服地の本場大阪谷町で生まれ、東京神田の生地屋街で育ち...はや

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2018年8月24日更新

ヴィンテージショップ“YOSHIMURA”更にPOWER UP!

お盆休みも終わり、8月も後半に入りましたね。
皆さま、リフレッシュされましたでしょうか?
家族サービスで仕事以上に疲れた?お父さん方も多かったのではないでしょうか。
今年もあと4か月しかありません!まだまだ暑い盛りですが、気持ちは秋冬に切り替えて盛り上げてまいりましょう♪

さて、6月にOPENしましたヴィンテージショップ“YOSHIMURA”in Summer
シーズンも終盤に差し掛かってのOPENにも関わらず、東京・大阪それぞれ多くのお客様よりご好評、ご利用頂き、企画&仕入担当者として万感の思いであります。
暑い最中、汗だくになりながら生地を担ぎ、ビルの3Fを2時間も往復して引き揚げに行った辛さも報われるというもんです。
そんな私の怨念にも等しい思いが込められた秋冬物ヴィンテージ生地ですが、今シーズンはもったいぶらずスタートダッシュで皆さまにご紹介させて頂きます。
ちなみにですが、秋冬は更に質、量ともに春夏を遥かに凌駕するレベル。
量は春夏の倍以上の700着over!、質は繊維の宝石カシミアを始め、ミンク、セーブル、グアナコに、ラムズゴールデンベール!まで、正に希少素材のオンパレード。
そんな超が付くほど高級な生地を6万円程のpriceで販売するなんて、公正取引委員会の立ち入りが入るんじゃなかろうか、と内心びくびくものですが笑、ともあれ皆さまの喜ぶ顔が見れればそれでいいじゃないか、というBOSSの心意気には頭が下がる思いです。

それでは改めてヴィンテージショップ“YOSHIMURA”in Autumn(もちろんWinterも企画してます!)の詳細をご案内致しましょう♪

フェアの詳細
開催期間 9月1日(土)東京・大阪店同時開催
※春夏同様、生地はほぼ1点物となりますので、期間中に一度両店舗の在庫をシャッフルする予定です。
 また10月中旬以降に冬物のアウター用生地の展開も予定しております。
価格 58,000円68,000円(税抜)
DORMEUIL (ドーメル)、SCABAL(スキャバル)、E・ZEGNA(ゼニア)、DUNHILL(ダンヒル)、MOXON(モクソン)、Taylor & Lodge(テーラー&ロッジ)、Holland & Sherry(ホーランド&シェリー)のHighブランドのみ68,000円、それ以外のブランドは全て58,000円となります。
補足事項
  • 殆どがスーツ上下分の長さの為、ベストやスペアパンツのオーダーは基本お受けすることが出来ませんが、生地の長さによっては対応可能な場合もございますので、ご希望の方は担当スタッフにご相談ください。
    またお客様のご体型によってはスーツ上下分でも長さが足らない場合ご注文を承ることが出来ない可能性もございます。
  • 縫製に入る段階で生地に疵や汚れが見つかった場合、御仕立をお断りさせて頂く事がございます。
    約30年以上前の生地となりますので、上記2点につきましては、予めご了承頂いた上でご注文ください。
  • ブランドタグ(織ネーム)は在庫があるものに関してはお付け致します。
  • 店頭のみでの展開となる為、サンプル帳等のご用意はございません。
    実店舗にて現物を御覧の上ご注文ください。
  • 生地のみの販売はお断りさせて頂いております。
お薦め生地紹介  ☆ブランド編
1.MOXON(モクソン) ・・・・THOROUGHBRED CLOTH(サラブレッドクロス)

MOXON(モクソン) THOROUGHBRED CLOTH(サラブレッドクロス)

