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オーダースーツのヨシムラ
お客様!いらっしゃ〜い!

 (大阪編):な...なんとあの○○さんと同姓同名でっか? 
インターネットでオーダースーツのご注文を受けるようになって早3年、お陰様でたくさんのお客様のお名前を拝見するようになりました。
それは とっても有り難いことなのですが、これだけお客様が増えますと同姓のお客様が結構増えてきたりもして、私共の方でもお間違いをしないよう気を付けねばならず、これが結構しんどいこともんです。
どんな同姓が多いかといえば、ありきたりですが中村さんや佐藤さん、鈴木さん、岡本さん、山本さん辺りがベスト5でしょうか?
それに、中には同姓同名で更にはお住まいの方面までもが同じというケースもあり、これまでにも送り状とかで ひやっとすることがありました。

それはそうと、たま〜に偶然にも有名人と同姓同名の方がいらっしゃいますよね
時々TVの特番などでそういうコーナーがあって、見る度に「ほんまにおるもんやねんな〜」とついつい面白がっているのですが、今月偶然にも有名人と同姓同名のお二人のお客様からたて続けにご注文をお受けしたのでその方をご紹介したいと思います。

●SMAPメンバーと同姓同名?
その内のお一人の方が言わずと知れた人気グループSMAPのKさん。
当然のことながら当社の女子社員の話題を呼びますが、しかしこれまた当然の事ながらKさんはそのお名前にへきへきされて、その話題にふれられるのがとっても嫌だそうです。
ですので、あのグループ内にはKさんは3人いてますが、いったいその内のどのKさんかと言うのはあえて伏せておきます。
(それは皆さんのご想像にお任せいたします)

●我が阪神タイガースの元監督さんと同姓同名
タイガースの監督さんと同姓同名の方は遠地にお住まいの為、実際にお目にかかることはなくちょっと残念でした。

でも、
SMAPのKさんには店舗にご来店頂き、実際にお目にかかれることができました。
年甲斐になくミーハーな小生、ご来店までは「いったいどんな方やろう?」と一人勝手に想像を膨らませ、Kさん像を作り上げております。
そしてご来店頂きお会いすると、珍しいことに!?実際のKさんもSMAPのKさんに負けじと劣らずなかなか2枚目のクールガイでした。
今回はそんなKさんのオーダーをご紹介したいと思います。
さて、Kさんですが、聞けば元オズワルドボーティングの販売をやっていたとのこと。
ご来店の際には今回のスーツの参考として、今や幻とも言えるオズワルドボーティングのスーツをご持参下さいました。
ちょっと一言・・・OZWALD BOATENG
 '94年のパリコレでデビューを果たしたイギリスはロンドン、サヴィルロー出身のデザイナーさんです。
Yahoo UKで調べたら日本でメジャーな「Paul Sumith」よりも人気が高く、ロンドンっ子の人気ナンバーワン・デザイナーでした!

特徴はというと・・・
サヴィルローのテーラーの中でもハーディーエイミス等の老舗ブリティッシュデザインのテーラーとは全く違い、メンズなのにかなりの
ボディーコンシャス&パープルやオレンジなどの鮮やかな色使いが特徴的なデザイナーです。

オズワルドボーティングのスーツなんて、もちろん私も手にとって見るのは初めてです。
採寸の合間にはオズワルドボーティングの話題で持ちきりです!大いに盛り上がりました。
聞くところによると、最近当社でUPした矢沢永吉さん仕様のスーツで何かと話題を呼びましたが、その矢沢永吉さんご本人も(詳しくこちらをご覧下さい)ピンクのオズワルドを愛用されていたとの事で...
そのスーツのお値段はナント14万円
ある種当然なのかもしれませんが、やはりさすがは芸能人ですね〜。
その他有名人では、当店ではコンボイさんからも衣装のご注文を頂きますが、その時の見本服もオズワルドでした!
コンボイさんのオズワルド風衣装はこちらでご紹介しました。
右の画像はお借りした物を東京SHOPMASTERが着用させていただいた時の画像です。

