2024年5月10日更新
楽しかったGWも明ければ、いよいよ《COOL BIZ》も本格的に始まる頃となり、 皆さんの意識もきっと『衣替え』に向いているのではと思います。 読者の皆さんは、これからの夏のファッションスタイルはもうお決まりになりましたでしょうか。 《COOL BIZ》の本当の意味を考えると、なんだか歯がゆい気持ちになってしまう、 東京店SHOPMASTER(佐野)です。 COOL=粋に、これからの夏のファッションを楽しみたいですね。 さて、COOL BIZが始まり、より一層ビジネスシーンでのファッションスタイルは、 『ビジカジ』または『スマートカジュアル』がメインとなり、いわゆる《ジャケパスタイル》をうまく着こなすことが求められます。 COOL BIZは、スーツの上(ジャケット)を脱いで、シャツ&パンツで過ごすと言う、ジャケットオフスタイル、(COOLじゃないですね。。。)は、もうこれからのビジネスファッションでは通用しなくなってきていますからね。 中には、ジャケットをどう選んだらいいのか分からなくなり、スーツの上をメインのジャケットにして、パンツをなんとなく合わせる、そんなジャケパンスタイルをしている方もいるのではないでしょうか。 (例として、紺無地スーツのジャケットに違うスーツのパンツを穿く等。。。) 粋にジャケパンスタイルを極めることが、COOLにこれからのファッションを楽しむために、マストである事は間違いないです。 ですが、ジャケパンスタイルは、スーツと違い、上下別々の色柄、素材を組み合わせて着ることが基本ですから、【自由度が高い】コーディネートを楽しめることが魅力である反面、その自由度の高さ故コーディネートに迷う=面倒くさいのも事実。 さて、そんな色々悩みの多いジャケパンスタイルですが、この夏のビジカジスタイルを制するための、ジャケットの着こなしから、自由度の高いコーディネートに迷わないよう、基本から応用編までをご紹介し、皆さんとCOOL BIZを本当の意味で、《COOL=粋》に楽しんでいただこうと思います。 これを読めば、ビジカジを制することは間違いなしな内容ですので、是非最後までお付き合いください。
さて、ジャケパンスタイルのメインディッシュである 《ジャケット》ですが、スーツの上着との大きな違いはと言いますと、、、『実は特に大きな違いがない』のが事実です。 サイジングの核になる部分(バスト、ウエスト周り)は、スーツと比べ大きくは変化させません。 『えっ?それならジャケットはどうやって着こなせばいいの?』と言う疑問の声があがりそうですが、これを抑えればジャケットはもう制したと言っても過言ではない、3つにポイントを絞ってご紹介したいと思います。
カチッとした構築的な仕立てが求められるスーツスタイルとは違い、軽快感や柔らかい雰囲気を演出することがジャケットスタイルには求められます。 ジャケットの表情を柔らかく&着心地を軽くする最たる仕立ての仕方が、【アンコン仕立て】です。
アンコンとは、『アン·コンストラクティッド-unconstructed』を略した言葉で、日本語に訳すと『非構築的』という意味です。 簡単に説明しますと、ジャケットの裏地を含め、毛芯、接着芯、肩パットを極力省いた仕立てで、構築的にジャケットを作らないという事です。 素材が入っていない分、ソフトで軽い着心地になり、ジャケットをリラックス感と軽快感のある表情に変えてくれます。また、見返し(ジャケットの裏側にくる表地)部分を贅沢に広く取ることから『大見返し』とも呼ばれています。
そして、これからの夏に向けて、このアンコン仕立てより、もっと柔らかく軽く、そしてよりカジュアルに着こなせる、ジャケットの仕立て方もありこちらもオススメです。
一枚仕立てとは、文字通り芯、肩パッド、裏地など付けずに一枚の布だけでジャケットを仕立てることを言います。 よりジャケットを柔らかく、そして極限まで軽く、アンコン仕立てを更に突き詰めたジャケットと言うのがしっくりきます。 ジャケットを着るというよりも『羽織る』と言う言葉がマッチしています。 アンコン仕立ては、ただ単にリラックス感のある印象を与えるだけでなく、上品になびく生地が美しいことから、エレガントな印象も与えてくれるので、スーツとはまた違った表情に仕上がることから、必ず取り入れていきたいです。
