2020年12月24日更新
こんにちは、東京店の富田です。 12月も今日を含めてあと8日。今日はクリスマスイヴですが何てことはなく、 私には、すぐにも年の瀬が押し迫る感じの方が強いですが、皆さまは如何でしょうか? 今年は、何だかクリスマス気分も盛り上がらず、街並みのイルミネーションもどことなく 《静止画》のように感じます。それでもつい見ていると歩く足がとまり、スマホ片手にパシャパシャ撮ってしまいます。ここに載せたいところですが、なかなか上手くは撮れませんね。(苦笑) 今年は、コロナに始まり、生涯の記憶にも残る出来事になると思います。 日常生活も変わった事、働き方も変わった事、またニューノーマルという言葉も定着しつつ、何かと変化と付き合ってきた令和2年だったと感じています。 来年の状況回復を祈りながらも、前進あるのみでいきたいと思います。 それでは今回のレディースコラムは、寒いこの時季に嬉しい、暖かい素材でお仕立てされた仕上りを一部ご紹介いたします。 ここ数日、例年にはない寒さですからね、上手に防寒できそうな仕上りをご覧いただき、 是非皆さんもお仕立て頂ければな、、、と思います。
パネルノッチスーツ
タイトルにパネルノッチカラーと有りますが、ちょっと聞きなれない名前ですよね。 よく見ると、通常の衿型と違うのがお分かりになりますか? 何が違うかと言いますと、通常の衿より、ゴージライン(上衿とラペルの接ぎ部分)が低く設定しているので、見え方としては、優しく女性らしいエレガントな表情になります。 また、この衿型にする場合は、パネルライン入りモデルのみでお作りする事になりますので、より女性らしい仕上りになりますし、上衿角の小丸具合も魅力的ですね。 そして肝心の暖か素材ですが、こちらは薄めのフランネルです。 ソフトな起毛感と暖かいぬくもり、そしてデイリー使いしやすい堅実な素材でありますので、安心してご着用できますね。 これから益々寒くなる時季、ジャケットの下には、ハイゲージのニットのタートルネックを合わせてもいいですし、足元はあったかデニールのタイツで、ニットとタイツを色合わせするのも、冬コーデが楽しめますのでオススメです♪
ロングジャケット
衿型
シームPK
ロングジャケットっていっても、コートじゃないの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、こちらは、ジャケットを着るゆとり分量でお仕立てされたロングジャケットです。 丈感はすっぽりお尻を隠すくらいになっておりますが、実際、お仕立て頂いたO様は、 お引き取り頂いた時に、このロングジャットを着て、 その上に、着てこられた少しゆとり感のあるコートを羽織られお帰りになりましたので、 それはもう暖かいに尽きますね。 生地は、YOSHIMURA&SONSでは、今シーズンから取り扱いを始めた、オススメのイタリアブランドの生地です。 色も深いネイビーベースに薄いネイビーと色気のあるパープル系が折重なり、 これもまた何とも言えない複雑で美しい仕上りになっております。 混率はウール100%と思いきや、なんとコットンが25%も入っていることが判明。 うーん、なんでコットンが入っているのかなぁと店舗で話していると、 生地のエキスパートでもある播磨さんに曰く、 『テキスタイルの企画では、風合い重視や色合いをより表現するために、 組成を変えることもあり、今回は、ウールだけで色出しするよりも、コットンを混ぜる方が、より発色のいい色がでるとして組み合わせたのではないかな。』と、 (憶測だけどと)話してくれました。 なるほど!確かにそう思うと、この何色にも見える表現が理解でますし、 テキスタイルデザインの奥深さに、只々関心してしまいました。 また生地の感触も、ふっくらと空気を含んだ温もりのある織になっていますので、生地だけ見ても優しい雰囲気に仕上るのは間違いないですね。 そして衿型に注目。やさしいロールカラーで生地の雰囲気とベストマッチした仕上りです。 脇のポケットは、生地との接ぎ目を利用したシームポケットになっておりますので、 見た目も軽くすっきりとした仕上りになります。
とにかく、〝暖かい〟を優先するなら、この葛利毛織のフランネルに尽きます。 私もこのフランネルのスーツを持っていますが、とにかく暖かいですし、 とても仕立て映えするので着ていると、「そのスーツいいよね!」と褒められる事が多いです、スーツが。。。。(苦笑) ツイード素材よりソフトで馴染みやすい肉感なので、動きやすく冬素材では使いやすいです。 また、生地の打ち込みもしっかりしているため、スラックスの膝も出にくいですし、 少しタイト目にお仕立てしても身体のラインを拾いにくいので安心して着られますね。 防寒しながら、冬こそ楽しめるこのフランネル、とってもお勧めですよ☆
フランネルパンツ
両サイドボックススカート
マーメイドスカート
最後のご紹介になりますが、あったか素材の最後を飾るには相応しい、ツイードでお仕立て頂いたスカートのご紹介です。 ムーンは、ハリスツイードより目付が軽く扱いやすいので、ツイードならではのソフトで素朴な風合いとしっかりした素材感がありますので、素材と共に寒い冬を安心して過ごせると思います。 偶然に仕上りのお色が被ってしまいましたが、冬映えするボルドーは人気カラーですね。 ここでちょうど同じ生地でデザイン違いのスカートを比べてみるのも楽しいかと、 そんな見方でご案内しようかと思います。 両サイドボックススカートは、=(イコール)制服、と思う方も多いと思います。 学生の頃、制服で着たなぁ~と思いだしますね。 ですが、素材が違うと全く見え方が違うと思いませんか?生地の折重なる生地の分量が贅沢に使われ、ただのスカートよりも存在感があります。ましてツイードの両サイドボックスにもなれば、見え方も暖かさもまして、寒さにも勝てると思います。更にデニールの高いタイツとブーツも合わせれば最強ですね。 そしてマーメイドスカートは、 女性の腰から裾にかけてのSラインを最大限綺麗に魅せるこのシルエットは、素材によっては、カーブの見え方が変わります。 ツイードのしっかりした素材ですとカーブの外ハネもしっかり表現されますし、 ロロピアーナのソフトタッチのような素材ですと、もっと柔らかく表現されます。 このシルエットは、シンプルながらも一番〝華〟のあるスカートだと思いますね。 全く同じ生地でお仕立てされたデザイン違いのスカートは如何でしたか? 両サイドボックスの贅沢さと、マーメイドの≪華≫、両者とも甲乙つけ難いほど、 どちらも素敵な仕上りでした。うーんどちらも欲しくなりますね。