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モードなジャケットのご注文です。 |
2月も中盤を折り返しましたがまだまだ寒い日が続きますね。
私は一度治った風邪がまたぶり返し、情けないことにティッシュペーパーとマスクが手放せない日々が続いております。 皆様におきましては風邪などお召しになられていませんか? 寒さだけではなく花粉も飛び始め、ダブルで苦しい時期ですので皆様もお身体は重々ご自愛下さい。 さて、今回はモード的なジャケットのご注文を頂きましたのでご紹介したいと思います。 お客様はIさんと仰る学生のお客様なのですが今時のモードに大変うるさいお客様です。 ご注文はこの様なメールを頂いたことから始まりました。 |
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メールと一緒に頂いた画像がこちらです。 |
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さてさて、これは困りました。 画像を拝見するととにかく細い!! ブランドの方でもこれが出来上がるまでに何度も型紙を作り直しているのは容易に想像できます。 型抜きすればなんでも出来るというのは正直、そんな簡単な話では無く工場に可能かどうか聞いてみなければなりません。 工場にも得手不得手があり、その分野から外れたり、初めてのことでは簡単にはOKが出せないのが現状です。 その様な不安を抱きつつ、メールを担当した東京店SHOPMASTERからこの様なお返事を致しました。 |
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ショップマスターからこの様なメールをしたところ早速、Iさんからお返事を頂きました。 |
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ここまで仰っていただけるのであればお断りする理由はありません。 当社もオーダー屋の端くれ、気合いが入ってきました。 そんなことからご都合をお伺いするメールを送り、Iさんには早速お時間を作って貰いご来店いただきました。 当日はSHOPMASTERが大阪出張でお相手できないため、引き継ぎました私、山橋とフルオーダーのフィッター中島氏の2名でお相手致しました。 この様な難しいご注文の引継ぎは正直、気が重い... 当日は画像で拝見していたジャケットの現物を持ってきていただきましたので早速、型紙を引く中島氏に確認して貰いましたが、 「これなら大丈夫!出来ますよ!!」 と力強い答えが返ってきましたので後は細々とした仕様を決めるだけです。 ちなみにお持ち込みいただいたジャケットはこちらです。 ジャケットはDior(ディオール)のもので、いやはや最近の学生さんはお金を持っていますね〜。 僕はいつも財布の中味は数百円の貧乏学生だったな〜 |
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中島氏からOKが出ましたのでIさんもホッとされた様子でしたが我々はグッと気を引き締めて掛からなければ... デザインは後ほどとして先ずは生地選びです。 Iさんはシアサッカーなどのコットン素材でお考えだったのですが生憎お気に召していただける色柄が無く、今回は昨年から展開しております(伊)オルメザーノの黒のリネンでお仕立てすることになりました。 夏と言えばリネンですがオルメザーノはリネンでは定評があり素敵な風合いです。 ですが仕立てる私たちからすればリネンはコットン同様の堅い素材のため、仮縫いでは針跡が残りやすく非常にデリケートな素材です。 この辺りはIさんがお帰りになられた後、中島氏と三久服装吉井工場長との間で長いミーティングとなっていました...ご苦労様です...(^^;) デザインは色々とお話した結果、ショート丈のシングル2つボタンに決まりました。 エポレット(肩章)やアクションプリーツなどは外しシンプルなデザインです。 加えてカッタウェイフロントで軽快感の有るデザインです。 Iさんは当初、クラシコ2でご検討されていたのでお台場仕立て等も考えていたのですがあまりにシルエットがタイト(細くゆとりがない)なため、お台場を付けるとシルエットが崩れることから、今回はシルエット重視でお台場は勿論、内ポケットも無しでお仕立てすることになりました。 また、シルエット重視ですからラペルも芯無しでお仕立てすることとなりました。 どちらかというとフルオーダーを担当する三久服装ではカッチリとした英国風のスーツが得意で今回のご注文はどちらかというと苦手な分野に入ります。 その様なことから若干不安ではありますが...中島さん!吉井工場長!ここは一つよろしくお願いします!! 加えてIさんは遊び心は忘れていない様でお持ち込みのカットソーを裏地に使えないかとのお願いが有りました。 柄が個性的なカットソーですがジャージー素材故に解いたときの縫い目の問題や表地との相性で強度の問題から中島氏からNGが出ましたので今回はフラップ裏にお付けすることで何とかご理解いただきました。 さてさて、Diorを模したジャケットはどの様に仕上がってくるのでしょうか? 中島氏と吉井工場長に任せておけば間違いないだろうとは思うのですが心配性の私はこれから不安な日々となりそうです。 仮縫いの模様と仕上がりは次回でご案内いたします。 それでは次回をお楽しみに〜!! |
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(執筆:山橋)
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