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大阪店オーダー会の仕上がりです
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9月に入り残暑は厳しいものの、夜は心地良い虫の音がするようになりましたが皆さんいかがお過ごしですか? 早くもう少し涼しくなると良いですね。 さて 暑さの残る9月初旬はファッション業界ではようやく冬物が出始める時期ではありますが、まだまだ仕上がりまでには至っておりませんので、今月は7月に大阪店で実施したフルオーダー受注会の顛末でも皆さんにご紹介したいと思います。 大阪店のフルオーダー受注会と言えば・・・
企画の詳細は大阪店フルオーダー受注会のお知らせを そして、仮縫いの時の話はこちら大阪店フルオーダー受注会報告をご覧下さい。 そこで、前回↑で仮縫いまでのお話を紹介しましたから、今回は最後にその出来上がりの紹介をいたしたいと思います。 オーダー会は総勢15名様のご注文でしたが、今回は原稿を作成した8月末時点でお納めできた5名の皆さんを一気にご紹介です。 皆さん楽しみにして下さってありがとうございました。(^o^) それでは早速お客様のご紹介! |
■ 8/9 に納品したMさん ■ | |||
Mさんはちょっと変わったオーダーをされた方。 どこが変わっていたかというと、趣味のクラシックギターの演奏を意識した上でのシルエット作りをお求めだった点。 よくよく聞くと趣味とは言え、コンクールにも出るほどの腕前で、当日はギター持参でお越し頂きました。(禁じられた遊びを弾いてくれました) このためポイントはというと。。。 『ギターを弾くとき弾きやすく、かつ普段使いのスーツとしても使えるように』ということ。 う〜ん、何か玉虫色というか、吉井工場長へ無い物ねだりをしているような気もするのですが、、、 そこで、腕を前に出しやすくするため、前肩補正を強め、通常より肩パットを後方にお付けするなどの措置と、アームホールを小さくし、腕を前に出すとき突っ張る背中の生地にゆとりを持たせるようにしました。 そして出来上がりはこんな感じになりました。 |
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どうでしょうか? 皆さんはご覧いただいて違和感ありますか? 実はプロから見ると違和感があるんです。 >>> それは色で加筆したところ。 左側の画像では袖の後方に少し生地が波打っていますよね。 既製服やイージーオーダーではこれでも十二分ですがフルオーダーではついつい修正したくなるところで、これは本来腕をもう少し前に出すと綺麗になくなる波打ちです。 >>> つまり演奏会で手を前に出したとき綺麗になるようにしたためです。 そして、右の画像ではピンク線の所が少しゆとりがあり過ぎます。 これもまた手を前に出した時適度なゆとりが出来るようにしたため通常の立ち姿ですとほんのちょっとだけオーダーサイズなんです。 でも、ここまで気付く人はそうはいませんし、写真撮影もわざと目立つように行いましたから、合格点といえるでしょう。 Mさんには大変喜んで頂きました。Mさんありがとうございます!! そして後日Mさんからこんな嬉しいメールが舞い込みました。 |
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いやっほ〜。Mさん優勝ですか〜、 スーツが動き易くできているからですよ!!、、、ではなくてMさんの実力です。 おめでとうございました! (*^_^*)。 |
■ 続いては・・・8/8にお納めしたTさん ■ | |||
続くTさんは実はフルオーダー経験者。 以前は大阪でも屈指の老舗テーラーで仕立てられていたそうで、でもそこがあまりに高いからということもあり当社を試す上でご注文されたようです。 (こんなストレートなコメントを頂きますとこちらも燃えますね!!) 仮縫いでは吉井工場長、こんな所に気を遣っていました。 それは・・・姿勢が良いところから来る反身補正。 Before&Afterでご覧下さい。 |
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左の仮縫い状態では加筆したように本来真っ直ぐ下に下りなければならない線が加筆したようにVの字になっていますよね。 これは通称「拝む」といった状態ですが、仕上がりはどうでしょうか? 綺麗になりました。 今回は沢山の皆さんをご紹介しますのでドンドン先に行きましょう! 続いては・・・ |
■ 老舗企業の3代目 Mさん(8/23納品) ■ | |||
Mさんは私と同じ3代目。 とはいってもこっちはしがない中小企業なのに対してMさんは上場企業に匹敵する規模。 う〜ん、かなわないな、、、と思いつつも世代が近かったせいかフランクにお話しできました。 そしてMさんのご要望は、、、スッキリ綺麗に! ... ということで、パンツのシルエットや袖をスッキリさせてお仕立てしました。(もちろんそれ以外も沢山あるのですがココでは割愛します。) |
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さて、どうですか? パンツもヒップ上辺りに付いてもおかしくない無駄な生地の余りがなくスッキリしてますし、袖も綺麗ですね。 袖なんかは、無駄なゆとりもなく「いかにも仮縫いを入れました!」という感じです。 |
■ アクセサリー関係の会社を経営されているKさん(8/22納品)■ | |
続いてのKさんもちょっと変わったご注文でした。 どんなところかというと、何と言ってもタイトフィットがお好みで、特にウエスト絞りのご要望が強烈でした。 加えて、肩のラインはコンケープドショルダーで!と言うからこれまた工場長泣かせの1着になりました。 仕上がりはというと・・・こちら コンケープドショルダーならではのツンとした肩先、素敵ですね。 また少し手を広げていただくと脇の絞り具合が良く分かりますね。 Kさん大喜びでした! |
■ 最後は一番の大物 京都のOさん(8/23納品) ■ | |||
Oさんは何と言っても今回ご注文頂いた16着の中で工場長が一番難儀したオーダー。 何が原因かというと肩下がり程度が大きく、通常右肩の補正なら右肩だけで行うところが収まり付かず両肩で調整するといったものでした。 加えて、肩下がりの人にはありがちなのですが、肩下がりのバランスの差を腰で調整するため右肩下がりのOさんは右の腰の肉が張っていて、サイドベンツの場合、右だけが開いてしまうというちょっと変わり種。 そこで肩を中心に腰回りまで補正しました。 仮縫い時の様子は前回もWebで紹介しましたがこんな感じ(画像左)。 背中の中心線が左にズレていってますよね。 これが仕上がり時(画像右)にはここまで補正できました。 |
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ホントを言うとこれでも改善の余地は多少あるのですがともあれ、仮縫いのお陰で素晴らしいスーツに仕上がりました。 そして、Oさんからはこんなメールも頂きました。 |
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Oさんにはその後大阪店で実施していた靴磨きの夕べにもご参加いただき、シャンペンを飲みながらしばし歓談しました。 、、、とこんな感じで一部まだ仕上がっていない方の分もありますが、まずは大阪店のオーダー会、大盛況の内に終了いたしました。 ご参加いただいた皆さん、ご検討いただいた皆さん、ギャラリーとして見に来られた方? 色んな方に支えられてのこの企画ですが、次回もどうぞ宜しくお願いいたします。ありがとうございました。 |
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(SHOPMASTER 吉村雅隆)
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