2020年10月9日更新
本日から10月(執筆10/1) 1年で最も過ごしやすい時期のはずが,,,,まさかの気温30°C! 真夏のような蒸し暑さでは無く、空気は乾燥しているのでまだマシですが、こんな調子だといったいいつ秋冬物に衣替え出来るのやら 今シーズンの自分用のオーダーのイメージはある程度アタマの中にはあるのですが、こう暑いと腰が重いというか、今ひとつエンジンが掛からないんですよね。 阪急メンズ館行ったり、ファッション誌を眺めたり、と実はこうしている時が一番楽しかったりしますよね?しませんか、あーそうですか笑 ともあれ、1日でも早く日中が涼しく(最高気温が20°C位)なれば、お客さんの入りも増え、自分用のイメージも一気に加速するのですが、そうすると結果仕上がりが遅くなって着たい時に着れないんですよね笑 毎年同じことの繰り返しで、全く人間的に成長していないのが恥ずかしい限り,,,,, 先日(9/27)誕生日を迎え、不惑の40代に別れを告げたばかりだというのに、惑わってばかりの大阪店ShopMater_南浦です。
さて、今回は先日暑さ真っ盛りの中、カシミアコートのオーダーを頂いたHさんの仕上りをご紹介したいと思います。
前述の通り10月だというのに30°C近い暑さが続き、実際にお召しになるのはまだかなり先でしょうから、工場へはゆっくり急がなくていいからじっくり縫製してね、と伝えたにも関わらず、いつもの納期より早く仕上がってくる始末,,,,(8月末) 遅れるよりかは早い方が良いのはもちろん分かってますが、正直真夏にカシミアコートはあまり見たくはない笑 Hさんにも仕上がり後直ぐにご連絡しましたが、同じようにお考えでいらっしゃったようで笑、つい先日少し涼しくなってからお見えになられました。 本当はお考えでいらっしゃったコーディネートでの画像を頂きたかったのですが、店内での撮影とは言え、さすがに暑すぎるので当日お召しでいらっしゃったカットソーの上からの画像となりました。 (インナーは厚手のパーカーを合わせる予定だそう) レディスではロングコートは冬の必須アイテムですが、メンズの世界ではあまり良いイメージが無いので(殺し屋?笑)、ご注文の数はかなり少ないのが正直なところです。 事実、前回のロングコートのご注文は2016年ですから実に4年振り 果たして上手く仕立て上がったのか? Hさんに気に入ってもらえるのか?
それではとくと仕上がり具合を御覧ください!
ジャーン!いかがでしょう? 着丈125cmともなれば、柔らかい色目のキャメルでも迫力ありますね。 ここまでのロング丈で、しかもカシミアで、キャメルカラーで、しかもお値段も予算内で、となると、既製品で探すのはほぼ不可能では?ないでしょうか コートは既製品で賄われている方が多いかと思いますが、オーダーでは1cm単位で着丈の調整が可能ですし、肩幅と肩の傾斜を体型補正で合わせることによって、今回のようなロング丈でも重さを感じさせないんですよね。(大事なことなので赤で書きました) それは何故か?と申しますと、例えばコートの傾斜より着用する人の肩が怒肩気味(肩先が上がる)だとコートの重量は首の付け根1点に掛かります。 反面、コートの傾斜より撫肩気味(肩先が落ちる)だとコートの重量は肩先に落ちるように掛かってしまいます。 要は肩幅と傾斜を合わせると点では無く、肩全体(面)で均等にコートの重量を支えるので、軽く感じるということなんです。
いかがです?カシミアコート、オーダーしたくなったでしょ?笑
近年暖冬の影響で厚手のコートは敬遠され、マッキントッシュに代表される軽量化繊系素材を使用したコートが主流となっておりますが、カシミアコートの持つ上品さや優雅さに勝るものはありません。 通常のビジネスシーンでしたら、化繊系の軽くて丈夫で撥水性のあるコートで十分でしょうが、フォーマルなシーンで化繊系のコートではやはり恥ずかしい,,,, 1着は黒かチャコールグレーかネイビーのチェスターフィールドコートを持っておけば、いざという時に本当に便利ですし、ベーシックなデザインで上質なカシミアコートは体型が変わらなければ一生物ですので、決して無駄な買い物ではありませんよ。
少し話が逸れましたね。 今回のコート、Hさんより《OK!》のお返事が頂けたのはもちろんのこと、座右の銘が《自画自賛》である私でなくとも非常にきれいに仕上がっていると思いませんか? 自分用にも作ろうかな〜? ヴィンテージでキャメルのピュアカシミア生地あるしな〜 ラグランでロングなんて旬のアイテムで良いよな〜 なんて、お客さんのオーダーで上手くいくと直ぐ自分用で欲しくなるのは、この仕事の職業病みたいなもんですね笑 また悩みのタネが一つ増えました笑