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オーダースーツの水洗い |
最近ア○キやコナ△さんなどの量販店スーツで水洗いOKというのがありますよね。 皆さんやられたことありますか〜? 私は残念ながら、仕事柄既製服を着ることが許されませんのでこういうスーツの水洗いについてはよく分かりません。(既製服なんて着ていたら当社の大番頭((某中尾部長))に殺されます!) ですから今までは「ふ〜ん、既製服業界の技術発展はすごいな〜。でも家庭でのプレスはどうするんだろう?」と漠然と思っていました。 ところが先日卸部門でお世話になっている東京都文京区の伊丹洋服店さんがご来店され、ちょっとお話しした時にこの話題になり、こちらのお店では「オーダースーツの水洗い」をやっているとのことでした。 オッこれは「Webネタ!」と思って早速伊丹さんにご協力いただいて2年間愛用している私の3ピースの水洗いをお願いしました。妙にノリノリのSHOPMASTER! 事前のお話では・・・ ドライクリーニングと水洗いではここが違う
等々ということだったんですが、実際やってみると・・・すごい結果になりました。 まずは「汚れ」がどうなったかというと・・・ 画像ではなかなか生地の汚れがどれぐらい取れたかは分かりにくいですが、グラスの色を見てください! 洗剤の使用前後をBefore&After形式で左右に比較して出してみると・・・ 左は普通の水、右は米糠を研いだような濁った色ですね。 ・・・う〜ん!これが私の2年分の汗と涙の色かいな? 伊丹さんから事前に「Before&Afterの写真をみると感動しますよ!」と言われていましたが、私には自分の汚れが見えたようで、かなり気持ち悪かったです。 HPでも最初は読者の皆さん驚くだろうな〜と思ってこの企画を考えたのですが、原稿を書いていると自分の汚れたパンツを皆さんの前に出しているようで、とても恥ずかしいです。 次に「生地の回復」の度合いは・・・ 表にも書きましたが普通のドライクリーニングですとだんだん生地が薄くなっていくようになるんですが、「水洗い&テーラープレス」で生地の毛並みがきれいに戻りました。 これは自分のスーツでないと分からないと思いますが、スーツが若返ったようで、おろしたてを着るときの感動が戻ってきます! また、ドライクリーニング後の独特の嫌な臭いも無いですし、ましたスーツに染みこんだ自分の臭いもなくなってお世辞抜きで「元の生地の状態」に戻ってきました。 これは「生地屋」の当社としてはとても嬉しい事です。 最後に職人の「プレス」はというと・・・ 画像では分かりにくいかもしれませんが伊丹さんはさすがプロのテーラーです。 プレス前の写真は当たり前ですが、洗った後そのまま干しているので随分ひしゃげてシワが寄っていますよね。 これがプロの手に掛かると、ほれ!この通り!ビシッとプレスが決まりました。 先述の生地のふんわり感も戻ってきましたし、おろしたてといっても分からない位の回復です。 ご家庭では水洗いはできてもこんなプレスはさすがに無理ですよね〜。 これぞまさしくプロのプレス仕事! まさしく「何でも鑑定団」の「う〜ん、いい仕事ですね。」状態です。 ちなみにお値段は少々お高く1着6,500円(税別) ご注文は当社が取り次ぎますが、伊丹さんの方へ直接でも結構です。
[注意事項] このサービスは水洗いで一番縮む可能性のある「裏地・芯地」の素材がはっきりしている=当社で受注したものだけしかお受けできませんので、一般のスーツのお持ち込みは申し訳ありませんがお断りします。これは万が一、縮んで元通りにならない場合に責任を負いきれないためですので何卒ご容赦ください。 う〜ん! 6,500円が高いか安いか ?! とっておきの1着、思い入れのある1着でしたら僕は絶対に安いと思います!! でもこれでスーツが長持ちしたら注文が減っちゃうのかな?(オーダー屋に多いジレンマですね。) 〜Special Thanks !〜 伊丹洋服店さん、今回は色々とご指導有り難うございました。とても勉強になりました。 伊丹さんはHPをお持ちですので皆さんも是非ご覧下さい。 URL:http://www.sss.co.jp/~itami/ こんな技術があればオーダー業界は絶対に既製服業界には負けないぞ! |