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-大阪Shopmaster編- 花も実もあるスーツです!
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「冬来たりなば春遠からじ」とはよく使うわれる言葉ですが、今年は冬来ぬ内に春がすぐそこ、と言った感じですね。 メンズの世界ではこのような温暖化傾向を先取り(?)とばかり、今や細番手を中心とする冬にも春にも着られる肉薄素材のオンパレードと化しています。 ただ、ご年配の方から見れば「これで冬物?」と頼りなさを感じられる方もいらっしゃるようですが、その点はどうぞご心配なく、きっちりと織り込まれていますので見た目よりは十分暖かいのです。 さて、そんな春夏物の声も聞こえる声、前回の久し振り!華のあるスーツのご注文と題したSさんのスーツです。 仕上がりを見るなり、スタッフ一同オッ〜と声を揃えたその仕上がりは一見の価値あり!ぜひご覧下さい。 それでは、前回のおさらいも含めて早速ご紹介してみたいと思います。 |
■ 素材は・・・ | |||
E Zegnaの新定番シルク混のトラベラー、紺地にオルタネートストライプ(G4208) シルクが10%混紡ですので、そこはかとない光沢感に溢れています。 (こちらは在庫もまだ数着分ありますので、これをご覧になりご興味を持たれた方はどうぞ店頭やサンプル帳でご覧下さい!) 次に、スーツの正面からの画像ですが、いかがでしょうか? いかにもゼニアの三つ揃いらしい重厚さ(ホント高そうに見えますね)に溢れた仕上がりだと思いませんか? |
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ところが、裏をひっくり返すと一転、このような仕上がりになっています。 | |||
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外観の雰囲気とは全く違って、なんと華やかでゴージャス感に溢れた仕上がりかと、思わず息を飲んでしまいます。 |
■ 今回のポイントは・・・ ■ | |||
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◆ パイピングと内ポケットの玉縁
>>> Sさんが特にこだわられていた部分ですが、何と言ってもここが一番目立つポイントですね。 玉縁はもう少しで上下の柄がピッタリと合うとこだったに残念! ただ、これでも現場はなんとか合うように努力してくれたようですので、どうかSさん努力賞と言うことでお許し下さい。 そしてSさんに喜んで頂こうと、内緒でこんなサプライズをご用意してみました。 |
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◆脇汗止め >>> 通常は裏地を使用しますが、今回は持ち込みのスカーフで作ってみました。 柄がさながら南国の花びらのようで、鮮やかですね。 |
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◆ポケットのフラップの裏側 >>> こちらも通常は、胴裏に使用する裏地と同じ物が貼られます。 まさかこんなところにこんな柄が!と誰しもが思うサプライズです。 チラリと見せるこんなポイントに男の色気を醸し出せるのかな? |
★☆★ このサプライズに実はこんな裏バナシが・・・★☆★ | |||||||||||||||
今回は一野君が仕様書を書いて職出しを担当したのですが、ちょうど仕様書が生地と一緒に工場へ届く頃に東京SHOPMASTERからプルルと電話が...
そして今度は一野君、工場へプルル。。。
あたりは現場らしいコメントです。素っ気ないようですが、職人はプロだからこそ安請け合いは決してしません。 ただ、なんとか工夫してやってくれるだろうと、秘かな期待を胸に一野君は仕上がり日を待ていたような状況です。 |
■ パンツとベストにもこんなこだわりが・・・ ■ | |
>>>上着だけでも充分見応えのある内容ですが、さらにパンツとベストにもひと味のこだわりが盛られていますので併せてご案内いたします。
・タックはインタック >>> オーダーシートに内2本という項目がありますが、これがその内2本仕様です。 この角度ですとタックが向こう側(ファスナー側)へ倒れていますので、さながらタックが無いように見えますね。 逆に通常の外タックですとこちら側に向けて倒れていますので、ひと目でタック有りとわかります ・ベルトレス >>> 一時は流行しましたが今は影をひそめています。 ただ、実はこの仕様はお腹が出ている方にお勧めなんです。 ベルトを締めますと、付いているバックルの厚みが上着を跳ね上げ、お腹が出ているのをポッコンと余計に目立たせます。 つまりベルトレスにされますとバックルの厚みがない分、そのポッコンを緩和する効果があります。 ちなみに私もベルトレス愛好者のひとりです、理由は言わずもがなです。 ・両玉ポケット >>> パンツの腰ポケットと言えばタテ、ナナメ、ヨコがお馴染みです。 ただ、この両玉タイプはスペースの関係からオーダーシートにも掲載していませんが、知る人ぞ知るオーダーっぽいと評判の仕様です。 どこかで見かけたんだけどアレ....と説明したくてもイマイチ呼び方がわからないお客様、これからはどうぞ「両玉のポケットで!」とご指定下さい。 ・背中の尾錠 >>> 後ろ姿のポイントとしてお馴染みの尾錠です。 普通はベストの裏地と同じ素材で作りますが、Sさんは表地つまりゼニア地の生地で作って欲しいとのご依頼で、これで背中にポイントがひとつ出来ました。 |
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と、このような出来上がりでしたが、はてさてSさんに喜んでいただけるでしょうか? いくらSさんたってのご要望のスカーフ仕様とは言え、やはり反応が気になるものです。お送り後のメールを首を長くしてお待ちしました。 すると、暫くしてこんなご感想メールが... |
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Sさん、嬉しいメールありがとうございます! これからもドンドンとエルメスのスカーフを頂いてエルメスシリーズと言う企画も出来ればオモシロイかと思います。 |
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★☆★ こ ぼ れ 話 ★☆★ | |
いかがですか? さすがはエルメスのスカーフ、このようなぶつ切り状態になってもその格調の高さは伺いしれますね。 フランスはブルボン王朝の華やかなりし頃を思い出させます(おそらくあの頃だと思うんですが...) そんなところへ、前回の「お客様いらっしゃい」をご覧になって「あんなことが出来るのなら私も!」とリピーターのKさんが持ち込まれたのが、こちらのイタリア製のスカーフです。 ノリの良いのが大阪のお客様の特徴、さすがにこちらの仕上がりは今回の更新には間に合いませんでしたが、Kさんも是非楽しみにお待ちください。 ひょっとすると、このままスカーフつながりでドンドンとご注文が来たりして... |