オーダースーツのヨシムラ >> お客様ありがとう >> エドワードスタイル完成!!
2017年10月31日更新
気づけばもう10月も今日で終わり、明日から11月に入る。。。。
秋が来たなぁ〜と感じ始めたばかりなのに冷たい雨も続き冬がもうすぐそこまで来ていると感じる今日この頃、肌寒い日が続きますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
前回の『お客様いらっしゃ〜い』で書かせていただいた通り、やはり寒くなるとお客様のご来店が増え、外は寒いが私たちお店の懐はホクホクと暖かくなって?!嬉ししい限りです(笑)。ありがとうございます!
さて、今回はタイトルにもある通り、現代に蘇った『エドワードスタイル』のスーツが完成しましたので早速ご紹介しようと思います。
>>>(完成前の流れはこちらをご覧ください! お客様いらっしゃ〜い『蘇るヴィンテージデザイン』)
私も出来上がりを今か今かと心待ちにしておりまして、ようやく出来上がって来たときは、『おおぉ〜〜。』 っと一人で唸ってしまいました。
早速検品をして早くS様にご連絡だと張り切っていると、なんと播磨氏から衝撃の言葉が、
播磨氏「店長この時計ポケットあってますか?」と……
私「えっ?!そんなまさか。どれどれ。あっ!デザイン指定を間違えてる….。」 すぐにS様にご連絡をし、1週間ほど待っていただくことに。 しっかりチェックしてはいたのですが、あまりに濃密なデザイン指定だった為落とし穴が待っていました。これかからは気をつけねば。しっかり反省します。 S様お待たせしてしまいすみませんでした! お渡し日当日、雨でお足元が悪いにもかかわらず、楽しみに待っていたよと、 笑顔でS様はご来店されました。 私「いらっしゃいませ!この度はお待たせしてしまって本当に申し訳ございません!」 まずS様にお詫びを。そんな私にS様は、 S様「いいですよ。色々と難しいデザインもあったでしょうし。大変でしたよね。」 と、労いの言葉をいただきS様の人柄に救われました。 |
私のミスがありお渡しまでお時間をいただきご紹介まで長くなってしまいましたが、さあ!いよいよお披露目です!!
それでは、S様に早速着ていただきましょう!
注目ポイント満載のスラックスですが、クラシック感を表現しつつ現代の風も入れたシルエットに。2タックをインタックにすることにより、2タック特有のボリュームを抑え、膝からはテーパードを強めにかけ野暮ったく無いスッキリとしたシルエットに仕上がりました。
サスペンダーでスラックスを吊っているのでより履いた時のシルエットは綺麗ですね。
あっ!つけ忘れてしまった時計ポケットですが、スラックス右上部にございます。
まずは、クラシックなベルトレス仕様のデザインですが、注目はウエスマン(スラックスの腰帯)を太くしたことで腰回りのボリュームとホールド感を出しました。
先ほどのシルエットの写真を見ていただけるとより分かるかと思いますが、持ち出しも10cmと通常より長く設定しウエストの安定感もバッチリです。
そしてサイド左右に尾錠を付けることで、ベルトレスでもウエスト調整が少しですが出来ます。何よりも個人的にはこのデザインが非常に好きです。
時計ポケットもよく見えます!(引きずります….)
ウエスマンにはVカットを入れ腰帯の負荷を逃がしてやります。
ピスポケット(お尻のポケット)は左にはフラップを付けスラックスだけになった時にポイントを、右もボタン留めでポケットを閉じました。
通常右利きの方は右ポケットを開けることが多いですが、開けっ放しにしているとポケットの口が下がってしまうので、バックスタイルを綺麗に見せるには、
左右ボタン留めがオススメです。
まず一番の注目ポイントですが、S様のこの笑顔ですね!顔出しまでお許しいただいてありがとうございます。
サスペンダーはこの日のために自前のものを持ってきていただきご試着に臨んでいただきました。
上記でも書きましたが、シルエットもバランスよくまとまり、様々なディテールを盛り込んだこだわりスラックスの完成です!
まずご覧いただきたいのは、このボタンの数とボタンデザインです。
7ツボタン×6掛けで、第一ボタンの位置がかなり高くVゾーンがかなり狭いのが印象的です。これは後ほどなぜボタン位置がこんなに高いのかが分かるのですが、このボタン間のバランスを決めるのが難しかったです。
ボタンは表地と一緒のくるみボタンでフォーマル感を演出したのもポイントです。胸ポケットもあるので、ベストだけになった時でもチーフを入れたり、メガネを挿してみたりなど、使い方のアレンジが効きます。
一番最初に目に飛び込んでくるのは、やはり4ツボタンのジャケットではないでしょうか!?インパクトは抜群。ボタン位置の高さに拘り第一ボタンの位置はかなり高く設定。これが先ほどご紹介したベストのボタン位置が高い訳です。ベスト同様バランスが難しかったですがバランス良く仕上がりました。
ボタンを開いた状態で僅かにベストの衿が見えボタンの絶妙なバランスを見ていただけるかと思います。(私の撮影がヘタっぴですいません……。)
そして、右腰にはクラシックなチェンジポケットを、くるみボタンも良いアクセントになっています。
写真だと分かりにくいですが、セットバックショルダーで方周りは少し優しく演出をしてあります。S様の優しい人柄にバッチリマッチしていますね!
ご試着中S様も私もテンションが上がり終始笑顔で「良いねぇ〜、ここも良いねぇ〜」と時間も忘れるほど二人で盛り上がってしまいました。
そんなS様と私がこちら!
仲良しでしょ?!(笑)S様にしっかりとご満足いただけて何よりも嬉しく、この瞬間が堪らなく私は好きです!
この後も次はどういったスーツを作ろうかと、次回に向けてのお話しをさせていただき、二人でファッション談義に花を咲かせ、お見送り前に着替えをと思い、ジャケットを預かりますねと私が言おうとした次の瞬間、
S様「今から出かけるところもあるし、着心地バッチリでデザインも最高なので、もうこのまま着て帰ります!」
と、なんとも嬉しいお言葉をいただきました! 本日着てこられた洋服をお包みしてお見送りをと準備をしていると、私の目に入って着たのはなんともお洒落なカバン。 私「そのカバンお洒落ですねぇ〜、ヴィンテージですか?!」 S様「あっ、これは私の兄が作ったものなんですよ〜。」 なんと、お兄さんの手作りとは!完成度の高さそして、今回のエドワードスーツ、そして何と言ってもS様のキャラクターに非常にぴったりで思わず、 私「写真良いですか?!あと、それ僕も欲しいです!(笑)」と言ってしまいました。 |
そんなお洒落で笑顔のS様をパシャリ!
楽しい時間は早く過ぎてしまうもので、名残惜しいですがこの後は笑顔でお見送りです。
ご注文からお受け渡しまで終始笑顔で楽しく過ごしていただけて、S様のおかげで、仕立て屋冥利に尽きる1着になりました。
S様色々と快くご協力頂きありがとうございました!
次回も最高にカッコイイ1着を是非作りましょう。
私は今回の反省を活かし完璧に仕事をこなしますね。
ご覧の皆さんも、「こういうスーツ作りたいんだけど….」
なんてご相談はいつでもお受けいたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせくださいね。
オーダースーツを一緒に楽しみましょう!