フォーマルで重厚感のあるスーツに対して、カジュアルでスポーティーな着こなしが基本のジャケットは、軽快で軽やかなイメージを演出するために、着丈は短めに設定します。 たかが1cm、されど1cm。たったこれだけの違いですが、全身バランスの印象が全然違います。 コーディネートの自由度が高いジャケットですから、コーディネートするパンツのシルエットは、スッキリ細目からワイドまで幅広く、また素材は必ずしも上下揃える必要もありません。 ですから、上下のバランスを取りやすくするために、着丈を短めに設定し、あらゆるアイテムとコーディネートしやすくしているのもポイントです。
先にスーツの上をジャケットとして着てジャケパンスタイルをしている、、、、とご案内していましたが、タイトルにあるように生地の表情と言う点に注目してください。 スーツを仕立てる生地は、クリアでスムースな表情をしているものがほとんどです。 一方ジャケットに適した生地は、生地に凹凸感や、ザックリ感がある、存在感のある表情をしている生地を選ぶのがマストです。 画像でご覧いただくのが一番しっくりするのではないでしょうか。 (説明が下手と言うのもありますね。。。) また、カジュアルなジャケットだからこそ、大胆な色柄を取り入れるのもGOODですし、コットンやリネンなどのウール以外の素材感で異素材MIXの生地をセレクトしやすいのも、ジャケパンスタイルのいいところですね。 コーディネートの幅が広く自由な生地選びを、たくさん楽しんでみましょう。
さて、ジャケットの着こなしポイント3つを抑えたならば、ジャケパンスタイルならではの自由度の高い着こなしを楽しんでもらえるような、コーディネートの基本から応用編までをご紹介していきたいと思います。 ドッベーシックから、今年オススメの素材感によるコーディネートや、ちょっと一癖ある?!コーディネートまでお披露目していきたますので、是非参考にしていただき、ジャケパンスタイルとスマカジを楽しんでください。
王道中の王道ではありますが、基本がなければ応用もないとうところで、まずは《紺ブレスタイル》からご紹介していきます。 ジャケパンスタイルに迷ってしまったら、紺ブレ(紺ジャケット)を選んびましょう。 理由は簡単、、、それは、、、『何にでも合うから。』これに尽きます。 どんなシャツにも、ウールからコットンやリネンMIX、機能性素材etc…どんな素材のボトムまでコーディネートできてしまう、『魔法のジャケット』それが、紺ブレ(紺ジャケット)です。 色々なジャケットをお持ちの方も、もう一度基本に戻ると、不思議とその魅力に取りつかれてしまいますので、是非お試しあれ。
先にご案内したように、その汎用性の高さから、コーディネートするアイテムを選ばない=幅の広いコーディネートを楽しめるので、ジャケパンスタイルの自由度の高さを象徴するそんなアイテムとも言えます。 ですが、先ずは基本という事で、インナーは、《ボタンダウンのシャツ》をコーディネートするのがオススメです。 つまんないなぁ~と感じる人もいるかもしれませんが、ボタンダウンもレギュラーなボタンダウンではなく、エレガントさを演出する《ドレスボタンダウン》を選ぶのがキモです。 シャツの素材はド定番の『オックスフォード』もいいですが、少し遊びを入れてストライプや、チェック柄など少しアクセントを付けるのもいいですね。
紺ブレ+ボタンダウンシャツ+グレイスラックス=鉄板コーディネート そんな方程式ができるほど、誰でもすんなりとマッチしてしまうのがこのコーディネートのいいところです。 基本中の基本ですが、このコーディネートでひとまずビジカジシーンではどこに行くにも困らないはずです。 もっとカジュアルダウンを狙うなら、コットンパンツとのコーディネートがオススメです。 更にもっとカジュアルにと言うのであれば、ジーンズや機能性素材等をコーディネートするのもGOOD! ビジネスからプライベートまで幅広く楽しめます。
