2020年12月4日更新
先日の連休に大分、福岡へ行ってきました。 GOTOトラベルキャンペーンが始まって直ぐに予約したのですが、最近またコロナの感染拡大が進む中、キャンセルするか散々迷いましたが、せっかく予約したし観光地の宿泊施設の現状をNEWSで見てキャンセルするのは忍びない、と思い、体調を万全に整え、マスクも医療従事者がされる物を用意して決行致しました。 福岡空港から車で大分竹田温泉へ、翌日は日田市を回り福岡市内へ、中洲近くのホテルを予約していたので、当然晩は中洲へ。 久しぶりの中洲、福岡は他の大都市に比べコロナ感染者が少ないので、割と賑わっているかと思いきや、大阪よりも閑散としている始末。 ちょっと驚きました。 今年は忘年会を控えると回答した企業が9割近くにのぼるとNEWSでも報じられており、飲食関係の方にとって非常に厳しい年の瀬になるかと思います。 私も何名か飲食関係の友人がおりますので、困った時はお互い様、この12月は微力ですが応援に行く予定です。 コロナ禍が落ち着き、以前の活気を取り戻した時にはもちろんスーツを買ってもらいますけどね笑 まずは無事に新年を迎えられるようこの1ヶ月頑張るだけですね。
さて、今回は着回し力抜群の洒落たセットアップスーツのご注文を頂戴したSさんの仕上がりをご紹介したいと思います、がその前に こちらのSさん、出身は大阪でいらっしゃるのですが、今はお仕事で地方へ赴任なさっています。 定期的に大阪へは御戻りになられているのですが、今回はどうしても着用姿を撮影させて頂きたかったので、無理にスケジュールを合わせて頂きました。 Sさん、ご面倒ご足労をお掛けして申し訳ありませんでした、そしてありがとうございました!
今シーズン、繰り返しお伝えしておりますが、コロナ禍でビジネスシーンでの装い方が大きく変化、カジュアル化が一気に進みました。 これまで中心アイテムであったスーツの需要が激減し、代わりにジャケット&パンツスタイルが主役のアイテムとなりましたが、ご注文のほとんどが例えば紺ブレにグレーパンツといった具合のコーディネート 今回のSさんの様に同じ生地で上下でオーダーするが、スーツとしては着ず(というか着るには勇気がいる笑)、それぞれ単品として着る、というのは珍しく、これからジャケット&パンツのオーダーをお考えの方に参考になるのでは、と思いご紹介するに至った次第です。 ご来店当日はSさん、お休みでいらっしゃったので、カジュアルなお召し物でお越しになられましたが、そのカジュアルアイテムと合わせても何らおかしくなかったので、かなり良いお買い物と思って頂けたようです。
それではお待たせ致しました! 仕上り具合をとくとご覧あれ!
いかがでしょう? それぞれのコーディネート、そのままお帰りになられても全く違和感無くまとまってますね ジャケットは画像の様にデニムとの相性はもちろん、グレー無地系のパンツと合わせるとお仕事次第ですがビジネスでも大丈夫でしょう。 反面パンツはネイビーよりかはグレー系のジャケットとの相性が良いかと思います。 ジャケットのデザインにおいて今回の最大のポイントはやはりダブルブレスト、これに尽きますね。 今回、Sさんからはウエストのシェイプはあまり強めに効かせるのではなく、ややボックスシルエットに近いサイジングをリクエスト頂いておりましたので、フロントボタンの横の間隔を通常通り11cmにてお仕立てしております。 これはどういうことかと申しますと、ジャケットのフロントの重なり合う部分を打合いと言います。 これは視覚的な方法なんですが、この打合い量を多く取ると横に大きく見せてしまいます。 最近までのダブルブレストの場合、この打合い量を1cm程狭く取ることにより(10cm)タイトに見せるのが基本でしたが、一時期のタイトシルエット一辺倒から徐々に緩いサイジングをお求めになる方が増えてまいりました。 今回のSさんもそうですが、パンツもノータックから1タックへと移行しつつありますし、ビジネスで着る衣装のアイテムもサイズに対する考え方もこれから変わっていくのは間違いないでしょう。
続いてパンツ、こちらもこれまでのSさんのオーダーでは膝巾22cm、裾巾18.5cmの割ときつめのテーパードシルエットでしたが(ノータック)、今回は膝巾23cm、裾巾21cm、と膝下ストレートのシルエットになっております。 数値だけを見るとかなり太くなった印象がありますが、仕上りはそれほどでもなく程よい細さのシルエットにまとまっております。 もちろんノータックから1タックに変更したことにより、ヒップ及び太腿廻りにゆとりが付いておりますが、こちらも膝下シルエット同様にそれほどもたついた感じが出ておりません。 正直これ位のゆとり量の方が品よく見えますし、楽に履いて頂けますね。 レディスの世界ではルーズシルエットが標準化してますので、メンズの世界でも近くこの流れが本格化するかと思います。 バブル後ソフトスーツが衰退し、タイトシルエットが浸透するまでにはかなりの時間が掛かりましたが、逆は比較的早くに広がるのでは?と私は読んでおります。 新たなファッションの流れが出来るということは、また新たなご自身のスタイルを発見することが出来ます。 不変的なご自身のスタイルを持つことももちろん素晴らしいことですが、新たな流れに乗ることもファッションの楽しさと言えるでしょう。
以上、今回のSさんの仕上がりはこのようになりました。 また皆さまに楽しんで頂けるようなオーダーを頂いた時にはご紹介させて頂きますね。