|
|
新軽量仕立てデビュー |
7月に入り暑くなってきましたが読者の皆さんはお元気でしょうか? この時期は梅雨が明けてなければムシムシしますし、梅雨が明けたら今度はカンカン照りの暑さですし、温暖化やヒートアイランド現象を加味すれば都心の外回りは地獄の暑さになりますね。 そこで、 当店ではこのままでは上着の需要がなくなってしまう!? という危惧感から、先日フルオーダーの方で芯ナシ・裏地ナシの一枚仕立てジャケットをご紹介しましたが、そちらはあくまでお洒落ジャケットですから、もっとビジネスに適した物はないか?とのご要望にお応えすべく、イージーオーダーで新たな軽量仕立てが出来ましたのでそちらをご紹介したいと思います。 軽量仕立てといっても 『そんなの昔からあるじゃん!そんなに涼しくないんだよね。。。』 ...と思われている方もいらっしゃるかと思いますので、折角ですから軽量仕立てのこの10年位の簡単な流れを皆さんにご紹介したいと思います。 |
10年程前まで | |
>>> この時代は、大見返し(アンコン)仕立てなど裏地をあまり使わず、芯地も薄手の接着芯にすることで軽さを出していた時代でした。 大見返しなどは独特の贅沢感、お洒落さもあり今でも人気のある裏仕立てですが、涼しさという点ではボチボチと言ったところでした。 |
4〜5年前から | |
>>> クラシコイタリアの流れから生地が今まで以上に薄くなったのがこの時期です。 生地も薄くなり、仕上がりに軽いイメージが求められるようになり、肩パッドなしのジャケットなどが好まれるようになりました。 |
ここ2〜3年は... | |
>>> ここ2〜3年もクラシコイタリアの流れが定着したこともあり軽い仕立て人気が続きましたが、この時期になると更に進化して、肩パッドなし、芯地も極力使わずカバーオールのようなジャケットが散見されるようになってきました。 ただ、残念ながら素材も薄手で柔らかく、しかも芯地もパッドもないとなるとドレスダウン感が避けられず、カジュアルジャケットとしては素晴らしくても、スーツとしてビジネス用にとなると『???』といった所で、クールビズでもドレスコードが厳しい会社ではなかなか受け入れられないでいるようです。 |
そして昨年あたりから... | |
>>> 昨年あたりから主として既製服業界で製品化され始めたのが軽さや通気性を意識した新軽量仕立て。 特に五大陸(オンワード樫山)で扱っているギガクールなどが有名ですが、中空構造の肩パッドや通気性を意識した裏地使い、メッシュを多用した芯作りなどで、軽量化し注目され始めました。 |
以上のような流れから、主として既製品業界で開発が進んできたこの手の軽量スーツですが、ようやくここにきてオーダー業界でも少しずつ製品化されてきましたのでご紹介したいと思います。 |
■ どこが違うの? ■ | |
新しい物が出来た出来た! ...と言っても効果が分からなければ誰も付いてきませんよね。 私も工場からデータを数値で貰っても今ひとつ良く分かりません。 そこでどこが違うかをご紹介。 |
□ パンツは・・・ □ | |||
新計量仕立ては上着だけでパンツは無関係? いえいえ、パンツもやはり結構蒸れますからね。。。この辺も改良しています。 大きく変わったのは、腰の部分の裏側(通称:腰裏)部分。 ここはそこそこしっかりした物を使わないとクタクタっとしてしまいますから結構重要なパーツです。 これをしっかり感を残しつつ、腰回りの熱が逃げやすくなるようなメッシュ状のクール素材をマーベルトに替えました。 太陽にかざすと透けて見えますね。 |
|||
|
□ その他は・・・ □ | |
その他も薄手の裏地を使ったり脇当ても吸水性の良い物にしたり...と改良を加えています。 |
このようにスーツを構築する表地以外の素材で大幅に軽量化、ハイテク化したのがこの新軽量仕立ての特徴です。 そして、もう一つの大きな特徴がそのシルエット。 一般に、こういった軽量仕立てですとシルエットがどうも安っぽいというか、肩パッド無し等から来るビジネス色の減退というか、シルエットがカジュアル的なイメージになってしまいがちです。 ですが、今回のこの新軽量仕立ての良い所は、既存のデザインにそのまま当てはめれば、外見的なシルエットは変えずに、軽量化出来ること。 これは、クールビズとはいえ、カチッとしたスーツを着なくてはいけない人には朗報です。 いかがでしょうか? 仕事柄クールビズといっても程々のカチッとさは出さなくてはNGと思われている方、 リネンのジャケットや肩パッドなしのジャケットだとビジネス感が出なくて着れないと思う方、 こんな方はこの夏是非新軽量仕立てにチャレンジしてみてください。 すみません... 大切なことを忘れてました、、、 オプション料は 3,150円です。 |