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コーデュロイシャツと「変身」


コーデュロイ シャツ生地
コーデュロイ シャツ生地

こんにちは。大阪店の西脇です。
10月に入りました。ようやく朝晩は涼しくなり、秋らしいファッションを楽しめる季節になってまいりました。

先月より、新しくリリースされたコーデュロイのシャツ生地はもうご覧になりましたでしょうか。カジュアルシャツのフェアも先週末より開催されています。是非店頭にて、手に取ってご覧ください。

ここで最近、インスピレーションを受けた言葉を紹介します。

先日、発表されたCHANELの2026 秋冬コレクションで、ガブリエル・シャネルの言葉が紹介されていました。1950年代に、Le Figaro紙へのインタビューで、ガブリエル・シャネルが語った言葉とされています。

CHANEL 2026 AW Collection
CHANEL 2026 AW Collection
(画像:https://www.chanel.com/jp/より)

“Fashion is both caterpillar and butterfly. Be a caterpillar by day, and butterfly by night.
There is nothing more comfortable than a caterpillar and nothing more made for love than a butterfly.
We need dresses that crawl and dresses that fly. Because the butterfly doesn’t go to the market. And the caterpillar doesn’t go to the ball”
– Gabrielle Chanel

「ファッションは毛虫であり、蝶でもあるのです。昼は毛虫、夜は蝶になりなさい。毛虫ほど気楽なものはないし、蝶ほど愛される存在もありません。
体にまといつくドレスもひらひらはためくドレスも必要なのです。なぜなら、蝶は市場に行かないし、毛虫は舞踏会には行かないのですから。」

CHANEL 2026 AW Collection
CHANEL 2026 AW Collection
(画像:https://www.chanel.com/jp/より)

今回のレディースコラムでは、新しいコーデュロイのシャツ生地でお仕立てしたシャツワンピースをご紹介いたします。

コーデュロイというとどのようなイメージをお持ちでしょうか。

一般的なイメージである、「カジュアルスタイル」だけでなく、このコーデュロイの生地は、ドレスのようにも“変身”できると私は感じました。

シャツの着丈を長くし、サイズ感や釦位置を調整すれば、ワンピースのように着ることが可能です。

0.コーデュロイのシャツ生地について

―コーデュロイとは
まず、コーデュロイという生地について、改めてご紹介します。
簡単に言うと縦に畝(うね)が並ぶ、起毛した生地のことです。
織る段階で緯(よこ)糸の一部を長く浮かせておき、織り上がったあとにその浮いた糸をカットして起毛させることで、畝が生まれます。ベルベットと同じ「パイル織物」の仲間です。

-出自
コーデュロイは、フランス語の「corde du roi=王の畝(うね)」に由来すると語られることがあります。ですが、これはただの素敵な作り話で、フランス語にその言葉の由来は残っていません。フランスではvelours à côtes(畝のあるベルベット)と呼ばれていたそうです。
本当の出自は、もっと地味です。
確からしいのは cord(畝・紐)+ duroy(イングランド西部で作られた粗い毛織物の名)の組み合わせです。18世紀、北イングランドの工場町で生まれ、労働者や農夫の作業着として使われた、丈夫な綿の布。「王の布」どころか、はじまりは労働者の服地でした。
そこからこの生地は、静かに階段を昇っていきます。
やがて学者が身につけるようになり、英国の上質なカントリーウェアの生地になり、時代を下って世界中に広まった。作業着だった布が、少しずつ品位を身につけていった——コーデュロイは、そういう生地です。

-畝の太さ

コーデュロイ生地 左10W/ 右21W
コーデュロイ生地 左10W/ 右21W

畝の太さにも、幅があります。
その太さは「ウェール」という単位で表し、1インチ(約2.54cm)の幅にいくつ畝が並ぶかを示します。つまり、数字が大きいほど、畝は細くなります。
伝統的な標準は大体10Wです。
今回の生地は21W。畝1本の間隔は1mmあまりです。16~21Wの細畝はピンウェールと呼ばれ、柔らかく上品な畝です。少し離れて見ると無地のように見え、近づくと細い畝が浮かび上がります。
もともとスラックスやアウターに使われていたコーデュロイを、シャツ、つまり1番肌のそばで身に着けるところまで細く織り上げた一枚です。

1.コーデュロイのシャツワンピース

今回のシャツワンピースは、一般的なコーデュロイシャツのカジュアルな雰囲気から少し離れて、すっきりとした、ジャケットにも合う一着を目指しました。

コーデュロイのシャツワンピース

ゆとりを少なくし、ウエストをやや絞ることで、ジャケットを羽織ったときにも中で生地がもたつかないようにしています。
前立ては比翼にして、ボタンを隠しました。「シャツらしい記号」を一つ消すと、黒の無地のような佇まいの中に、畝の陰影だけが静かに残ります。

袖のタックを一本にして、袖巾を少し細身に。
袖口のカフスの形状は一般的な中丸にして、シャツらしさは僅かに残しました。

丈は膝丈——手持ちのジャケットと、合わせやすい丈にしました。

仕様は簡単にまとめると以下の通りです。

<シャツワンピース>

生地 コーデュロイ 21W ブラック(Cotton 100%)
衿 レギュラー
前立て 比翼仕立て
カフス 中丸 釦留め
袖タック 1本
着丈 膝丈
釦 ツヤなし ブラック
裾 マンハッタン浅め(着丈前後差なし)
バックスタイル ノータック

2.コーディネート

シャツワンピース1枚だけでもスタイルは成立します。
コーデュロイという生地を存分に生かすなら、アウターにも、インナーにも使えます。

3.最後に

一枚でも、ジャケットを羽織っても、アウターとしても。このシャツワンピースは、昼も夜も、着る人のスタイルによって変化し、寄り添います。 毛虫から蝶へ、着る人のアティチュードによって行き来できる、そのような服をオーダーだからこそ仕立てることができます。

シャツフェアも開催中ですので、この機会にビジネスシャツ以外のシャツも是非ご検討ください。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。


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