HOME>いらっしゃ〜い!!> ブレザートリオ
オーダースーツのヨシムラ
お客様!いらっしゃ〜い!
 〜大阪編〜 ブレザートリオ 
11月を迎え、ようやく秋も深まり気温の低下と共に遅れていた各地の紅葉も見頃を迎えたようです。
北国のお客様のお便りにはストーブが...とのコメントも見受けられ、本格的に秋物のお洒落を楽しめるシーズンの到来です。

そこで、ここへ来て今季のオススメとしてイチオシのウォームビズ関連でのご注文が目立ってきましたので、今回はブレザーに絞ってご紹介してみたいと思います。
ちなみに、秋冬物のウオームビズとしては業界の代表的なアイテムは以下の通りです。

ベスト ニットが中心ですが、スーツの三ツ揃いもその範疇に入ります。
セーター デザインは色々ありますが、上着の下へ着られるカーディガンが久々の注目です。
肌着 メンズレディスともカシミアやアルパカなどの起毛保温素材が脚光を浴びています。

まず最初にご紹介するお客さまは・・

□ 大阪にお住まいのKさん □
Kさんはリピーターのお客さまで推定年齢は50歳ぐらいでしょうか。
ご来店時のやりとりはこんな感じでした。

Kさん 某ブランドのショップで素晴らしい色のジャケットを見たので、それと同じような色目の生地で仕立てたいんですけど。。。
どんな色ですか?
Kさん キャメルカラーで、結構光沢がありましたが。。。
なるほど!ご用意できますよ〜

こういう類のお尋ねはよくいただきます。
結構多いのは、ショウウインドーで見たとか雑誌で見かけたという類ですが、中には、他人が着ているのとかTVで見た...というような頭を抱えるようなお尋ねもあります。
確かにショウウインドーで綺麗にコーディネートされてディスプレイされていますと、ライティング効果もあり、より良く見えるのは間違いないですね。
もちろん着ているナイスバディのマネキン効果も大きかったりして...

そこで数ある生地の中から、Kさんのイメージに近いのではという素材を2、3ピックアップしてご覧いただきました。
(自慢たらしいのですが、キャメルと聞いてすぐ現物を2・3色ご覧いただけるのは当社の強みです。)
その中からKさんに「こんな感じです!」とチョイス頂いたのは、定番として人気のロロピアーナのドスキンです。

2色のうち、人気が高いのはやはり紺ですがゴージャス感や流行のセクシー感ではこのベージュでしょうか。
ドンズバではないにしても素材はすんなりとイメージ通りで決まり、そしてデザインはこのようになりました。

  シングル2つボタン
  腰ポケット ・・・ フタツキ
  センターベント
  シルエット ・・・ スリムライクなモテピタサイズです。

...と、Kさんのスタイルはいたってオーセンティックなスタイルです。
ただ、こだわりとして「裏地は主張したい!」とのことで、本来は袖裏に使用するベージュ地にストライプの柄裏を選ばれました。

★☆★ 大阪SHOPMASTERより一言・・・ ★☆★

キャメルのブレザーと聞いて私の浮かんだイメージは、クラブブレザー、つまりスポーツクラブの制服でした。
ボタンは金ボタンで胸にはワッペン、腰ポケットはパッチアンドフラップ、前ボタンは3ツボタンで段返り、絞りのないボックスシルエット、アンダーには真っ赤なニットベスト、おまけにパンツはブラックウォッチでしたっけ。
そんな事をご説明しましたが、へえ〜と言われてあまり興味もなさそうで、今やクラブブレザーもオヤジアイテムになったかと...ちとがっくりでした。

□ 大阪市内にお住まいのHさん □
気を取り直して2着目のご紹介は・・・
こちらもスーツでは過去に沢山ご注文頂いているリピーターの方ですが30代前半とお若い方です。
今回のご希望はオーソドックスな紺ブレと言うことで、その為もっぱら素材選びに重点を置いてのチョイスでした。

