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オーダースーツのヨシムラ
新着レポート

 ビジネスシューズの取扱開始しました!
長年こだわりのオーダースーツを販売していますとよくこんな事をお客さまからご質問を頂きます。
『 ヨシムラさん、どこか良い靴屋はありませんか?
当店ではこれまで、そんなご質問の方には決まってこう お返事をしていました。
『 神田の近くには真面目な良い仕事をする靴屋がありますよ。そこは... 』
もちろんこれは後から紹介料を頂くような商売ベースでの話ではありません。
純粋に自分たちが素直に認められるお店が近くにあるからです。

また逆に、こんな新規のお客さまもご来店されます。
『 こちらがヨシムラさんですか?靴屋の...から紹介されたのですが... 』

当たり前の話ですが、スーツに気を遣う方は靴にも気を遣われ、「逆も真なり」のようです。
当社は神田にある、ある有名な靴屋さんとこんなソフトな形での顧客紹介を長らく続けてきました。
そのお店が今度当店で取り扱いを開始した『 ETHOS CLUB 』です。
   ※エトスクラブさんの紹介はこちらをご参照下さい。

『 餅は餅屋だから当社が靴を扱うのは失礼だ。 』と、当店ではこれまで考えていました。
しかし、ある時からその考えも変わり、当社で独自に靴の販売が出来ないかを模索するようになりました。 理由は次の通りです。

1. 確かに「餅は餅屋」でもファッションをトータルで考えお客さまにご提案したい。
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最終的には当社とのコラボレーションで独自の製品を取り扱うことでオリジナリティーを持ちたいと考えています。
2. エトスさんのポリシーだけが当社のポリシーに合致する数少ない靴屋であった。
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エトスさんでは「Made In EDO」と表現していますが、この辺が当社の日本縫製・職人気質を大切にする姿勢と近いと感じています。
3. 門外漢の当社が靴を取り扱う中で双方が神田に立地しているのは靴の製造・販売等アドバイスを受けるにはまたとない環境であった。
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同社代表小松氏の熱心さに負けました。(これは逆かも知れません。) 今後小松氏の人生観にも触れることが多くなると思いますがこれらに共感しています。

ところで取り扱いを開始するに当たり簡単にETHOS CLUBのラインナップをご紹介しますと、エトスさんのラインナップは以下の通りです。

フルオーダーライン >>> 現状2年待ちの状態です。                     日本有数の靴職人関信義氏が直接製作する物。お値段90,000円位〜

パターンオーダーライン >>> 著名靴職人に依頼しているパターンオーダー。                     将来当社でも対応したいと考えています。 お値段58,000円〜

靴工房生産ライン >>> 今回当社で取扱開始する物はこちらです。
デザインとサイズは固定されますが小規模靴工房が製造するため手作業比率が高くきめ細かい仕事をしています。

何故 エトスクラブ?
オーダースーツのヨシムラがなぜエトスクラブの靴?と思われるかも知れません。
...ですが、今の当社のノウハウでは実力以上に背伸びすることはできませんし、何よりETHOS CLUBの靴は仮に既製であっても、従来的な既製靴とは次の点で一線を画していると考えておりますのでこの点が他の靴メーカーと違います。

一般的な既製靴との違い
素材の違い
・・・ 一般的な既製靴(販売価格で15,000円程度の物)の革は成牛の革を使用しているののに対し、エトスでは国産高級キップ(生後6ヶ月〜2年以内の革)を使用しています。(今回取り扱い商品での話です。)
柔らかい子牛の革を使用しますのでこの分質の良い靴ができます。
サイズ(木型)の違い
・・・ 靴には足の長さ(レングス)と幅(ワイズ)がありますが、一般に日本人はワイズが幅広甲高(サイズで言えばEEE)と言われています。
しかし小松氏によればここ最近は若者の食文化の変化により従来的日本人(幅広甲高)から欧米的な幅の細い足(サイズで言えばE)が増えているとのこと。
こういったことまで対応できる既製靴が極めて少ないのが現実ですが、今回取り扱いを始める靴は幅で「1Eプラスα」を基準にしていますので、すっきりとしたエレガントなシルエットです。
シルエットの違い
・・・ 一般に既製靴では靴の履き口よりも、エトスの履き口は縦に細長い楕円に近いです。
この部分は靴を考える上で非常に重要です。 つまり履き心地を考えると足にフィットしてぴったり寄り添っている方がBetterで履き心地の悪い靴というのは概してこの部分に隙間があり、その負担が全て踵に掛かります。
一方でこの部分を足にフィットさせると今度は脱着が面倒になり、脱着の度にひも靴ならひもを結び直さなければなりません。
エトスでは多少手間は掛かっても足へのフィット感を重視したい願いからこのように作られています。

製造工程の違い
・・・エトスでは職人仕事へのこだわりから小規模靴工房へ仕事を依頼しています。
そこでは例えば、革の裁断作業も機械では行いません。手裁ちです。
機械の方が正確なのになぜ手裁ちにこだわるのか?
イメージ(想像)してみてください。足の裏と靴の中底(インソール)の関係を...
人の足は垂直には出来ていません。丁度壺のように足裏に向けてすぼんでいます。そこに機械でガチャンと垂直に切った革が上手くフィットするでしょうか?
エトスではこういったことを製造工程に持ち込み一足一足お作りしています。

モノ作りの姿勢の違い
・・・ 靴は仮に使用しなくても定期的にメンテナンスが必要なものです。
つまり作り置きには適さない商品です。
エトスクラブではこういった点にも気を配りご注文に当たってはデザインやサイズがある程度固定されるとはいっても受注生産でお作りしております。
このため納品までには1〜3ヶ月を要します。


ご挨拶の最後に・・・
 以上、色々と理屈を付けてみましたが、の小松氏の持論をご一読下さい。

下手で不器用で 力強く品があるものが 上の上
上手で器用で 品のないものは、下の下です。
作品の良しあしは人格のあらわれであると言う事です。

どうですか?
私どもオーダースーツのヨシムラはこんなETHOS CLUBと足並みを揃え独自の文化・哲学を守っていきたいと考えております。
どうか、温かく見守ってください。

恥ずかしがり屋の小松さんと私


平成15年9月25日
オーダースーツのヨシムラ
吉村株式会社
代表取締役 吉 村 雅 隆