1556年創業,,,,現存する最古のミルと言われてます。
皆さまも御存じのションヘル織機を使用しておりますので、生産量、流通量共に非常に少なく、日本では『幻の服地』として扱われております。
こちらのMOXONには、王侯貴族や石油王に買い占められた、や、ベントレーの内装に使用されたetcの逸話が多くありますが、ただ一つ確かなことは多くの毛織物業社が1970年代に入り近代化に舵を切る中、低速織機であるションヘルを使用し、頑なに品質に拘り続けたのでドーメル、スキャバル、ウェインシールetcのマーチャントの黄金期を支えることが出来たのです。
同じ英国の『テーラー&ロッジ』と並び、高品質な生地を織り上げるミルであります。
今回は画像のように非常にクラシカルな柄の物が数着分残っておりました。
『幻の服地』故、もう出会う可能性も限りなく低いかと思いますので、ご来店の際が是非手に取って御覧ください。
非常に貴重な経験になることでしょう。

2.DORMEUIL(ドーメル)・・・・SPORTEX(スポーテックス)

DORMEUIL(ドーメル)SPORTEX(スポーテックス)

1922年、その名の如くスポーツ用の生地として後の『TONIC』(トニック)に先駆けてリリースされたのが、この『SPORTEX』
耐久性と快適性に優れ、当時はプロゴルファーに絶大な人気を誇りました。
こちらのスポーテックスは綾織では無く、通気性に優れた平織の為、スポーツ用服地として人気を博したのだと思います。
さすがに今の時代、様々な機能性素材が溢れているので、こちらの生地をスポーツ用としてお仕立てされる方は少ないかと思いますが、今回ご用意したスポーテックスは青ミミで目付400gの物
(スポーテックスにはもう一つグレードがあり、そちらは赤ミミで目付450gの紡毛となります)
春、秋対応の合物スーツとして非常に使いやすい生地でございますが、あくまでスポーツ用ですので柄は画像の様な格子柄が中心です。
伝統的な英国柄がお好きな方には垂涎の生地ではないでしょうか。
こちらのスポーテックスも在庫数着分と限られております。
早い段階で嫁ぎ先が決まってしまう可能性も大ですので、ご希望の方はお早めに店頭へご足労くださいませ!

3.Ermenegildo Zegna(エルメネジルド ゼニア)・・・・TROFEO(トロフェオ)

Ermenegildo Zegna(エルメネジルド ゼニア)TROFEO(トロフェオ)

もはや詳しい説明等不要かと思いますが、ゼニアの上級グレードであるトロフェオ
今回在庫の中から1点のみ!ジャケット用の生地がございました。
最近のトロフェオのジャケットコレクションは流行の格子柄が中心で、良く言えばベーシック、悪く言えば没個性的(私見です)
しかし、昔はこのような非常に凝った織り&柄の物があったのですね。
ミミにブランド及びシリーズ名も無く、果たしていつ頃に織られたのかは全く不明ではありますが、平成最後の秋冬である今見れば逆に新鮮味を感じます。
ちなみにお譲り頂いた先のテーラー(フルオーダー)では、仮縫い付きで何と!30万円以上のプライスが付いておりました。
もちろんハンドの縫製工賃も含まれての金額ですが、それを差し引いてもどれだけ価値のある生地かはお分かり頂けるのではないでしょうか。

お薦め生地紹介  ☆ファブリック編
1.GUANACO(グアナコ)・・・・HOLLAND&SHERRY(ホーランド&シェリー)

GUANACO(グアナコ)HOLLAND&SHERRY(ホーランド&シェリー)

