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似たような生地ありました!
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■ 裏地は・・・ ■ | |||
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■ お決まりのボタンホール糸色変更も■ | |||
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■ その他パンツは ■ | |||
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■ 全体像は・・・ ■ | |||
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Yさん、過分なご感想を有り難うございました。 ベストの生地の方は、ポリカルポと全く同じ物は入手できなかったので困ったのですが、優先順位として、色(黒無地)→組織(平織り)→産地(伊ビエラ地方)で調べたところ、キャノニコ社、ロロピアーナ社、ゼニア社などがピックアップされその中10種ぐらいを調べたら、直ぐ良さそうなのが見つかりました。 ですから、倉庫の奥底から全てをひっくり返してまでは手間は掛かっていませんのでご安心下さい。(笑 また、苦労話ですが、、、 そうですね、 画像を撮り損ねてしまいまったのでUpできませんでしたが今回は衿のタブがやはり一番苦労したようで、タブの付いたスーツをお預かりしてそこから型を抜く訳ですが、上着とベストでは全く同じ物は通用しませんので、スーツのタブをベスト用にデフォルメするのが相当難しかったと思います。 また上述しましたが、あとは曲線部カーブの始末でしょう。 この辺は工場の職人さんに私からも御礼を申しておきました。 ...と、こんな感じのメールをYさんへはお送りしたのですが、実は頂いたYさんからのメールに続きがありました。 先程のメールの続きです。 |
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Yさん、私の事を気遣いいただきネガティブな事を本稿から除外下さるようなご配慮ありがとうございました。 ただ、良い情報だけを出すのではフェアーではありませんので、自身への反省も踏まえ掲載したいと思います。 ご指摘いただいた体型補正とスーツの印象について次のように考えYさんへもお返事いたしました。 ■ 体型補正 ■ 体型補正の問題は試着姿を見ることが出来ませんでしたので、これは断定的に申し上げられません。 でも、着心地が良いにも関わらず、袖にシワが寄るのでしたら、それは多分・・・袖付けの角度の問題ではないかと思います。 と言うのも、採寸の際にお客様が前肩かどうか確認しますが、お客様は緊張で背筋を伸ばしたり手を真下に下げすぎたりすることはありますが、前肩を強く・弱くは出来ませんので、このミスジャッジはないかと思います。(あくまで推測ですが...) 一方で、袖付けの角度(=腕の位置)は採寸時に緊張のため「気を付け」状態になる方もいらっしゃいますからこの可能性が高いです。 でも、こればかりは分からないので、次回東京へ出張の際はお仕立てしたスーツでお越し下さい。 ■ スーツの印象について ■ これは正直堪えました... 日頃自分で絶対そうしたくない!と思っていることだったからです。 『野暮ったい』 感覚的な言葉ですからお客様お店側双方が正しく理解するには非常に難しい言葉です。 ただ、頂いたメールから改善のヒントが幾つか隠されています。 それは、 > 全体のイメージはやはり雑誌などの写真が必要 というコメントや、 > 「あとはヨロシク」これがクセもの という言葉です。 Yさんのご注文では確かに話の中心がベストでした。 ですから、どうしても私の注意もスーツの方100%とならなかったのかも知れません。 また、同じ事はYさんにも言えて、Yさんもベストが中心でしたからベストのオーダーを済ませて安心してしまい、「あと(のスーツ)はよろしく」になってしまったのでしょう。 Yさんのオーダーでは見本服(ポールスミスやBurberry Black Label)を見ればある程度お客様のスーツ観は分かります。 ですから、画像のように私の仕立てた物はそこまで酷い野暮ったさでは決してなかったと思います。 でも、やはり何かが足りなかった。 これは大いに反省しなければなりません。 今回のYさんからのご注文はひとえにYさんのお人柄に救われました。 次回以降は、今回の反省を活かして次のご注文にお応えしたいと思います。 □ 書くべきか、書かざるべきか.... □ 本稿の最後の部分は掲載すべきかどうか悩みました。かなりネガティブな情報ですから... でも、↑のようなことは、当店に限らずどこのオーダー店でもごく普通に起こっている話です。 ファッション誌に毎号掲載されるテーラーでも、何とか賞を受賞したこの店でも、チェーン店でも、です。 違いは、それを表に出すか、出さないか、です。 当店はこの点では商売が大変下手です。言わなければ良いことですからね。 どんなご注文でも100点満点というのはありません。 80点が合格だとすると、頑張っても最初は85点位ではないでしょうか。 今回のYさんからご注文も人柄に救われたとはいえ、80点のラインは何とかクリアしていると思います。 あとは100点までどれ位改善余地があるか?これが大切なのではないでしょうか。 お仕立てしたスーツの弱点を見つけだすこと、そしてこれをお客様と確認し合うこと、、、 これは次のご注文で85点を87点に、90点にするためにはどうしても必要な作業です。 85点のスーツで、これで笑顔でパーフェクトです!と言ってしまったら、、、その先がなくなってしまいますから。 ネガティブな情報を敢えて掲載したのは当店がこういった考えのお店だからです。 どうかご理解下さい。 また読者の皆さんもどうか良いことだけ言うお店の“本質”を見抜く眼を養ってください。 |
■ ご感想メール Part2 ■
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Yさん、ご感想メールPart2ありがとうございました。 このメールで、自分としてもWeb向け原稿としても随分救われました。(本稿の他のお客様から見た反響、どうなることやら...と少々悲観していたもので。) 私も自分の持てる物を出し切って接客していたつもりでしたが、「見苦しい...」などと失言していたんですね。スミマセン... でも、次へ続くご注文となりましたので次回冬物も是非よろしくお願いします!。 |