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Cool Biz対策 完成です!
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全国的に梅雨入りしてジメジメ、ジトジト嫌な時期になりましたが、皆さんお元気ですか? この時期はスーツ派(特にクラシコイタリア派)の人にとっては、イタリア物ならではのヌメっとした素材の柔らかさは肌に吸い付く感じでちょっと辛く、モヘヤ混やザクッとしたフレスコ織りなどが好まれる時期ですね。 さて 今月は先月「クールビズの準備はお済みですか?」でご紹介したY.Oさんの紺ブレ仕上がりやその他最新でご注文いただいたCoolBiz仕様のスーツ(ジャケット)等を改めてご紹介したいと思います。 さぁ、それでは早速、まずはY.Oさんの仕上がりからご紹介いたしましょう。 それぞれ画像と共にポイントを再掲しましたので参考にしてください。 |
□ 基本デザイン □ >>> 基本のデザインは3つボタンの段返り、いわゆるトラッドの王道デザインです。 ポイントにおいたのは紺ブレならではの使い勝手の良さ。 デザイン的にあまり主張しすぎず王道を行くといった感じで、ウエストも絞りすぎず、さりとて昔のダーツ無しのボックスシルエット程はダボつかせず、、、といった感じです。 仕上がりがお送りだったため着用画像が掲載できないのですが、こんな感じです。 フロントカットを少々カッタウェイ風にしたのが軽快感を醸し出して良いですね。 また一緒にご注文いただいたグレーのパンツとの相性もGoodです。 |
□ ゴージライン等 □ >>> 最近どこのブランドでもゴージラインに言及することが増えてきましたね。(当サイトがその走りですか?) ゴージラインは近年全体に高くなっているため、今更これを低くするととても野暮ったくなります。 特に紺ブレの様な伝統的なデザインは時代感が出てしまいますのでこの辺は今風の高め(ハイゴージB)にしました。 また、ステッチは紺ブレにお約束のミシンステッチ。アクセントになってます。 |
□ メタルボタンと力ボタン □ >>> メタルボタンは高級感も出ますし「これぞ紺ブレ!」という感がして良いのですがデメリットはボタンの重量で引き吊れて生地を傷めてしまうこと。 そこでコートのボタンのように裏側で補強(力ボタンと言います)をして仕立てました。 |
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これで多少引っ張られても生地を傷つけることはありません。 画像はメタルボタンと裏側の力ボタンの両方が見えるように撮影しました。ご覧頂けますか? |
□ 懐かしのフックベント □ >>> 最近はフックベントといってもご存じない方が増えてきましたね... ここまでこだわる必要はないかもしれませんが、Y.Oさんはここまでこだわりました。 センターベントをカギ型にしたものをフックベントと言います。 (分かりやすく画像を黄色で補強しました。) |
ご覧いただいていかがでしたでしょうか? 私の年齢(30代後半)以上の方にとっては「いかにも!トラッド」という感じですし、若い方にとっては斬新に見えるのではないでしょうか? 今回の画像からは着用画像がないので検討できませんが、若い方ならこれで着丈をショート丈にして更に軽快感を出して、ジーンズに合わせたりするのも良いのではないでしょうか。 是非試してみてください。 そして・・・ 仕上がりをY.Oさんにお送りするとこんなご感想メールが...
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ご感想有り難うございました。 Y.Oさんの言われた『なんというか気軽ですね』というフレーズ、これが正に紺ブレの神髄が現れているのではないでしょうか? 私がどんなにWebで説明するよりも余程この一言が雄弁だと思いました。 クールビズはこれからが本番ですので是非普段使いのクールビズとしてご愛用下さいね。 さてさて これで今回の「お客さまありがと〜う」はおしまいです。 ...となると、少々誌面を残していて寂しいですので、先月Web紹介後にご注文いただいた数名のお客様の仕上がりをご紹介したいと思います。 |
□ 東京都在住 M.Yさん □ >>> ハイ、どうも♪吉村(私)です。私も1着作りました! 生地の方は伊ゼニアのシルクウールリネン赤(BL3260)、ジャケット単品で47,000円の物です。 ポイントは当店初挑戦の本格的マニカカミーチャ仕様 ※1 裏地は袖裏・背裏以外は一切無し、芯地も胸回りに少し使うだけで後は不使用。軽さにこだわりました。 それ故、裏芯地がないから腰や胸のポケットは通常の箱ポケが出来ず ※2アウトポケットに。 お陰で重量は400gとジャケットではかつてない軽さで夏のカジュアルには最適です。 |
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※1:
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マニカカミーチャ 通称シャツ袖とも言われる仕様で、肩と袖の縫い合わせをピシッといせこまず、袖側の方に若干シワを残して仕立てる手法。 テーラーリングの王道から言うとあまり良いことではありませんが、近年ファッションの一環として認められるようになりました。 ノーパッドと併せてカジュアル感が出る仕立ての方法です。 最近、縫製工場からの提案で出来るようになった新たな仕様です。 |
※2:
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箱ポケが出来ない アウトポケットは上から表地を貼るため問題ありませんが、通常の腰・胸のポケットは内部に袋地を作らなくてはならないため、裏地を貼らないと見映えが悪くなってしまいます。 今回は裏地無しの軽い仕立てを優先したためアウトポケットにせざるを得ませんでした。 |
続いてご登場は・・・ □ 高崎にお住まいのTさん □ >>> Tさんは、直接私がご担当した訳ではないのですが、仕上がりのスーツ(ジャケット)等のラックを見ていたら素敵なのがありましたのでお納めする前にパチリとやらせていただきました。 写真撮影は...普段でしたらボディーに着せて...というのが私のやり方なのですが、シャツ等がビジネスシャツばかりだったので上手くコーディネートできず、一計を案じてレディース担当三谷さんに持って貰いました。 こういう時、女性って“華”がありますよね。 ちなみに生地の方は伊ORMEZZANO(オルメザーノ)社のリネン100%素材(BL3255)です。 色目がちょっと珍しいからし色で、明るい太陽の下だと色目が本当に綺麗です。 白のパンツやチノパンなどに合わせやすいのではないでしょうか? ちなみにTさんはこちらをスーツでご注文されました。 |
さぁ、これで梅雨が明ければ本格的な夏です!! スーツというはもうイイ!という方は是非カジュアルジャケットをクールビズに合わせて作ってみてはいかがでしょうか? それではまた! |