カジュアル感増し&フレキシブルなカジュアルスタイルを演出するならば、機能性素材を取り入れるのがオススメです。 昨今のトレンド生地としてメインになってきている、ストレッチ性、防シワ性、軽量性、ウォッシャブル性など嬉しい機能が満載なのが、機能性素材。 まさに今の時代の《ビジカジ》を象徴するようなアイテムでないでしょうか。 何よりも『楽だけどキチンと見え』とも言うように、ストレスフリーにビジカジを楽しめることが1番の推しポイントです。 一度着るともう戻れない、、、そんな着心地を是非体感してみて下さい。
シャツからカットソーまで、幅広いインナーとコーディネートできるところが嬉しいところ。 ですがシャツをコーディネートする際は、是非柄物や、異素材MIX(コットンリネン)または、カジュアルな麻を選ぶのがポイントです。 更にシャツで是非取り入れてもらいたいスタイルが、『プルオーバーシャツ』でコーディネートすることです。 通常のシャツよりもリラックス感のある雰囲気で着こなすことが出来ますし、シャツ&パンツスタイルになった時も、こなれ感のある着こなしを演出できます。 究極のカジュアルダウンを選ぶのであれば、カットソー(Tシャツ)をインナーに持ってくることもGOODです。 こちらはどちらかと言うとプライべートシーンにオススメです。
機能性素材のセットアップを着る際の足元は、素材感とマッチしませんので革靴は基本的にNGです。 足元はスニーカーでコーディネートするのがオススメです。 よりカジュアル感&軽快感も演出できますし、何よりもリラックス感と機能性素材の持つスポーティーさにベストマッチです。 スニーカーだと砕け過ぎなんだよな、、、と言う方は、是非スエードシューズを取り入れてください。 夏場のプライベートシーンではサンダルもオススメです。
基本編の紺ブレスタイルにちょっとスパイスを演出するなら、、、、【ダブルブレザー】がとってもオススメです。 ダブルはちょっと取り入れにくいんじゃ、、、(しかも夏だし)と思いがちですが、アクの強いダブルもブレザースタイルにすれば、基本は紺ブレと同じと思っていただければ取り入れやすいですし、コーディネートも紺ブレと同じく幅広いので、1着紺ブレをお持ちの方は、アレンジとして持っておいても損はありません。 また、紺ブレは普通だし周りと少し差をつけておきたいなと考えてる方は、もうこれを選んでおけば間違いないです。 個人的にもとてもオススメのアレンジスタイルです。
カジュアル感のあるスタイルに欠かせない素材と言えば、、、《デニム》ではないでしょうか。 ジャケパンスタイルに抜け感を演出できますし。ジャケットを脱いだ時の存在感も抜群にいいです。自分のアジを楽しめる、育てる楽しみがあるのもこの素材の魅力ですね。 コーディネートにスパイスを演出するにはもってこいです。 デニムはちょっと、、、という方は、シングルの紺ブレと同じく色々なシャツと相性もいいので、せめてインナーは大人しくしたいというならば、オックスフォードでコーディネートするのもいいですね。
基本の紺ブレと同じで、ダブルブレザーにしても、ボトムのコーディネートの幅が広いのは変わりません。 ですが、ココはアレンジという事で、ボトムに選ぶ生地は存在感のある生地を是非お選びいただきたいところ。 そんな時にイチオシなのが、MARLING & EVANS Undyed(マーリング&エヴァンス アンダイド)です。(ここだけブランド推しとさせてください。) ドライな質感と仕立て映え&湿気の多い日本の夏でもヘタることのない、ヘヴィーな目付、そしてザックリとした生地の風合いは、パンツにベストな生地です。 ですが一番のポイントはこの生地だからこその立体感です。これはこの生地でしか味わえません。
また、リネンMIXの生地も抜け感を演出するのにはオススメですので、人と違った紺ブレスタイルをとお考えであればお試しください。 ジャケパンスタイルのキモである、ジャケットの着こなしから、自由度の高いビジカジスタイルのコーディネートを色々とご紹介しましたが、いかがでししたでしょうか。 このページをご参考いただき、COOL BIZのファッションを本当に意味でCOOL=粋に楽しんでいただけたら嬉しいです。