2025年3月7日更新
皆さんこんにちは。 ここ数日間はずいぶん冷え込みましたが、 3月に入って少しずつ風の暖かさを感じられる日が増えてきましたね! 出会い、別れ、さまざまな門出により、動きが活発になる【春】 今回の「お客様ありがとう」は 時期は冬でも、一つの門出として掲げられる【成人式用のスーツ】のお仕立ていただいたIさんの【ソフトスーツ?】のご紹介です。 私も年代もののアイテムや、スーツスタイルが大好きですので、ご予約の段階からウキウキしており、お越しいただいてお見送りまで紆余曲折、ご希望をたくさん伺い、また提案を差し上げては二人して、うーんと言いながら一緒に形を決めていきました。 詳しいご注文の流れはこちらをご覧ください。
気になる仕上がりの前に、まずは簡単なおさらいから。
【80s ソフトスーツ】を作りたいということでご連絡をいただきました、Iさんのご希望は、写真のような仕上がりがイメージだったよう。
(引用 FASHION PRESS ソウシオオツキ 2025年春夏コレクションより)
生地の色は「黒」「ラグジュアリーな雰囲気にしたい」ということで、決まった生地は「ロロピアーナ ジランダー 黒無地」
加えてもう1枚、Iさんが気になっている参考写真をみせていただきました。
(引用 ルーベン・ラーキン氏 Instagramより)
これはまた違ったスタイルをご所望の様子。 当初のいわゆる「ソフトスーツスタイル」を作り上げるのか、間をとるのか、もういっそ変えてしまうか、どうしていくかご相談。 結果、参考画像②に近づけるスタイルに。 身長180cmを超える高身長のIさんのお好みのスタイルと、似合うデザインをご提案差し上げながらの採寸をしてと。 さぁ果たして、Iさんの素敵な笑顔を見ることができるのでしょうか! お渡し当日、Iさんは今回のスーツ試着のためにシャツとネクタイをご持参くださいました! トータルコーディネートで仕上がりの様子をどうぞご覧ください!!
フィッティングから出てこられた瞬間、うーわ、かっこいい、、、と思い、 それと同時に言葉にも発していました。
もう見とれちゃいましたよ。 あまりに格好いいもんですから、パンツばっかりみて、上衣の存在を完全に忘れてしまっていました。笑
なんといっても「太さ」「ドレープ加減」 この2つに注目して見てみましょう。
横からみるとこんな具合です。
靴が見えなくなってしまいそうなほど太い裾口巾。 そしてその裾口巾とまるで差を感じさせない膝巾。 ヒップから流れ落ちるような渡り巾。 たまらないですね~ Iさんのご体型であれば、テーパードをかけたオーソドックなスラックスの場合渡りから裾口巾の差寸はおおよそ15cm程度になりそうなところ、渡り(ふともも)から裾口巾までの差寸がなんと脅威の【6cm!!】
私が普段履いているスラックスもわりとストレートシルエットですが、渡りから裾口巾の差寸が8.5cmありますから、なかなかお受けすることのない寸法に「よくこんな寸法作ったなぁ」と自分でも感心しましたね。 なんともなく納まってほっと一安心 といつもなら言っていますが、今回はかっこいい!が先にきてその不安すら消し飛んでいました! またこのパンツには実は 「お客様いらっしゃ~い」では触れなかった、「ある細工」が施されていまして。 それがこちら
【ウエスマン巾と、ループ巾です。】
ご身長が高いとはいえ、基準値から大幅に外れた股上のスラックス。 履く位置としては、腰骨をゆうに越している感覚となり、せっかくハイウエストで履くならと、Iさんとご相談のうえ、ウエスマン巾を通常より太く設定、ループの幅もそれに合うよう指示をかけました。 またご来店時着用されていたスラックスのデザインを参考にした 【BOXタック+1本タック】 これも太さと落ち感を演出するいい役割となりましたね。
普段から「お客様ありがとう」をご覧いただいている方は「あれそういえば、スーツの紹介なのにスラックスから紹介?」と思ったかもしれません。 実はフィッティングから出てこられて、あんまりに格好良かったもので、しかもご満足いただけているIさんの表情を見たらもう、これはもう先に紹介するしかない!と思いまして。 リアルな試着の流れにて今回はご紹介しております! (Iさんも私もパンツにほれぼれしていて、ジャケットを着るまでに時間がかかりました。笑) さて、上衣です。
いかがでしょう。ルーベンラーキン氏を降臨させたかのような、まさに【ラグジュアリースーツ】になったのではないでしょうか!
横のアングルもまた絶妙なくびれ感で、スラックスまでのつながりをより素敵に見せています。
私大嶋、大絶賛のIさんのスーツ。 お渡し時、SHOPMASTER佐野も見ていましたが、「どっかのブランドのコレクションにありそうだなぁ」と大好評でした!
たくさん写真を撮らせていただきましたが、スーツをお包みする際にも撮ってしまった1枚がありますのでご覧ください。
「裾口巾31cm」というと、ヒップがそこまで大きくない方ならIさんのスラックスの裾口巾はもはや渡り巾。 太ももで履けてしまうほどの裾口巾です。 どんだけ太いんだ、、、と思うのと同時に裾口巾とウエストとの差があまりないことからIさんが素晴らしいご体型であることがうかがえますね。 こうして笑顔で、お見送りすることができました! オーダーの良さをお伝えすることができ、そして私自身もオーダーの魅力を改めて痛感できるご注文でした!!
いかがでしたでしょうか。 当初の予定していた【ソフトスーツ】とは、ずいぶん進路が変わり、コレクションでランウェイを歩くかのような、【ラグジュアリースーツ】としてお仕立てとなった今回のご注文。 「ソフトスーツ」を作るにあたって下記のある程度網羅すべき点をいくつ適応させたのかというと
以上の2点のみでした! ちなみに「お客様いらっしゃ~い」で書いたように、Iさんの2週間後にご来店いただいた同じくソフトスーツをご希望の方は上記のソフトスーツ再現事項をもれなく全制覇でした。 結果「ソフトスーツ」とはまた違ったご注文となりましたが、Iさんのご要望にお応えできたことがなによりで、きっと素敵な成人式を迎えられたはずです。 また今回のスーツは成人式後も、プライべート用としてもご着用されるとのことでしたから、 「スーツをスーツとして終わらせない。」 そんな素敵なご注文だったと思います! ぜひご愛用いただけますと幸いです。 改めましてIさん、この度は成人式という記念すべき日のためのスーツのお仕立てにYOSHIMURA&SONSをお選びいただき、また撮影にまでご協力いただきありがとうございます! ブランドさんで気に入ったものがなければ 【ぜひまたオーダーの扉を叩いてみてください!一緒にお悩みを解決していきましょう!】 それでは、今回の「お客様ありがとう」は以上です! 最後までご覧いただきありがとうございます! 次回もお楽しみに!!!