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オーダースーツのヨシムラ
新着レポート

 フォーマルを普段着へ リフォーム?
今回の新着情報は大阪SHOPMASTER清水より満を持してのちょっと味のあるリフォームをご紹介します。

 既にご結婚されている方、これから結婚される方、結婚式に当事者として参加する場合どんな格好します。タキシード・モーニング....etc
最近の結婚式は昔と比べると随分多様化してきましたね。
仲人を立てたり立てなかったり、海外で親しい人だけで挙式を挙げたり・・・
今回ご登場いただくKさんも7月に当店で結婚式用のスーツをお仕立てになり、今一番ハネムーナーに人気のあるオーストラリアで8月に挙式を挙げられました。

当店ではその際のフォーマルスーツをご注文頂いたのですが、最近結婚式で着用したスーツにちょっと変わったお直しをいたしましたので今回はそのお直しについてご紹介します。

まずはご注文時のお話をご紹介します。
(Kさんはご来店されて注文された方ですので、メールでのやりとりはありませんでした。このため会話形式でのご紹介です。)
はKさん、は私、大阪SHOPMASTER清水です。
清水さん、私、今度結婚するんですけどその時のスーツの相談に乗ってもらえませんか?
もちろんOKです。
(要旨のみ)
結婚式で着るスーツを仕立てるのは1回だけの物だし、もったいないですよね!
でもレンタルだと結婚式と2次会の日がずれると2倍の費用がかかって馬鹿らしいし・・・
折角の記念のスーツだから結婚式で使用した後、別の機会で使用できないものでしょうか?
そんなんやったらこんなのいかがです?
  1. まず黒やライトグレーなどのフォーマル系の生地で上着丈を通常より10cm位長く取ったスーツを作る。
  2. デザインはシングル1つボタンピーク襟などのフォーマル感のあるデザインにして結婚式の時はこれをフォーマルとして使用する。
  3. 結婚式後上着の丈を通常の長さに詰めて、今度は普通のスーツとして使用する。
これだったら記念のスーツも将来にわたって長く使用できますよ!
それいいですね。それでいきたいと思います。
もう少し詳細なデザインを教えていただけませんか?
そうですね、例えばフォーマルと普通のスーツの違いにはこんな点があります。
  1. 襟の素材
    タキシードなんかは『拝絹』といって襟の部分やポケットの淵だけシルクのような光沢のある生地を使用します。
    ですけどこんな襟の普通のスーツはそんなことありませんよね。
    ですから、ここは普通のスーツのように襟だけ生地を変えるような事はしないでおきましょう。
  2. 上着の丈(ここポイントです!)
    フォーマルの上着は一般に普通のスーツよりは長めにするのが常識です。
    これは燕尾服やモーニングの影響かそれともよくあるダブルの略礼服がシングルと比べると丈を長くとるからか分かりませんがいずれにしても、上着丈の長さで結構イメージがフォーマルっぽくなります。
    ですので、ここはフォーマル感を出すため、上着丈を10cm位長くしてみてはいかがでしょうか?
  3. 上着のボタン
    タキシードなどは上着の前のボタンは『拝みボタン』といってボタンが表と裏にそれぞれ付いているタイプが多いです。
    また『くるみボタン』といって付いているボタン自体も普通のプラスチックや水牛の角などのボタンではなく生地でボタンをくるんだ物が一般的です。
    ボタンの交換も後からのお直し(実費)でもできますが、ここはくるみボタンにしないで普通のボタンで拝みボタンにしたらいかがですか?
  4. 上着のポケット
    一般に皆さんが冠婚葬祭に使用する『(略)礼服』では上着のポケットには蓋がついていますが、正式な礼装では蓋(フラップ)はなしが基本です。
    ですからタキシード何かだと腰ポケットの蓋はありませんよね、あれは無精で中に入れたままにしているからではなく、あれがフォーマルなんです。
    (元々ポケットの蓋は雨が中に入らないための物、フォーマルな場は屋内ですから不要なのです。)
    そこでちょっとフォーマル感を出すのなら、フラップを付けて仕立てた上で、フォーマルな場では「蓋を中にしまって」着用するのがお勧めです。
    その後普段使いするのならばフラップを出せば良いし・・・

  5. ズボンの側章
    燕尾服・タキシードなどのフォーマルでは側章といって、拝絹と同じ素材でズボンの脇に一本光沢のある生地で筋が入ります。
    これがあるとグッとフォーマル感が増すのですが、逆に普段のスーツにこれをつけるとちょっと変になってしまいますね。
    ですので後々の使用を考えて側章は「なし」で・・・
へぇ〜!そうなんですか。分かりましたそれでは是非・・・
かなり勝手に会話を作成してしまいましたが要旨としてはこんな感じでした。
そしてご注文はフォーマル感のある光沢のあるグレーの生地でシングル4つボタンスーツのオーダーを頂き、Kさんはメインイベントの結婚式を迎えました。
画像はKさんが恥ずかしいからということで頂けませんでしたが、おめでとうございました!!
で、その後・・・(ここからが本題です。)

01.10.04
先日久しぶりにKさんが大阪店にご来店されました。
用件はもちろん前述のスーツのお直しです。
作業内容はというと上着丈の詰め−10cmだけですがこちらをBefore & After形式でご紹介しますと・・・
上着丈をちょっと通常の長さに詰めただけなんですが結構 フォーマル感がなくなり普段使いでもイケそうなデザインになりましたね。
ちなみにお直しそのものは6,000円程度です。
皆さんも思い出の1着を普段着にしてみるのも良いかも知れませんよ!
時代はリサイクルですのでこういった事でスーツが利用できればスーツも喜ぶと思います!
当店は儲かりまへんけど・・・

簡単ですが、大阪でちょっと「味」のあるお直しのご依頼を頂きましたので皆さんにご紹介してみました!
大阪店も仕事では東京店に負けまへんで〜
その他最近ご注文頂いた『フォーマル』スーツの写真集を東京SHOPMASTER吉村が追加掲載します!

お客さま名・・・東京SHOPMASTER吉村さま

私のタキシードです。
30歳を過ぎるとありきたりの略礼服では結婚式に出れなくなりますよね〜。
そこでちょっとお洒落してタキシードを仕立てました。
写真はこの秋友人F君の披露宴に出席した際のもので、場所は東京ドームホテルでした。
さすが東京ドームの系列だけあって球場内のビール売りのお姉さんがビアサーバーを背負って注いでくれたのでちょっとお借りしてF君にお祝いをしていた時の写真です!!
・・・あぁ、良い年になってなんて馬鹿な私・・・

お客さま名・・・東京SHOPMASTER吉村さま

マオカラーは毛沢東の時代の中国では由緒正しい『礼服』です。
これを冠婚葬祭で使用するのは決してマナー違反ではありません
今回仕立てたのは『バーズアイ柄』のジャケット単品だけでしたので披露宴にはさすがに着ていけませんが、2次会やクリスマスパーティーなどには礼服用のボトムに合わせれば『おしゃれ〜』という感じですね。
このジャケットは私の体型ではちょっと上着の丈が長いのですが、これもフォーマル感を出すための小技です。
11月の上記F君の共通の友人であるS君の結婚祝いパーティーで使用予定です。
(列席者が同じだと着る服の点でも気を付けないといけないのが洋服屋として辛いところです。)