2019年10月25日更新
こんにちは、東京店の富田です。 10月も後半に差し掛かる頃となりましたが、 皆さん如何お過ごしでしょうか? 日中も天候によっては気温がすっかり低くなり、慌てて羽織を引っ張り出して 着出した方もいらっしゃると思いますが、冬支度は大丈夫ですかね? 寒くなり始めのこの時季は身体も寒さに慣れていないため、風邪をひきやすいです。 少し意識して厚着をして寒さに慣れていきましょう♪ さて今回のレディースコラムは、8月のコラムの続きですが皆さん覚えていらっしゃいますか?! 忘れちゃったよ~、っという方は是非こちらをまずご覧ください。
思い出した、または覚えてるよ!!っという読者の皆様ありがとうございます。 ここで答えを書いてしまいますが、そう、≪富田着用分の仕立て≫の話です☆ 時間がかかり忘れられてしまいそうですが、今回は遂にお披露目です!! やっと仕上りましたので、先ずはドーンと!!!写真をご覧ください。
如何でしょうか? 結構迫力がありますよね。ピークラペルの剣先がぐっーと大きく上向きで、 カッコ良さが表現されていますよね。 実を言いますと今回は、、、、 『メンズパターン』で仕立てましたーーー!! 確かに、衿が衿やラペルが大きいような?! と感じた方もいらっしゃるかと思います。 『へぇ~、メンズパターンでも女性モノが仕立てられるの?!』と、驚く方もいらっしゃると思いますよね。 私もそう思っておりましたが、どうすれば女性もメンズパターンで着こなす事ができるのか、簡単にそのポイントをご紹介ますね。
やはり男性の身体と一番違うのが胸の高さですよね。 男性でも胸厚体や胸筋が発達している方には、ゴージカットという補正をプラスします。 上衿とラペルの切り替え部分の身頃側にダーツ処理をすることで、 胸の高さを造る事ができ、より胸周りを立体的に表現してくれます。 このような仕様で女性の身体にも合わせやすい形になります。
またメンズとレディースのジャケットで大きな違いは、ジャケットの中に使われている増芯の重量です。 (もちろん軽く仕立てるための軽量付属もありますが、ここでは一般的に使うものとしてご説明します。) 女性ものは軽く綺麗な曲線を作るため、極力軽くソフトなものを使用し、パターンのラインで、きれいな女性本来のもつ身体の曲線を活かします。 ですが、メンズジャケットの場合は、胸の厚みや立体感を作り出すには、 パターン専用の増芯を使うことで、形成された凛々しいジャケットが作られます。 ですから、拘った付属を使うメンズジャケットの重量は、男性にとっては普通の重量ですが、女性にとっては、鎧を着ているかのように重く感じます。(汗) そこで、今回メンズライクジャケットの中に使われた付属は、いつもレディースで使われるし付属類を使って仕立てを行いました。 パターンはメンズものですが、そんな融通も聞いてくれた弊社の青森工場にも感謝です♥こうやって、ちょっとイレギュラーな仕立ても可能な範囲でも挑戦してくれる工場は強い味方です。
バストはパターンの範囲内で決まっても、やはり肩巾はメンズより当然小さいので、 ここは可能な限り肩巾を小さく合わせました。でもまぁ通常の富田が仕立てるレディースパターンより1.5cmは大きいですが、、、、メンズライクを表現したかったので、問題なかったですね。 それから後は、アームホールと、袖巾が大きかったので、アーホールはカマ上げし(少し小さくし)、袖巾は、1.0cm程詰めました。
以上、このようなアレンジの仕方で女性の身体にも合う、メンズライクジャケットが作れます。 この時期の、ちょうどいい気候から寒くなりだす季節の狭間に、メンズライクジャケットを羽織感覚でお召になるのもいいですし、トレンドに合わせてのコーディネートもいいですね。 お仕立てする生地よっては、同じパターンでも全く違う表情になりますので、 そんなところもオーダーの楽しみですよ♪ 是非この機会に、気になる方は是非お気軽にお電話でもメールでもお待ちしております!! また今回、富田のお披露目する予定だったのはスーツでしたが、 生地が足りないハプニングがありまして、ジャケットだけのお仕立てになりました。(汗&悲) まぁ、コーディネートを楽しもう♪と切り替えてこの秋冬着ていきたいと思います。 それでは次回もお楽しみに♪