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〜大阪編〜 じっくりと手間を惜しまずに。
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ここに来ての冷え込みのお陰か、毎朝フトンを出る際に気合いが必要になってきました。 皆さんはいかがでしょうか? そんな時期、例年 関西は関東に比べ遅いとはいえやはりこの時期になりますと、コートのお問い合わせをかなり頂戴します。 オーダーの場合は既製品と違い、寒いなあ!即コートをGET、と言う訳には行かず 幾分まどろっこしいのですが、その分デザインを暖めてじっくりとお仕立てを楽しみたいとおっしゃるお客様には絶好のアイテムとなっています。 今回ご紹介するお客さまOさんもそんなお客様のひとりで 、まだ残暑厳しい9月の中旬(早い!)に早くも「カシミアのコートを」との事でご来店頂きました。 ちなみにOさんの簡単なプロフィールをご紹介すると ○ お仕事は堅いお仕事です。 ○ ハイミドルエイジで、生まれ育ちは神戸 ○ オーダーの古き良き時代をご存知。 ...こんな方です。 |
こう並べてくると自ずとなにやらイメージが湧きますね。 特に3番目のオーダーの良い時をご存知なのは大きなポイントです。 今でこそ、全てが既製品化していますが、ひと昔前はスーツは無論の事、靴、シャツにいたるまでオーダーが当たり前の時代がありました。 もっとも当時はお誂え(おあつらえ)と言う言葉で呼ばれていました。 Oさんはその最後の時代に当たりますが経験されています。 お話では神戸は横浜と並びハイカラの昔から元々誂え文化が盛んな土地柄もあり、スーツならあのテーラーの仕立て、靴ならあの靴屋さんの作りとそれぞれお気に入りがあり、また、それぞれのお店が負けじと技術を競ったもののようです。 さて、昔話はさておき、それだけにOさんのオーダースーツの造詣たるや玄人はだし、是非良い物を永く着たいとのお気持ちは妥協を許しません。 それだけに今回も持参頂いたのは、数十枚のおびただしいコートのイメージ写真です。 これらの中からイメージを膨らませ、ご相談させていただきました。 10万円を越える、決してお安い買い物ではないですので、このお気持ちは納得です。 そしてご相談の結果、今回のセレクトはこうなりました。 |
□ 素材:ロロピアーナ カシミア100% ブラウンのヘリンボーン □ | |||
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>>> 基本はチェスタータイプ フロントは打ち抜きボタン 衿はハイゴージでセミクローバー 腰ポケットはフタ付きのハッキング 背中のベルトはただ今 考慮中です 全体のシルエットはゆったりとした60年代風 |
>>> Oさんはこれまでもフルオーダーでご注文になられておりましたので、今回初めてのコートでも迷うことなくフルオーダーをチョイスされました。 また余談ですが、以前、吉井工場長が来阪した際に意気投合し、そのマエストロ魂に感銘を受けておられ思いのこもった長文の感想も頂きました。 |
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Oさんはわざわざ採寸だけの為に、神戸から東京は中野にある三久服装まではるばる空路足を運んで頂き、採寸を済ませていただきました。 (本来は仮縫い前までの採寸は私共でも出来るのですがOさんたってのご希望で工場にて執り行いました。) 行動力と言うか、このコートに掛ける思いはこれだけでもお分かり頂けますね。 それでは採寸の後、ひと足早く、仮縫いが仕上がって来ましたので全体と特徴的な部分のみご紹介します。 |
あちこちに白いしつけ糸やきりびが目立ち、衿やポケットも簡易に貼り付けただけですので、これだけでは仕上がりイメージは分かりにくいですね。 | 同じく衿のセミクローバーですが、上衿の角が可愛く丸くなっているのが特徴です。 画像の中では分かりやすいように黄色の点で補足しました。 |
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Oさん背中のデザインはただ今検討中です、フルオーダーの良いところはこのように仮縫いの時点で一旦セットしてみてその後変更が利くところでしょうか... これで仮縫いは仕上がりました。 残すは吉井工場長が来阪の上、Oさんに着付け、実際の仮縫い作業を残すのみとなりました。(縫製の現場はそれからが大変なんですけどね) こちらは追跡シリーズとして、仮縫い並びに仕上がり、そしてOさんのご感想までを第2弾、第3弾として追ってご報告したいと思います。 << お知らせ >> 大阪店では恒例となりました、年2回フルオーダー受注会を年明けに催します。 仔細は次回HP更新時にご案内しますので、フルオーダーに興味のある方は乞うご期待下さい。 また、お問い合わせは大阪ショップマスターまでメールあるいはTELにてお寄せ下さい。 お問い合せはこちらまで >>> osaka@vightex.com TELの場合は >>> 06-6459-3836 |