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やるね♪ 官僚の皆さんも!
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4月も下旬になると気候も暖かく、本当に心地よい季節になりましたね。 この春から新生活を始めた方も、そうでない方も4月はスタートの月、期初からのスタートダッシュいかがですか? さて 今月のお客さまありがと〜うでは、そんな明るく爽やかな今の時期にふさわしいスーツを...ということで、ビジネススーツとしてはちょっと珍しい、明るい色目のスーツをご紹介したいと思います。 ご注文されたお客様は、Sさん。 プライベートなことはあまり書けませんが、実は日本に将来を背負っていく某庁お勤めの高級官僚28歳です。(※スミマセン、年齢はテキトーです。) 将来が凄そうなSさんですが、ファッションには非常にこだわりが深く、これまでも何度かご注文の中で私に『Sさん、ホントにお役所でこんなデザインのスーツ大丈夫なんですか?』と言わせる位のスーツ好き、今回のスーツも一際目を引く仕上がりになりましたので「お客様いらっしゃ〜い」を通り抜け一気に「お客さまありがと〜う」でご紹介します。 それではスーツの仕上がりを紹介する前にこのスーツのポイントからご紹介しますと、ポイントは4つ。 |
1.素材 | |||||
>>> まず特筆すべき一番の特徴はその素材感。 今回はメンズでは滅多にお目にかかれないポリエステル100%の光沢感ある素材、当店のレディースサンプルから選びました。 素材は三菱レーヨン製のFAIブッチャー(9011-3) ブッチャーとは、往年のプロレスラー...ではなくて(ふるっ!)平織りの中でも特殊な織り方をしたもので、目が粗く横目が強い編みカゴのような見た目の織り方を総称します。 そして、この素材(ポリ100%)はメンズの世界ではポリエステル=安物というイメージからあまり皆さん好まれませんが、デメリットあればメリットあり、でシルクとまではいきませんが強烈な光沢感は一際目を引きます。 しかも、柄がややボーダーっぽく見えるのもメンズでは珍しいですね。 参考までに、ポリエステルのメリット・デメリットは次の通りです。 (以下はあくまで一般論で最近のポリエステルはそれぞれの欠点をカバーした素材も多く出回っていますので盲目的に信じないでください。)
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2.ボタンは黒蝶貝 | |
>>> 全体が光沢感のある仕上がりなので、ボタンの方は普通の水牛ボタンやナットボタンですと、どうしても生地の光沢感に負けてしまいます。 そこで、一計を案じ、ボタンは黒蝶貝ボタンを使うことに。 レギュラーボタンではありませんが、この質感、なかなかGoodです。 (黒蝶貝はちょっと変わったスーツやドレッシーな紺ブレなどに使うことがあります。) |
3.全体のデザイン | |
>>> シャープさとエレガントさ。 これはSさんのご体型が良いことも影響していますが、デザインは今年流行りのナローな2つボタンにして、ゴージ位置を高く、アームホールも浅く(小さく)、襟もシャープな感じに直線的にカットしたりして、とにかくシャープさ重視のスタイルです。 後でご覧いただきますが、仕上がりが楽しみですね |
4.裏地は真っ赤っか | |
>>> この辺がSさんの凄いところ。 裏地はどんな色にするかと思えば、マットな赤をチョイス。 何でも生地に光沢感が出るのでそれを殺すためにマットな色が良いとのこと。 でも、真っ赤っかとは...恐れ入りました! |
■ それでは仕上がりは? ■
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ここまでほとんど画像を使わず、引っ張ってきましたが、ここでようやく仕上がりのご紹介です! □ まずは素材感と全体像 □ 丁度撮影した日は春らしい日差しの強い日でしたが、外で撮影したらこんな感じに... ギラギラ、凄い光沢ですね。 □ デザインは・・・ □ デザインは前述の通り今風の2つボタン。 分かりづらいと思いますがゴージの位置の高さと下襟のシャープさ、アームホールの小ささが特徴です。(アームは画像からは分かりませんね、スミマセン...) 細かく言うとフロントカットもカッタウエイ風に丸みを強くしたり、弱いハッキングをかけたり、袖やフラワーホールのボタンホールの糸色を変更したり...とかなり凝ってます! その他は、画像はありませんが、背中は今年の若者の主流センターベント、パンツはローライズの美脚パンツです。 □ ボタンは・・・ □ 画像を見ると意外と違和感がないのがこの黒蝶貝ボタン。 生地の光沢感故なのでしょうかね、普通ボタンだけをご覧になると皆さん引いてしまいますが、このスーツにはバッチリです。 画像は袖ボタンですが、袖全体も細身にしています。 |
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□ 裏地は・・・ □ やりましたね、この裏地。 真っ赤な裏地というと大阪SHOPMASTERには悪いですが、つい大阪的といつもは批判的な私もこれにはビックリ。 うまい具合に落ち着いています。 スーツがここまで派手なら裏地も中途半端はダメでここまでしなくちゃいけないゾというとても良い例です。 さてさて、仕上がりをご紹介いたしましたが皆さんご覧になっていかがでしょうか? 雑誌にでも採り上げられモデルが着るような凄く格好良いスーツでしたね。 仕上がりは格好良い、でもこれを将来有望な若手官僚のSさんが本当に喜ぶのでしょうか? 『格好良いんだけど仕事にはちょっとね...』何てことにはならないのでしょうか? おそるおそる仕上がりのご案内を差し上げたところ、よほど楽しみにしていたのか、Sさんすぐさまご来店。 (当社は大手町から近いのも官庁勤めの方には便利なようです) ちょうど私がお休みの日にSさんがお受け取りに来られたのでその時のご感想は聞けずじまいだったのですが、その夜気を遣って下さってか、Sさんがこんなご感想をお寄せ下さいました。 |
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Sさんご感想ありがとうございました! 今回は素材が素材でしたし、裏地やボタンなどちょっぴり不安もあったお仕立てでしたがこのご感想メールで不安が一気に解消されました。 是非お仕事でバンバン使って下さいね。 ところで、これをご覧になった読者の皆さん、 お堅いと言われるお役所勤めの方でもこんなファッションの楽しみ方をしている方もいます。 会社がクールビズを意識している今こそ、イメージチェンジを図るチャンスです。 是非第2第3のSさんのようなチャレンジャーを当店はお待ちいたします! |