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キーアイテムは“スラックス”

 執筆者:大阪店 河本


ようやく秋を感じる気持ち良い風が吹くようになりましたね。読者の皆さんはいかがお過ごしですか?
秋と言えば、なんと言っても《ファッションの秋》ですから、クローゼットも秋冬仕様に衣替えし、今から思う存分ファッションを楽しむ予定の大阪店河本です。
今年も本当に残暑が厳しかったですが、無事秋がやって来てくれてホッとしております。

さて
こうして徐々に気温が下がってきたことですから、今「絶賛衣替え中」といった方も多いのではないでしょうか。
皆さんは今年、どんなアイテムをオーダーしようか、もうお決まりですか?

今年の秋冬は特にカジュアル化の傾向が強く、いわゆるビジカジファッションが主流となっていますから、ここ最近のHPでは「ジャケット」「セットアップ」についてを詳しくご紹介してきました。

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そのため、HPを見てそれらのアイテムをオーダーしに来店くださる方も多いのですが、実はビジカジファッションにおいて最も重要といっても過言ではないあのアイテムを紹介しておりませんでした。
ですので、今回はそちらのアイテムについて触れていこうと思います。

そのアイテムとは、、、そう、『スラックス』です!

秋冬シーズンになると、ジャケットを着用する機会が多くなり、アイテム別で見ても「メインアイテム」のような位置づけになりますから、ついそれだけに気を取られてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もちろん、ジャケットも非常に大切なアイテムです。
ただ、実のところスラックスに力を入れた方が、よりコーディネートの幅が広がり、様々なジャケパンスタイルを楽しむことが出来ます。
ですから、ビジカジファッションを攻略するためのキーアイテムは”スラックス” なのです!
では、これよりその核心に迫っていきます。

ビジカジファッションのキーアイテム”スラックス”

まずはスラックスの本数を増やすべし!

私は、よく来店されたお客様に「まずはスラックスを集めていきましょう」と言っています。 というのも、上述のようにジャケットというとメインアイテムのような位置づけですから、どうしてもスラックスはそっちのけで、ジャケットを多く集めようとされる方が多いです。
ただ、これだとお金も多く掛かってしまいますし、何よりスラックスの種類が少なければ、合わせられる(コーディネート出来る)ジャケットもかなり限られてしまいます
ですから、結局のところジャケットベースで考えてしまうと、経済的にも良くないですし、着こなしも一辺倒になりますので、あまりオススメ出来るものではありません。

では一方で、スラックスをベースに考えるとどうでしょうか。

例えば、最も定番であるネイビージャケットを1着持っていれば、それに合わせられるスラックスの種類は無限大
ジャケットは一緒でもコーディネートするスラックスが違うと、見え方・表情も大きく変わるため、決して着こなしが一辺倒になりません。
そして、ジャケットに比べ価格もリーズナブルなため、ジャケットを集めるよりお金が掛からない
そう、このようにジャケットではなくスラックスの数を増やす方が、着こなしの幅も広がり、また経済的にも優しいのです。

ですから、断言します。ビジカジファッション(ジャケパンスタイル)を考えるにあたって、まずフォーカスするべきなのは『スラックス』です!

サイズ感でも印象を変えられる

いろんな色や柄のスラックスを持っておくと、その分同じジャケットでも様々な違う見え方の着こなしを楽しめます。
ですが、それと同様に、同じような色のスラックスでもサイズ感が違うだけで、また違った印象を与えることが出来るのも、スラックスの面白いところであり、魅力的なポイントです。

分かりやすいグレースラックスを例に見てみましょう。

両者は全く同じ色のスラックスですが、左のスラックスはスタイリッシュなサイジング、右のスラックスは少しゆとりのあるサイジングになっています。

見え方、違いますよね?

左のスタイリッシュなスラックスを使った着こなしは、スッキリとした落ち着きのある印象に対し、右の少しゆとりのあるサイジングのスラックスを使った着こなしは、落ち着きがありながらもどこか抜け感のある印象に映っているかと思います。

このように、同じ色のスラックスを使ったジャケパンコーデでも、サイズ感を変えてあげると、それによってビジネスライクにもカジュアルライクにも落とし込めるのです。
ですから、例えば会社でのドレスコードや好みによってあまりいろんな色柄のスラックスを持てない・持ちたくないという方は、【サイズ感で遊ぶ】というのもオススメです。

また、ビジネス寄り・カジュアル寄り、というような見せ方以外にも、

このようにチノパンであれば、左のようなタイトなサイジングだとスポーティな印象に仕上がりますし、右のようなゆとりを付けたサイジングだとリラックス感のある印象に仕上げることが出来ます。

オーダーは自由自在にサイズを設定出来ますから、どんな印象に見せたいか、またどんなアイテムと合わせるのかなどを考えながら、自分好みにカスタマイズした理想の1本を是非お仕立てください。

デザイン選びのポイント

スーツのスラックスとジャケパン用のスラックスでは、そもそもの見え方や考え方が変わってきます。 そのため、特に決まりは無いですが、ジャケパン用スラックスと相性の良いデザインというものも中にはありますので、それらの基本を抑えていただきたいと思います。

タック

一般的に、ジャケパン用スラックスに採用されることの多いタックは「ノータック」です。
ノータックはスッキリとしたシルエットを構築し、更にカジュアルライクでスポーティな印象も与えてくれるため、ビジカジスラックスのデザインには持ってこい。
特に機能素材やコットン素材のノータックスラックスにジャケットを合わせると、より《スポーティで洗練された雰囲気》を味わえますのでオススメです。

