思います。
アウトタックよりもオーダーらしさとフォーマル感がでる仕様です。
2.サイドポケット ストレート
既製品は斜めに手を入れやすい仕様になっていることが多いですが、縫い線に沿ってまっすぐのストレートはポケットの口が広がりにくく、立ち姿をすっきりと魅せてくれます。
3.ピスポケット 左右ポケット有り
レディスパンツは基本ピスポケットはついていませんが、今回はピスポケットを付け、更に右ポケットは飾りのフタ付きで左右異なるデザインに。
オーダーらしさを出していきます。
4.裾仕様 シングル
5.前あき ベルト幅5cmの持ち出し付
6.ベルトループ 有り
7.センタープレス 有り

◆全体シルエット

ソフトで女性らしい色味のベージュですが、ややルーズな雰囲気にまとめたいため、あえてジャケットのウエストはシェイプさせません。
パンツはトレンドであるワイドパンツで、足のラインが強調されにくいように(体型カバー)、素材の質感を生かして堅苦しさとは無縁の「リラックススタイル」に近づけてまいります。

以上、今回のリネンスーツのデザイン、内容をご紹介いたしました。
リネンはややカジュアルに映ることから、仕事用としてはお召しになられたことは少ないかと思います。
デザインとコーディネートでそのカジュアルさを打消し、お仕事用として十分活用できる、プライベートでも様々なアイテムと組み合わせを楽しめるスーツにいたしました。
仕上がりましたら着用写真を含めてご紹介したいと思いますので、今しばらくお待ちください。
ではまた、次回もお楽しみに。


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