それはそうと、私も以前にオズワルド本人を見かけたのですが、2メートル近い長身のスリムな黒人でライトブルーのスーツの裾をひるがえし、ただただ『すごいな〜』と感嘆したのを今でも憶えています。
しかし反面、あのテイストが我が日本で売れるのか?と疑問を持ったのもこれまた事実です。
デビュー時は、東京大阪を初め全国の有名百貨店にコーナーが設けられ、華々しく取り上げられました。

が...しかし 私の予想と言うよりは大方の予想が当たり、数年後には各有名百貨店から姿を消し、そのあおりを受けて代理店も倒産の憂き目を見ました。

そんな渦中に働いておられたKさんですから、内部の事情にも当然通じておられ、色々と興味深いお話も聞かせても頂けましたし、又ブランドビジネスのはかなさ・難しさも痛感させられました。

しかしKさんは今もってオズワルドの洋服に思い入れがあり、極力この雰囲気に近づけて欲しいとのいうのが最大のご希望でした。
もちろん、まったくもってのドンピシャは到底無理な話のですが、私もKさんのお話を伺っているうちに、何とかKさんの気持ちに応えたいという思いで一杯になりました。

そしてそんなKさんのオーダーはこんな内容で固まりました。生地・・・G1069
 国産三星毛織の紺地に白のウインドウペインです。
生地は国産とはいえ、これならブリティッシュテイストバッチリです。
オズワルドのようなビビッドなものが良かったのだとは思うのですが、実際アレ(オズワルド)は普通の会社では着れませんから・・・

基本デザインは・・・中掛けの3ボタンゴージライン高め(B)です。
その他にも、
袖ボタンは本切羽で重ね4ボタン(これはオズワルドと言うよりもどちらかというと、Kさんの好み)

パンツのポケットはL型(これはオズワルドのトレードマーク!画像は本物!)
等ご希望がありましたが、更にこだわりの部分ではこのようなご希望をいただきました。

こだわりポイント
ラペル幅は見本服よりは広めに>>>
見本服は6cmだったところを6.5cmまで広げました。
普通のスーツでは9センチ位ですから、もちろんこれでも充分細めです。

ボタン位置は見本服と同じで >>>
見本服は専門用語で恐縮ですが、N点からの距離が27.0cm(これは3つボタンとしては異常に高いボタンの位置です。通常ならせいぜい29.0cm位です)
これはイメージに直結するだけにそのまま採用!

裏地はあえて落ち着いた渋めの色目でエンジ>>>
普通オズワルドと言えば黄色やピンクのビビットなカラーの裏地を想像しがちですが、これも表地同様今のお職業柄、こればっかりはそうともいかないようです。

パンツのラインはかなりスリムで裾巾は19.5cm!! >>>
細身のパンツもオズワルドの特徴の一つですが、Kさんもあくまでもシルエット重視です。

上着のフラワーホール&袖ボタンの一番上は赤色で>>>
Kさんのお洒落心です。


と...具体的にはこのような感じですが、もちろん最も重点的に置いているポイントはオズワルドボーティングの雰囲気をいかに忠実に再現できるかという点です。

上記のこだわりポイントは別段そう難しいことではないのですが、オズワルドの雰囲気やテイストは文字通り受け取る側のセンスや思い入れ次第です。
お任せ下さい!と承けたものの、オズワルドのボーティングの雰囲気をどうやって型紙に押し込んで表現するか、う〜んと見本服としばし30分ほどにらめっこ状態が続きました。
(何となくKさんに試されているようで...)

本当今回のKさんのオーダーは、オズワルドの格好良さを私なりにどう表現するか、本当に頭を抱えましたが、なんとか無事工場へ発注することができました。

そして、Web原稿を書いている今日、ご注文日から数えて2週間が経ちました。
来週にはKさん仕様の(ヨシムラ仕様の)オズワルドのスーツがようやく完成してきます。
一体どうなることやら、自信半分、不安半分です。
出来上がりはもちろん、『お客さまありがとう』のコーナーでご紹介いたしますので、皆さんもどうぞお楽しみに〜。