ただ、ここ最近多いのが『ツータック』
ゆとりのあるサイジングでリラックス感を演出するスタイルがトレンドにもなってきていますから、視覚的によりボリューム感を出せるツータックを採用される方が非常に多くなってきています。
また、タックが入ることで一つのアクセントにもなりますので、デザイン性の高いスラックスをお求めの方にも人気です。

ですから、スッキリスポーティなスタイルに仕上げ方はノータックデザイン性が高く、またリラックス感のあるスタイルに仕上げたい方はツータック、をお選びなられるのがオススメです。

タックと同様、デザインでかなり印象が変わる「裾」ですが、今圧倒的に多いのは『ダブル』です。その理由は2つあり、1つはシングルの裾に比べ、ダブルの方がどちらかというとややカジュアルな見た目になるため。
もう一つは、スーツ用のスラックスに比べ、ジャケパン用のスラックスでは少しカジュアルな雰囲気になるよう股下の長さを短くすることが多いので、裾の部分と靴の収まり・バランスを良くするためです。(シングルでスラックスの長さが短いとつんつるてんな見た目になってしまいがちです)

スーツに比べジャケパンはカジュアルな位置づけですから、このように見た目・バランスを考えるとダブルの方が相性は良く、採用することが多くなります。

もちろん、シングルの裾を選ばれる方もいらっしゃいますし、それがジャケパン用のスラックスに合わないという訳では決してないですが、もし迷われた場合はダブルを選べば間違いはありません。

細部のデザイン

上記の「タック」と「裾」が主にスラックスの印象を変える軸のデザインですが、もっと拘りたい方やお洒落なスラックスに仕上げたい方は、細部のデザインで他のスラックスとの違いを出すことが出来ます。

中でも代表的なのが、この《ベルトレス仕様》《サイド尾錠》
“これぞオーダースラックス” というような、それぞれアクセントの効いた面白いデザインです。
ジャケパンのようなカジュアルなスタイルだからこそ出来るデザインでもありますので、気になる方は是非取り入れてみてください。

スラックスのオススメ生地

それでは最後に、今季のヨシムラコレクションより、私河本がスラックスでお仕立ていただきたいオススメの生地を3つ厳選しご紹介します。
それぞれ見た目や風合いの異なる生地ですので、是非参考までにご覧いただけますと幸いです。

なお、これからご紹介する生地は《2024年秋冬生地サンプル帳Diplomat》に掲載されております。他にも色々な生地をご覧いただけますので、宜しければご請求ください。

サンプル帳請求

オススメ①:CANONICO COVERT21u(カノニコ カバーコート)

スラックス価格:29,645円(税込)

クッキリとハッキリとしたツイルに、超ヘヴィーウエイトな目付が特徴の『CANONICO COVERT21u』 (カバーコート)は、スラックスに最適な生地です。
ハードユースしてもへたれない耐久性の強さを持ちながら、色気のある美しいツヤをも兼ね備えた、まるで英国生地とイタリア生地を良いとこ取りしたよう唯一無二の生地感は、カバーコートでしか味わうことが出来ず、存在感抜群の1本をお仕立ていただけます。
今季は、定番のグレーやブラウンに加え、ベージュやカーキといった面白い新色も用意しております。
フォーマルライクに仕上げるも良し、カジュアルライクに仕上げるのも良し、と仕立て方は自由ですので、是非お好きなスタイルに合うスラックスをお作りください。

オススメ②:4PLY VINTAGE ARCHIVE

スラックス価格:25,410円(税込)

四っ杢糸のブレンドからデザインした、どことなくレトロでモダンな雰囲気が漂うヴィンテージライクな生地『4PLY VINTAGE ARCHIVE』
四本の糸を撚り一本の糸にして織られていますので、しっかりとした生地感でシワになりにく、ハードユースしても耐えうる丈夫さが魅力です。
また、〈シンプルだけどシンプルじゃない〉そんな面白い見た目をしていますので、コーディネートは簡単ながらもきちんと洒落感を出してくれる1本あれば助かる、そんなスラックスをお作りいただける生地になっています。
〈落ち着きのあるお洒落なビジカジスタイル〉を目指す方に是非、お試しいただきたいですね。

オススメ③:Loro Piana ZELANDER(ロロピアーナ ジランダー)

スラックス価格:33,880円(税込)

『Loro Piana ZELANDER』(ロロピアーナ ジランダー)もスラックスのお仕立てにとってもオススメ。
イタリアンファブリックらしいサラッとした風合い上質で綺麗な艶感は、一見スラックスには不向きのように思われますが、全然そんなことはありません。
むしろ、どちらかというとマットな光沢のジャケットが多いため、このように艶のあるスラックスを持ってくると一気に高級感が増し、ワンランク上の上品なジャケパンコーデに仕上げることが出来ます。
更に、ジランダーはウールのみで生み出したとは思えないストレッチ性をも兼ね備えていますので、見た目のみならず着心地も良いという優れモノです。
上品で高級感のあるジャケパンコーデには、このジランダーのスラックスが欠かせませんよ。


以上、今回はビジカジファッションのキーアイテム『スラックス』についてご紹介しました。

スラックスは何本持っていても本当に損しません。 むしろ、多く持っておくことでコーディネートの幅もグンと広がりますから、着こなしがもっと楽しめるようになります。

今の時代の必須アイテムですので、今年は是非ヨシムラでスラックスを集めましょう。

ご来店・ご相談お待ちしております。


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