何かと新しいことが始まる4月。
新しい始まりは慌ただしい反面、なんだかエネルギーに満ち溢れていて、『ヨシ!やるぞ!』と、なんでもポジティブに捉えられるのが、春の季節の良いところだと思います。
また一つ歳を重ねたこともポジティブに捉えていきたい、(もう十分大人になりました。)
東京店SHOPMASTER(佐野)です。
さて、そんな忙しい4月の頭ではありますが、読者の皆さん『衣替え』はもうお済ですか?
新年度はおろしたての春物でスタートしてるよ!と言う方もいると思いますが、
4月の初めはまだ肌寒い日もありますから、実はまだ秋冬物着てるんです。。。と言う方も多いのではないでしょうか。
確かに正直中途半端な時期ですから、何を着ようか迷ってしまいますよね。
四季の中で服装が一番難しい時期が『春』だと個人的に思います。
話を衣替えに戻していきますが、今から衣替えを考えるなら、『春』と言うよりも、その先の季節である『夏』を見越して、お仕立てをすることをオススメします。
さて、今回はそんなこれからの季節に断然オススメな《CANONICO 21 Micron》(カノニコ 21マイクロン)を読者の皆さんにご紹介したいと思います。
YOSHIMURA&SONSでは定番ブランドですから読者の皆さんを含め、スーツを着た事がある人で、そこそこスーツブランドを知っている方ならば一度は聞いたこと、目にしたことがある≪生地ブランド≫ではないでしょうか。
そこで皆さんに質問です。『カノニコ』についてどんなイメージをお持ちですか?
代表的なイメージはこんな感じではないでしょうか。
大体の方が上記のイメージをお持ちと思いますが、それはカノニコの代表的シリーズである《PERENIAL Super110's》のイメージです。
あれ?今回オススメする生地とは名前が違うぞ。。。お気づきになりましたか?
そう、今回皆さんにご紹介するのは、おなじブランドのカノニコでも、シリーズの違う、
《CANONICO 21 Micron》(カノニコ 21マイクロン)です。
先にイメージしていただいた、《PERENIAL Super110's》とは全く違った素材感の生地が『21マイクロン』なんです。
それではどんな素材なのでしょうか?
さて、そこで今回ご紹介する21Micronと一般的なカノニコのイメージを比較してみました。
ご覧頂きお分かりになられたかと思いますが、一般的なカノニコのイメージ、柔らかい質感、美しい艶感とは真逆の素材感です。
では何が違うのかというと、、、
原毛が太い
皆さんはSUPER**'SなどSUPERで表示された物が糸(原毛)の太さの基準で数値が大きければ大きいほど、高品質と思われていると思います。
例えば、カノニコではPERENIALでSUPER110'Sですし、伊ロロピアーナはSUPER150'Sと超細番手の原毛を使うことで、しなやかさで艶感のある素材を作っています。
ですから一般には原毛が細ければ細いほど(SUPER表示の数が多くなればなるほど)良い物と思われがちなのですが、21MICRONはこの点全く逆です。
SUPER表示で言えばSUPER50'Sです。
糸が太い SUPER表示が原毛の太さの基準であるのに対し、もう1つの基準は原毛を糸にした糸の太さの基準(糸番手)です。
糸番手は一般には原毛が細ければ細い程、糸としても細く作る事が出来ますので一般的にSUPER110'S位の原毛であれば70番手位の糸、SUPER150'Sクラスだと80番手96番手位になります。
それが、21MICRONは50番手。
つまり、原毛も太ければ、これを精製した糸も太い のがこの21MICRONなのです。
では、太くて粗い糸でざっくりと織られていると何が良いのか?その利点は次の通りです。
加えて通気性の良い生地なので、特に《夏》はもう断然21マイクロンをお選びください!
日本の夏は高温多湿で辛い。
もうこれは日本に住んでいるならば避けられないことですし、汗をかいたり、湿気が高いことがスーツ生地を傷めてしまう大きな原因と言えます。
では暑さを凌ぐためにはどうしたらいいのか、単純に考えれば、生地を薄く軽くしていけば必然的に涼しくなりますよね。
ですが、耐久性はどうでしょうか?もちろん落ちてしまいますよね。
さらに生地が薄いと汗や湿気によって生地がダレてしまい、特にスラックスはクリースラインも消えてだらしなく見えてしまいます。
夏は綺麗にスラックスを履けない、こんな悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
では今回お勧めしている《21Micron》はどうでしょう。
>>>通気性に富みドライタッチで涼感があるので、汗をかいてもべとつかず涼しい。
>>>汗や湿気で生地がダレるのを防ぎ、クリースラインも保てるので綺麗にスラックスが穿ける。シワにもなりにくい。
>>>太く荒い糸で生地が織られているので、耐久性に優れているので持ちが良い。
夏生地の弱点をほぼ全てクリアし、高温多湿の日本の夏には何とも嬉しい素材だと言えます。
ここまでお読みになられれば、21Micronの魅力といかにこの生地が《日本の夏》にベストマッチしている生地なのか、お分かりいただけたと思います。
さてここからは、これからの《夏》に向けて、21マイクロンのシリーズの中からスラックスで是非挑戦していただきたい生地をオススメしてまいります。
どうですか?インパクト抜群ですよね!Wool 100%でこんなにカラフルな生地ってなかなか見ることができないのではないでしょうか。
このカラーシリーズは、『どうしてもコレクションに入れたい!!!』という、私個人の強い思いから、ワガママを通して強引に?仕入れました。
佐野さん、ちょっと挑戦的じゃないの?と思った方(スタッフもそう思ったそうです。)
そんなことはありません。
皆さん夏に穿くコットンパンツを想像してみてください。
コットンパンツなら、この生地のような色って抵抗なく穿いたりしませんか?
どうしてもオーダーは生地から想像しなければいけないので、生地の色だけ見てしまうと、ちょっと難しいかなと感じてしまいますよね。
なので、ちょっと強引かもしれませんが、コットンパンツに置き換えてお話をさせていただきます。
さて、皆さんに馴染みの深いコットンパンツ。気軽に穿けるコットンですが、こんな弱点があるかと思います。(コットンの良いところでもあるのですが。)
それでは逆に《21Micronカラーシリーズ》(WOOL)はどうでしょうか。
それぞれの素材の良さはあるとは思いますが、こう見るとある意味挑戦しやすい?
穿きやすいと感じませんか。
ちなみに私は、マスタード色でスラックスを作り愛用しています。
かなりのワイドシルエット(バギー)で今回は仕立てました。
WOOLの良いところ、かつオーダースラックスの良いところ、一番のポイントは、自分のサイズで穿けるところはもちろんのこと、《21Micronカラーシリーズの強み》に書かせていただいた、『サイズ直しが出来る』というところが強みなのではと思います。(限界はあります。)
写真にあるように今回はワイドで仕上げてみましたが、飽きたらシルエット調整をしようかなと考えています。太った痩せたにもある程度対応が効くのもいいところですね。
長く自分好みに愛用できるのも、(サスティナブル)今のご時世にマッチしていますね。
ちなみにオーダースラックスの良さについてはコチラのページでもご紹介していますので合わせてご覧ください。
以上、《CANONICO 21 Micron》の魅力について色々と語らせていただきました。
イタリアブランドのイメージ、カノニコのイメージを一新したこの革新的な生地はきっと、夏のビジネスシーンやファッションシーンに欠かせない存在になると確信しています。
《CANONICO 21 Micron》の魅力に触れてオーダーに挑戦していただけると嬉しいです。