ちなみに、当社の紺ブレ素材は10指に余りますが、そのラインナップの中で最もオーソドックスな紺ブレ素材としてオススメしたのが、当社オリジナルのフラノ地(G1090)です。
紺ブレはフラノに始まり、フラノに終わる(私の迷言です)と言われる程その素朴な持ち味は、派手さには欠けますがブレザーの入門編として私は必ずお勧めしています。

Hさんはお若いということもあり、スーツは毎回ツヤ有り・しなやか・サラッと系のイタ物が多いので、今回のような紡毛系のボテッとした素材には違和感がありピンと来ないご様子。
ですが、そこは私の「そもそも本来ブレザーというものは〜」の説明でちゃんとご納得いただきました。

デザインは紺ブレの王道ですのであえてご案内するまでもないのですが、折角ですので簡単に。

シングル3つボタン 段返り
メタルボタン
腰ポケット ・・・ アウトポケット
センターベント
ダブルステッチ

...と、このように説明いらずの極めて正当派な紺ブレです。
ただ紺ブレはそれ自身がオーソドックス故、インナーやボトムにバラエティさが生かせますので、やはりウオームビズには持ってこいのアイテムといえますね

そしてラストを飾るお客さまはというと・・・

□ 和歌山にお住まいのNさん □
この方も日頃から当社のスーツをご愛用頂いている方でご年齢も30歳前後とお若い方です。
Nさんの場合は、今年のトレンドアイテムであるベルベットを求めてのご来店でした。

ここでちょっと業界事情をご説明しますと、昨年からトレンドとして注目されていたベルベットですが、今年はスタイルとして定着したためか巷で大氾濫。
秋口からメンズレディス問わず引っ張りだこの大人気、お陰でベルベットの加工業者は大忙しで前代未聞の在庫払底状態です。
(あおりを食って当社でも、はや一部のベルベットは品切れ状態です、スイマセン。)
ただそこは当社仕入れのプロ一野君、この状態を予想して(?)ちゃんと手は打ってありました。
彼の説明によると『無地はややオヤジっぽくなるので抑えて、あえてストライプの柄物で勝負してみました』とのことです。

怪我の功名(??)かNさんも『無地よりかはストライプがモードっぽいので...』とのことで、3色の中からブルーを選んでいただきました。

生地 ・・・ コットンベルベット 紺地にストライプ(G1325)
シングル2つボタン

衿 ・・・ ピークドラペル
  >>> その上7.5cmのナローサイズです。
腰ポケット ・・・ ハッキング(強)
袖 ・・・ 3ボタンで本切羽
裏地 ・・・ キュプラのブルー

...と、こちらはウォームビズに結びつけるのはやや強引で、旬のトレンドにビシッと決めたキレイ目カジュアルなスタイルのご注文となりました。

ただ... やはり本音を言えば、ベルベットは縫製する側にとっては手強い相手で、特にスリムなサイズには敏感ですが、Nさんはリピーターですのでチョッピリ安心です。
かってその昔20年程前にもベルベットブームがありまして、私ももう少し若ければ当時を思い出してベルベットオヤジに挑戦してみたいのですが、いかんせんこの素材は年齢にハードルがある最右翼の存在です。
年相応の紺ブレあたりが無難なチョイスかも知れませんね〜残念。

★☆★ 大阪SHOPMASTERより一言・・・ ★☆★

ちょうど時期を同じくして頂いた3着の上着のご注文。
いずれも「これぞずばりウォームビズ!!」とは言えませんが、お話しを伺うと皆さんに共通しているのはビジネスシーンにもジャケットテイストが認知されているということです。

ジャケットはボトムとのセットアップ次第でビジネスオンリーになったり、あるいはカジュアルオンリーになったりと組み合わせも楽しみのひとつです。
と言うわけで、次回の「ありがと〜う」ではそういったコーディネートも併せてご紹介できればと、秘かに企みながら、今回のいらっしゃ〜いはこれにてオシマイです。