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オーダースーツのヨシムラ
新着レポート

 葛利フェアー開催します
街にフレッシュマンが目立ってくる時期になりましたが皆さんの周りはいかがですか?
桜の花が舞い散る中、フレッシュマンが上着の一番下のボタンまで留めている姿を見ると、どこか微笑ましく、自分の新人時代を思い出してしまう人も多いのではないですか?

さて
そんな初々しさのある今の時期ですが、このタイミングで今年も恒例の葛利毛織フェアーを行うことにいたしましたのでご案内いたします。

葛利毛織というと2年前当社が取り扱った時はそれほどでもなかったのですが、昨今は名だたるファッション誌がこぞって特集を組む、今や日本を代表する毛織物メーカーになった機屋さん。
当社も125周年記念の反物の生産を依頼し信頼しているメーカーさんですので是非皆さんもこの機会にご覧下さい。

そんな葛利毛織のフェアーを下記要領で開催いたします。

■□■  葛利毛織フェアーのご案内  ■□■
 期間 
 4月10日(金)〜 4月19日(日)の約2週間
(東京店は19日(日)まで、大阪店は18日(土)まで) 
 価格 
 シングルスーツ上下 59,800円(税込)
 シングルスーツ上下 63,000円(税込)
 SUPER140'Sの素材のみ 

それでは葛利毛織を改めて少しご紹介。
(以前も新着情報:工場訪問期0805でご紹介していますので興味のある方はそちらもどうぞ

同社は愛知県一宮市に居を構える老舗中の老舗織物メーカー。
創業は明治時代中期ですから当社と同様、明治の文明開化で日本人が和装から洋装へシフトしていった頃これに呼応する形で生まれ発展していきました。

第2次大戦後は、いわゆる羅紗屋を通じて自社ブランド「DOMINX」として販売していたものの、その後のオーダー業界の衰退と共に弱り、同社はOEM生産(相手方ブランドによる生産)に切り替えていきます。
そこで、同社を採り上げたのがポールスミスアクアスキュータムバーバリーランバンなどの蒼々たる海外ブランド。
海外ブランドの独創的な物作り(色出し・柄だし)要求に忠実に応えることが出来たのが正に葛利毛織だったのです。

そしてこの物作りを支えたのが有名な『ションヘル織機』。
今の時代となっては非常にスピードが遅く生産効率の悪い織機ですが、葛利毛織はかたくなにこのロースピード織機を使い続け、高速化で失った手の込んだ物作りを維持・継続しているのです。

高速織機は確かに早くて確実な物が出来ます。
ですが、それではSuper140'Sとかカシミヤなどデリケートな素材では糸を傷付けてしまうことも起こりうる、そんなことを考えての物作りが今の時代改めて注目されているのです。
織機の動く様この動画をご覧下さい。

近代のハイスピード織機はガッチャンガッチャンという間隔のある音はしません。
プシュプシュとエアーを飛ばしてシャトル代わりにしたりあまりに早くて音まで連続して聞こえます。
それに対して、ションヘルは動画の通り横糸を通すシャトルまで見えますからね...

さて
そんな葛利毛織の生地ですが今回はサンプル帳に掲載した商品に追加商品を加え約40マークをご紹介します。
色柄もベーシックな紺・グレイだけでなく今年のトレンドカラーであるブラウンやベージュ、ネイビーなど。
柄もベーシックなストライプから織り柄の入った物まで....

特に、私からオススメなのがSUPER140'Sの素材。(このシリーズだけ63,000円です。)
それほど多く入れてはおりませんが、この素材感はこの夏一番かも知れません。
是非高級インポートブランドと比較してみてください。

その他、ユニークなモノを紹介するとこの生地なんかはいかがでしょうか?
こちらはサンプル帳で組んだ商品(G3064)ですが、一見するとカビが生えたようなブラウン。(←あまり良い表現ではありませんね。)
生地を肩に当てて鏡を見ると、ウン、ブラウンの生地。
と・こ・ろ・が・・・肩に掛けた生地を上から下に丁度自分のパンツを見るような感じで見てみると
アレ?!不思議。深緑に見えるんです。

これはシャンブレーといって縦糸横糸の糸色バランスに変化をさせるとこのような玉虫色感が出ますので技術的には特別葛利さんだけの物ではありませんが、今の時代こんな色柄で冒険するその心構えに私は共感を覚えました。
(どうですか?ブラウン好きの貴方!!一見の価値はありますよ。)

こんな葛利毛織。
是非、日本の物作りを語る上でも後世に残したい工場(機屋)さんだと思いませんか?
是非皆さんのワードローブの仲間に加えてみてください。

□ 追伸:  〜 大阪店の皆様へ 〜 □
前回のHP更新時(SHOPMASTERこの春のジャケット)にご紹介した私のジャケット(仮縫い付きフルオーダーJKT63,000円)も生地は葛利毛織製です。

でご案内の通り、葛利フェアー開催期間中はこのジャケットを大阪店にて展示いたしますので是非ご覧下さい。
(サイズの合いそうな方は袖を通していただいても結構です。)

人数が集まりましたら夏のオーダー会の前に、臨時オーダー会を企画するようですから、特別価格のフルオーダージャケット、ご希望の方は大阪店までお問い合せ下さい。
フルオーダーならではのスリムな袖幅はなかなかグラマラスですよ〜