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「お客さまいらっしゃ〜い」:サックス奏者の粋なスーツ |
NET事業部(東京店)に異動してきて早半年が過ぎました荒井です。 元銀行員の東京SHOPMASTERから いつも『 堅い!堅すぎる 』 とか 『 もっとおもしろおかしくできないのか〜! 』とか言われています。 こんな地味な私ですが、SHOPMASTERから今回チャンスをもらい僕だけのお客さまいらっしゃいコーナーを書かせて頂くことになりました。 文章を書くのは苦手なんですけどがんばりたいと思います。(応援してください!!) さて、今月は私のお客さまとしてサックス奏者の岡崎さんをご紹介いたします。(実名公開は滅多にしませんが、ご本人了解済みです。) さて、岡崎さんのご注文に入る前に私の接客の上でのポリシーを少しだけお伝えします。 私が新規のお客さまをお受けするときは、次の2つのことに気を付けるようにしています。 (1) デザイン・生地をお奨めする上でお客さまのご職業を必ず伺います!。 自己紹介はこれ位にして今月ご登場の岡崎さんはこんな方でした。 |
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岡崎正典です。 スーツ届きました。 サイズはOKです。有り難うございました。 スーツのジャケットについて、ひとつ問題がありました。 ちゃんとワイシャツをきて、スーツを着てみると、ジャケットに微妙なシワができるのです。 首から肩のラインにかけて、シワが微妙にできてしまいます。 これを、直すことは可能なのでしょうか? これぐらいのシワはしょうがないものなのでしょうか? 一度、伺って、スーツを着用した姿をみて頂きたいのですが。 お返事お待ちしております。 |
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・・・メールを読んで、これは「ツキジワ」だろうと思いSHOPMASTERと相談しました。 (画像がツキジワの典型例です。) SHOPMASTERに相談すると 「モヘヤ60%も入ると生地に張りがでる(出過ぎる)からツキジワは出やすいよ!」 「でもこれはツキジワのせいというよりモヘヤ混の(生地に張りがあることによる)特性だから完全には取り除くことは出来ないよ」 という、つれない返事。 「 は〜 どうしよう!僕が返事するの? 」 こういう時僕は、SHOPMASTERの言を借りると「FREEZE」するのだそうです。 自分では「どうしよう、どうしよう!」と悩んでいるのですが一向に岡崎さんに返事が出来ません! すると、見かねてSHOPMASTERが「ええっい!もういい!俺が返事する!!」とばかりにこんなメールを出しました。 |
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ご連絡ありがとうございました。 | |
岡崎さん こんばんは 先ほどはメールをありがとうございました。 スーツの首の皺の件につきましては悩んだ末のご連絡をありがとうございます。 今回の件は大変微妙なため私どももお直しを躊躇してしまいましたがご着用を続けられどうしても気になるようでしたら後日で結構ですので改めてお申し付け頂ければ幸甚です。 出来る限りのことはさせていただきたいと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。 ご連絡ありがとうございました。 オーダースーツのヨシムラ SHOPMASTER_吉村_雅隆 |
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え?!こんなに簡単でいいんだ〜?! どうも僕は悪い方向にばかり考える癖があるようです。 それで岡崎さんの方からもこんな返事が来ました。 |
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吉村雅隆さま 岡崎正典です。 上着の方の首の部分にシワの件ですが、このままでいこうとおもいます。 おさわがせしましたが、ありがとうございました。 また、オーダーさせて頂きたいと思いますので、よろしく、お願いします。 -- 岡崎 正典 |
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結果として、お直しはしばらく様子を見てから、という形でご納得いただくこととなりました。 後からのお直しは、他のお客様でもありますが、その度にご試着の際の「きっちりとしたお互いの確認」の大切さを感じます。 出来るだけの事はしているつもりなのですが、特にご来店が立て込む土曜日などは何分限られた時間内でのことですのでこんな事もたまに起きてしまいます。 全て説明不足が原因なのですが、こんなことでお客さまがヨシムラから離れていかれては寂しいです・・・ こうしてまずは一件落着したのですが、 その後1ヶ月も経たないうちに、つるつるのスキンヘッドになった岡崎さんが、ご来店くださいました。 心配していた前回のスーツのお直しは必要なく、大丈夫とのことでした。(ホッ!(~o~)) 更に嬉しいことに、明るい色で三つ揃いのスーツの再注文までいただきました。 私は別のお客様の接客をしておりましたので、ショップマスターの吉村にバトンタッチいたしました。 岡崎さんのスーツは、ビジネススーツよりもステージ衣装に近いので、生地の選択幅が広く、楽しく生地選び等されているようでした。 ご持参いただいた前回のスーツで、サイズや、シルエット等の微調整の再確認をして、最終的な打ち合わせが終了いたしました。 そして、2着目のご注文の仕上がりは、このようになりました。 |
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通常はジャケット用として取り扱っているシルク混の生地に、赤のステッチのアクセントを効かせてのデザインです。 (赤のステッチは7月のお客さまをご覧になられての岡崎さんからのご提案でした。) ところで、生地の特徴ですが、シルクというのは前回のモヘヤと共に光沢感があるのが特徴で、独特の湿った触感もあります。 ただ、悪い点としては汗に弱い(変色しやすい)デメリットもあるため、若干リスクもあるのです。 でも、今回岡崎さんはシルクの光沢と色に惚れ込んであえてごちらにされたのですが、ご覧になられて皆さんいかがでしょうか? (画像ではカーキ色に近く見えるかも知れませんが、実物はシルクの光沢感でゴールドに近く見えます。) たまたま帽子をご持参いただいていたのですがこれと見事にマッチしてます。 そのまま『ステージ直行』でもイケるのではないでしょうか? こんなスーツを着こなすのは、さすがJAZZミュージシャンのなせる業ですね。僕も見習わねば... 最後に・・・ 岡崎さんは、とても謙虚なお人柄で気持ちの良い方です。 調べてみましたら、お兄さんとの岡崎ブラザーズとしても有名なようです。 ライブでどんな演奏をされるのか、近いうちに是非聴いてみたいですが、皆さんも、ご興味のある方は、ご本人のホームページにアクセスしてくださいね。 |