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19世紀のオーストリア軍服完成です! |
毎日暑い日が続きますが皆さんお元気でしょうか? 子供達も夏休みで、海へ山へと夏休みを満喫している頃でしょうか。
さて | |
なかなか凄いデザインですよね。
実用的な軍服と言うよりはどちらかというと坂の上の雲に出てくる観艦式や軍人パーティーで着るようなそんな雰囲気の物ですが、よく見ると今の時代の燕尾服やモーニングに通じる素晴らしいデザインです。 そんな軍服を今回は約半年がかりで、出来る限り本物に近づけて、、、というご依頼でしたのでオリジナルで生地を染色し、金属のモールや刺繍も施し、パンツも金属製の側章を2本も付けるというこだわりよう。 何でも、酒井さんはこの道では日本でも有数の識者で、この辺は色々と教えていただきました。 さて、 前置きはこれぐらいにして、、、早速出来上がりをご紹介しましょう。 今回は画像が多いですからね。 楽しみにしていて下さい。 |
■ 出来上がりのご紹介 ■ | |
<< 全体像 >>
イラストにありました。上着はこんな感じに仕上がりました。 |
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画像はできたてほやほやを三久服装の吉井工場長に撮影いただきました。
いかがでしょうか?
純白の詰め襟ジャケットはよくみるとフロントの打ち合いでは見返しで使う赤の生地をほんの数cm表に出して赤いトリミングのように見せているのがお分かりでしょうか。 なかなか雰囲気がありますね。 しかも出来上がりはその後、勲章を付けてからお納めしたのですが、勲章を付けるとこんな雰囲気になります。 ちなみに、4つ菱形状に並べた勲章ですが、一番上がマリアテレジア勲章で一番価値がある勲章。 本物なら100万円ほどするそうです... 勲章を付けるだけでも雰囲気がグッと出てきます。 |
<< 後ろ姿 >> 続いて後ろ姿をご紹介しましょう。 いかがでしょうか? 燕尾服やモーニングのように脇からダーツを取り、腰に切り返しを付けた本格派です。 加えてベント部には正面の見返し同様、裏で使用している赤の生地を数?表に出すことで、ベントのラインがしっかり見えてとてもフォーマル度が高くなっています。 腰のポケットはシルエットを重視しているため、袋地は付けず飾りです。 ちなみに、何故腰の部分に切り返しを付けるか? その理由をご存じない方も多いと思いますので説明しますが、実はこの切り返しによって細いウエストと太いヒップの間の高低差を作ることが可能になり、これでヒップラインをグラマラスに表現できるのです。 このヒップラインの美しさは切り替えを付けたオーダーメイドでないと出来ない仕事です。 |
<< ディテールは・・・ >> 他のディテールも見てみましょう。 まずは襟の刺繍。 襟の刺繍は、酒井さんが、赤の生地をヨーロッパの刺繍屋さんに送り、そこで金糸で刺繍して貰いもらったものでした。 金属刺繍故、生地が曲が らず仕立てるのは非常に難儀しましたが、それも仮縫いを通じて何とか調整し、出来上がりました。 |
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どうですか? |
■ 着用姿のご紹介 ■ | |||
<< パンツは・・・ >>
まずはパンツの試着から。 軍服というとどうしても上着の豪華さに目が行ってしまいますが、今回のボトムは上着に負けない豪華さがありました。 どこが豪華かというと、、、金糸で出来た側章。 側章はタキシードなどで使いますが、通常は脇の縫い線上に1本だけ付けます。 それを今回は2本使用しています。(当時の軍服は2本線だったから) そして深い股上もまた特徴的で、それをサスペンダーで留めます。 靴は、この日は普通の革靴をお履きになられていましたが本当はブーツのような軍靴を履くのだそうです。(イメージとしてはベル薔薇のオスカルでしょうか。) |
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<< 上着は・・・ >>
続いて、上着のご試着です。 上着は、スタンドカラーですし、釦の数が多いため留めるのに難儀しますが、なかなか良い感じです。 こうして上下を合わせてみると、パンツの赤と、袖や襟の赤が上手くマッチしていて凄く格好良いですね。 赤の使い方などは先日のウイリアム王子の結婚式などと重なる物がありますね、、、 |
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<< その他・・・ >>
上下のご試着を見れば、これで終わり。ではありません。 軍服には装飾的なアイテムが沢山あります。 今回も色々なリクエストがありましたので合わせてそちらもご紹介しましょう。 < 襟元から下げる羊のチャーム > これは、金羊毛勲章といって中世から伝わる勲章の1つなのですが、金属製のチャームを留めるためには紐のような物を事前に付ける必要があるため、これも三久でお願いしました。 簡単そうに見えますが、1回仕上げた後にこういうリクエストがあると一度解いてから付けなくてはならないため結構大変な作業です。 でも、その甲斐あって、も綺麗に収まっています。 |
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<< 最終形は・・・ >> ふ〜っ、、、これでディテールも含めて全てのパーツが整いました。 それでは最終的にはどんな感じになったのでしょうか? 最後に、出来上がりのご紹介です。 |
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いかがでしょうか。 19世紀オーストリア軍服の再現。 ここまでの完成度で作れるお店はそうはないはずです。 今回のご注文は、正直なところ私は酒井さんから教わることばかりでした。 軍服は時代と国が交錯する中でありとあらゆる物がありますし、今回の軍服は元帥用でしたが、通常の士官用とか階級によっても、陸海空それぞれの軍隊によってもまちまちです。 加えて、勲章は誰々のが一番価値があって、とか、あるいはこの軍服がナチスドイツの時代にこう変化して、、、などと、非常に興味深い物でした。 ヨーロッパには軍人舞踏会などもあるそうで、今でもファンが多いそんなファッションジャンルで酒井さんはこれからこういった文化を日本に広めていく活動をするとのことでした。 ご興味の方は、酒井氏は近いうちに19th uniformという名でHPを作るとのことですので是非ご覧になって下さい。 ↓のバナーは酒井氏が既に作られたHPのトップ画面で使用する予定の画像です。 (後日、正式アップされた際には本ページからリンクを掛けいたします。) |
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こんな軍服、普段使いは勿論出来ませんが、先日のウイリアム王子の結婚式のように結婚式の新郎が着たら凄く格好良いのではないでしょうか? 出来上がりの方は酒井様のご了承の元、暫く東京店の店頭に飾っておりますので、ご来店の方は是非一度19世紀オーストリア軍軍服のクオリティーをご覧になってみて下さい。 素晴らしいものが仕上がりましたから。 |