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初めてオーダーされる方へ |
『 初めてのお店、初めての店員さん、そして初めてのオーダースーツ 』 ドキドキして心ときめく一方で不安も隠し切れませんよね。 そこで今回はそんな初めてづくしの方がオーダースーツの注文に失敗しないための秘訣をご紹介したいと思います。 ある種ありきたりな話題かも知れませんが出来るだけ分かりやすく書きましたので是非ご覧下さい。 当店でも他店でもどちらでも共通で言える重要な事ですので是非ご覧下さいね。
デザインも確かに重要ですが、デザインが最優先でしたら余程奇抜でない限りは既製服を優先した方がコスト的にも良いですから...私たちオーダー屋も採寸には気を遣います。 採寸はどこのお店にもプロがいるから技術力のあるプロに見てもらい、お店の評価もそのプロがいるかいないかで決まる。 ...皆さんがそんな風に考えるのも無理はないと思います。 しかし、この道50年でも、1/10の5年でも実の所、採寸技術では大きく変わりがありません。(5年の人もそこそこ経験を重ねていることが前提です。) いったいどうして? 理由は簡単で、採寸は縫製と違ってそんなに奥が深くないからです。 ではどうして採寸で失敗するの? ありがちな失敗例(・・・採寸で失敗するのは次のようなケースが殆どです。) ケース1・・・Gパンでの採寸 ・・・どんなプロでもサイズを取るのにTシャツとGパンだけでは採寸が出来ません。 例えばボトムが良い例ですが、一般にジーンズやチノパンとスーツのトラウザーでは腰の位置が違うため股上の深さが違うのです。 もし、Gパン仕様でスーツのパンツを仕立ててしまったら思いっきりカジュアルな雰囲気になります。 次の表は私自身のボトムのサイズです。(足が短いのがバレ、恥ずかしい!) |
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『Gパンのサイズを見て↑のスーツサイズまで測れるのがプロだろう!』と言われてしまえばそれまでなのですが、こういう方は、まずどのオーダー店でも失敗しますね。 お客さまのご協力も良いスーツを仕立てるためには大切なのです。 Gパン採寸でありがちなこと>>> ます、Gパンを履きながら採寸して・・・ 『股上はこんな感じで良いですか〜』と店員から聞かれれば普通の方は今キチンと履いているわけですから『いいですよ〜』と答えますよね。 そうすれば股上が浅くなって太股がパツパツになって『Gパントラウザー』の出来上がり。 ちょっと気の利いたお店で、 『スーツですからGパンよりもちょっと股上を深くした方が良いですね』 『標準ぐらいにしましょうか?』と言われても 『お願いします』としか消費者の方は言えないですよね。プロではないのですから... もちろんどこのお店も悪意や怠慢からこういっている訳ではありません。 比較する物がない以上、こうご説明・案内するしかないからなのです。 でも出来上がったスーツにご満足頂けないのはお店として恥ずかしいのでこのような方のため普通はどこの店でも(たぶん...)「見本服」というのがあります。 これはそれこそA体AB体と標準体型毎の見本服なのですが、これを履いていただき調整します。 見本服を履いて 『パンツの太さはこんな感じが良いですか?もっと細くしますか?』 とかすればスーツに近い感覚になるわけです。 でも、ちなみにこの見本服(ズボン)はだいたい既製服サイズを中心に10〜20本位用意してあると思いますが、ウエスト・タック・足の太さそれぞれに応じた各サイズがある訳ではないので、やはり自分のズボンを持って行くに越したことはないのです。 だから採寸の時は見本のスーツを着ていくべきなのです。 (それに、見本服とは言え人が履いたかも知れないパンツを履くのは嫌ですしね。) ケース2・・・Tシャツでの採寸 これはズボンほどは影響ないのですが、それでも見本服を着て頂かないと難しい点がいくつかあります。 例えば、ゆとり量の問題や肩の雰囲気。 見本服を着て頂き採寸する場合、まず肩幅を合わせた見本服をきて頂きますので、肩はぴったりの感覚が分かったとしてもウエストのゆとり量などは非常に微妙で針を打ったりしないとピッタリの感覚に近づけることはできません。 ですので、やはりご本人が今着用されている上着をお持ちいただくのが間違いのない採寸のためには肝要です。 (この場合、お持ちいただくスーツは既製服でも全く問題ありません。既製服といっても基本的には身体にある程度はフィットしているわけですので、これを基準にサイズを調整する方がよほど良い採寸結果になります。) 右の写真の見本服は大阪店の物です。あまりお金をかけられないので正直言って高級感はありません。 |
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この種の方はかならず希望されるデザインの写真(雑誌の切り抜き等)をお持ち頂くのがBESTです。 (気の利いたお店ではお客さまのイメージ作りの一助にMen'sEx Men'sClubなどの雑誌を置いていますが好みの雑誌があるとは限らないので・・・) もしこれがないと... 例えば『ギーブス&ホークスのように・・・』 と言われても、お店の側がはっきりとその特徴を認識できるかどうか? お店も、全てのブランドの型紙を見ている訳ではありませんから、その特徴の認識には差がでます。 (型紙は各ブランドのトップ機密ですから容易に入手することなど出来ません。) ですから、雑誌などをお持ち頂き、『こんな雰囲気で...』と言っていただければ 『このデザインの特徴的なところは○○○と×××ですからここを取り入れましょう』 というように話が進むと思います。 蛇足ですが、雑誌を見せたから同じに仕上げることは絶対にムリです。 理由は、型紙がないためと体型が個別で違うからです。
せっかく高いお金を払ってオーダーするのですからお客さまもしっかりご要望を伝えた方が良いですし、またこれに対応できるお店を選ぶことも大切です。 どんなに技術力があってもお客さまのご要望を理解する理解力がなければダメですし、特にファッションの世界は世代間の溝が深いですから、ベテラン職人揃いの敷居が高いお店っていうのもマイナスになることもあるかも知れませんね。 いきなりお店に入るのが怖いようでしたら、TELしてみたり、当店のようなNET通販の会社でしたらメールを1通出してみてその対応を見るのも良いかも知れません。
最近よく、『もっと細身にスリムに!』というご要望にお応えして出来る限り細身にお仕立てすると... 『苦しい、もっと出して...』『あなたプロなんだからどこが限界か分かるでしょ!』 ・・・分かりません。個人の感覚までは... どんなに採寸のプロでも裸の女性を見てあの人バスト○○センチだ、なんて言い切れません。 まして限界ギリギリなんて... こういった方は嫌な思いをしないためにも仮縫い付きでお仕立てなさると良いと思います。 |