2015年8月28日更新

お客様 ありがとう!!: クラシカルなスリーシーズン用スーツ完成です!


 あつーい8月もあっという間に終わってしまいますが、皆さんは夏休みをどのようにすごされましたか?
お盆周辺は外出が憚れる程の猛暑続きで大変でしたね。
小さいお子さんがいらっしゃる方は、遊びたい!遊びたい!といったリクエストに応えてか、こんがり焼けている方も多いように感じます。
私はというと、読書読書読書、食べて飲んで寝る、食べて飲んで寝るの繰り返しだった為引きこもっておりました。
夏は苦手です。。。

  さて、そんな暑さも和らぎつつある8月末ですが、仕立てておりました表題のスーツが出来上がって参りましたのでご紹介させていただきます!

注文デザイン等の詳細はこちらをご覧下さい。  >>>詳細
私の希望としては...

  ・年中着たい
・クラシカルな雰囲気
・汎用性の高さ

上記三点が重要ポイントです。

「年中着たい」というポイントについては、生地の厚さ。
「クラシカルな雰囲気」は、ディティールや、シルエット。 「汎用性の高さ」は、スーツ生地の色や柄によって異なります。
それでは、画像も含めて仕上がりをご紹介させていただきます。
■年中着たい■
モヘヤの生地は国内では春夏物をメーンに取り扱われておりますが、そもそも何故なの?という疑問符もございます。

・シャリッとした肌触り
ハリコシがウールよりも優れているため、「サラッとした清涼感」が生まれます。...が、秋冬物でもサラッとしてて良いですよね?
... ということで、こちらについては○。

・優れた吸湿性
吸湿性という水分(汗や湿気)が乾く(蒸発)際に、熱を奪う効果がある。
ウールと比較すると倍近く吸湿が早いようです。
ちなみにカシミヤも吸湿性があることから、自然界のほ乳類動物にはこの吸湿性は、発汗などにより体温調節に優れているのですね。
... ということで、○にしておきましょう。

・構造
ウールと比較すると随が発達しているため、中空になっています。
毛の芯の所(中心部)に空間があることを意味しており、温度の伝導を遮るため、夏は涼しく、冬は暖かい素材になります。(外気の影響をあまり受けない井戸水のようなイメージですね。)
夏は涼しく、冬は暖かい、、、オールシーズンOK!!ということですね!(ということで◎)

上記よりウールとモヘヤの特徴を加味すると、目付415gという質感からオールシーズンで着用しても良いようです。
ちなみに手芸される方はモヘヤ毛糸が秋冬物でも多いため、なに言っているの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
■クラシカルな雰囲気■
 さて、オーダーの醍醐味であるデザイン・ディティールですが、お好みに応じて自由自在とは言い過ぎかもしれませんが、カスタマイズできるのが楽しみの一つ。
今回、クラシカルな雰囲気を醸し出すためにチョイスしたデザインをご紹介いたします。
□ 肩線 □
男性のスーツにおいて、肩線はとても重要です。
なぜなら顔を見た後にその一番近い所に位置するのがこの肩線だからです。
今回チョイスした肩線は、「コンケープショルダー」。
肩先がラウンドするのではなく少し上に上がり、スクエアな印象を与えてくれます。
イメージとしては「ブリティッシュなスクエアショルダー」。
しっかりとした印象を与えたい方、説得力のある印象に見られたいときに重宝します。
□ ウエストコート □
ウエストコートとはベストのことを指し、英国で呼ばれている名前です。
アメリカでは「ベスト」、フランスでは「ジレ」、日本では「ベスト」や、「チョッキ」と呼ばれています。
敢えて英国の言葉で申し上げましたこのウエストコート。
クラシカルな印象を持たせるためにVゾーンを極力狭くしているのが特徴で、釦も今回7×7掛けにしてみました。
(一番下は留めないで遊ばせておく予定です。)
衿付きにして、カントリージェントルマンを気取ってしまっています。
□ トラウザーズ □
トラウザーズとはズボン・パンツ・スラックスのことを指し英国で呼ばれている名前です。
マイブームであるベルトループ無しの脇尾錠(オプション:2,000円+税)は、本場イギリスの方が「英国ではこうだよ!」なんて事を言うものですから、ミーハーな私はこちらのデザインを選んでいます。
なかなか良いものですよ?

□ 全体像 □
そして、こちらが全体的なイメージ像。
如何です?
生地のパリッとしたイメージに肩周りのスクエアな印象がなかなか上出来だったと思っております!
生地もしっかりとしており、ボディーに着せても皺が無く立体感のあるドレープ(凹凸)が確認頂けるのではないでしょうか。
■汎用性の高さ■

 上記のように満足行くスーツに出来上がったのですが、最後に汎用性の高さというポイントが残っております。
この汎用性の高さは、いわゆる着回し易さにも繋がってきます。
その汎用性・着回しの融通が利くところを中心にご紹介させていただきます。

□ ネクタイ □
クールビズになりネクタイの需要が徐々に少なくなってきておりますが、そんなネクタイはやっぱりスーツにとって必需品。
というのも、ネクタイによって大分イメージが異なってきますし、それにより気持ちや相手に与える印象も変わります。
一部の例ですが、ご紹介いたします。

グレー×ブラウン×スリーピース
ブラウンで引き締め効果もありつつグレーとのコントラストが効いています。
知的な印象ですね。
グレー×スカイブルー×スリーピース
大分明るいイメージになりましたが、落ち着いたミディアムグレーのスーツと合わせると爽やかさが倍増しているように感じます。 後輩や、女性からの評判アップ間違い無し、ですね。
グレー×ネイビー×ツーピース
グレーにネイビーのネクタイは鉄板コーディネートの一つですが、やっぱりしっくりきますね。
引き締まった印象と無駄の無い洗練された印象に仕上がっています。
ここは敢えて夏の商談をイメージしてスーツ上下で画像を撮ってみました。
〜 最後に 〜
いかがですか?
今回はわがままを解消するべく夏物の素材に焦点をあてて、年間通して着用できるスーツをご紹介させていただきました。
おやおや?気になる!という方は、在庫がございますので来年も取り扱う予定ですから頭の片隅に残していただけるとありがたいです。

私と同様年間を通して着用したい!+ブリティッシュなテイストが好き!という方にはもってこいの素材をご紹介させていただきました。
是非参考にしてみて下さい。