1836年創業のミル
同社は超が付くほどの高級素材を贅沢に使用し、より洗練されたデザイン、より滑らかで柔らかい生地を、とのコンセプトで生産技術の開発を行ってまいりました。
特に高級素材を使用した生地の生産には定評があり、南米産繊維の生産者との距離が近かった為、ビキューナ等の仕入れが比較的容易であったようです。
今回ご紹介するのは、ビキューナ同様、南米大陸原産の『GUANACO』を使用した生地です。
画像を御覧頂ければお分かりかと思いますが、ミミに『LUXURY BLEND of MUSQUASH GUANACO CASHMERE &WOOL』とあります。
当時の資料が全く残っていない為、詳細な混紡率は分かりませんが、もし現在の食品表示の様に混紡率の高い順に表記されているとしたら、最も少ないのがウールということになります笑
グアナコとは、種はビキューナに近いのですが、生息する標高が異なります。
先のビキューナがアンデス山脈の4000m付近であるのに対し、グアナコが2500m付近、当然標高が高い地域に生息する生物の体毛の方が繊維は細くなり、保温性も上がります。
生地感はブラインドで触れば、おそらくほとんどの方が現代の生地とお間違えになられる程しなやかで柔らかい印象ですが、さすがは英国製、しっかりとした肉厚感も兼ね備えております。
現在ではDORMEUILがこちらのグアナコを使用して生地を生産しておりますが、ビキューナ程ではないにしてもカシミアよりかは遥かに高価で希少な素材です。
今回は1点のみ残っておりましたが、あいにく嫁ぎ先は南浦の着用分として決まっております笑(冗談です)

2.SABLE(セーブル)・・・・MARIANO RUBINACCI(マリアーノルビナッチ)

SABLE(セーブル)MARIANO RUBINACCI(マリアーノルビナッチ)

女性の方がお召しになられる毛皮の素材は多々ございますが、有名なところですとミンク、シルバーフォックス、チンチラ等がございますが、最も高価な物が『SABLE』(セーブル)です。
『ロシアンセーブル』と言った方がお分かりになられる方が多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するこちらの生地はSUPER100'sWOOL(織られたのが今から30年以上前と推測するとSUPER'100はかなりの高品質です)+カシミア+セーブル、と正直混ぜるな危険!と言いたくなるほどのレベルです笑
毛皮の女王セーブルは柔らかく、しなやかで、光沢に富み、且つ保温性に優れた、という利点がかなりの高レベルであるが故に王侯貴族に好まれたのでしょう。
色々と当時の資料を読み込んでみましたが、今回ご紹介したマリアーノルビナッチ以外でセーブルを使用した生地は見つからなかったので、かなり希少な生地であることは間違いないでしょう。

3.LUMB's GOLDEN BALE(ラムズゴールデンベール)・・・・HOWARD HADY(ハワードハーディ)

LUMB's GOLDEN BALE(ラムズゴールデンベール)HOWARD HADY(ハワードハーディ)

いよいよトリにご紹介するのは、選りに選りすぐられた羊毛を、厳正な品質管理の基で染色、紡績された糸を使用し、現在ではテーラー&ロッジ社でのみ生産されている『LUMB's GOLDEN BALE』
その昔はテーラー&ロッジ社以外4社が生産を許されていたようで、その内の1社が先にご紹介したMOXON社です。
このラムズゴールデンベールですが、第一印象は柔らかい、しなやか、光沢がある、とお決まりの誉め言葉しか出てこないのですが、現物を触ればこれらの形容詞が陳腐に思えてくるほど素晴らしい生地です。
正直、先に紹介したグアナコセーブル、カシミアにミンクといった高級希少素材を混紡した物より私はこちらのゴールデンベールの方が上だと感じました。
今の世でこの生地を取り扱っている他のテーラーを調べてみましたが、マシンメイドでもやはり10万円前後のプライスが付いているようですね。
当店はヴィンテージで数も限りがありますが、それでもこのハワードハーディのゴールデンベールで58,000円というプライスは神レベルで、最後のチャンスと言っても過言ではないでしょう。

★番外編

最後に生産者等の情報は全く不明ですが、ちょっと面白い生地が1点見つかりました。
何と!シルクとカシミアだけで織り上げられたデニム生地です笑
見た目は普通のデニムですが、触り心地は全くの別物
これで仕立てたスーツは作業着なのか御洒落着なのか、微妙なところではありますが、こういった突拍子も無い物が出てくるのもヴィンテージならではですね。



以上、ヴィンテージショップ“YOSHIMURA”in Autumnのご紹介と相成りました。
是非この機会に素晴らしい生地との巡り会いくださいませ。

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