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殿中でござる! |
聞けば・・・
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補足:ちなみにこの接客、接客上手の梅本君も同席していましたが、終始言葉少なでした。。。(^_^;) |
■ Yさんのご注文内容 ■ | |
でも、自分達の仕立てでキチンとした物を提供するなら最低限の着心地は確保しなくては仕立屋の恥と思い、こんなご提案をいたしました。
提案1:袖裏は普通のものを >>> 袖は基本的には見えない部分ですから良いだろうということで、ここは通常のキュプラ裏地をオススメし、これは了承してもらいました。 袖裏に金糸銀糸裏地だと滑りも悪いですし、袖がロボットみたいになってしまいそうですからね。。。 提案2:背裏の上1/3は持ち込み生地を使わず、裏地を張ること。 >>> ご注文はコートでしたから、胸から下は直接肌に触れませんのでアノ堅〜い生地でも大丈夫かな?とは思ったのですが、どうしても問題になりそうなのが、胸から上の裏地部分。 ここがゴワゴワの生地ですとどうしても表地に響いてしまいますし、あまりにも着心地が悪くなりますので、ここはYさんに妥協していただき、見返しのお台場部分から上は普通の裏地、お台場部分から下は龍虎裏地で仕立てることにしました。 胸から下でしたら、それほど着心地に悪影響ないですからね♪(ホントかな?) どんなものでしょうか?こんなオーダーコート。 生地の方はあのロロピアーナのピュアカシミヤ!! これだけでも正規店なら40万はするようなグレードの素材ですよ。 それがこの裏地で・・・ そして仮縫いシーンを少しご紹介。 |
■ 仮縫いは・・・ ■ | |||||||||||||||||
仮縫いは、年始フルオーダー第1号として1/9に仮縫いを行いました。
画像をご覧いただいて、いかがでしょうか? 仮縫い段階では裏地は張っていませんから、ごくごく普通のコートとして仮縫い...ですね。 ちょっとだけ相談したことは、やはり素材感故に裏がゴワつきますから、ゆとりはちょっと多目にと言うことでした。 が!、しか〜し!! Yさんのリクエストはこんな平凡には終わりません。 追加でこんなご要望を頂きました。笑えるような本当の話です。 それは、コート丈をどれ位にしますか?という話をしていた時のこと。 |
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つまり、裾口30.0cmを1として、地面からのコート丈の距離を黄金比率の1.618034で割ると、18.5cmぐらいになるから、それでコート丈を床から18.5cmにして欲しいとのことでした。 画像はまさにそれをフィッター中島さんが、床から測っているところ。 これには、私も 絶句。 そのアイデアというか、なんというかオーダースーツもとうとうモナリザの世界まで来るか〜? ....という感じでした。 よくよく考えると、裾幅30.0cmと言っても平面で測った数値ですから筒状の裾口にはそのままでは通用しないと思うのですが、それにしてもオーダースーツのこだわりって面白いところにあるもんだ!と改めて感じ入ったご注文でした。 それでは次回は出来上がりのご紹介です。 う〜ん、、、内側だけ常人にはちょっと想像?創造?できないようなオーダーコートになると思います。 読者の皆さん、楽しみにしていて下さい。 |
□ おまけ・・・ □ | |
冒頭で「殿中でござる!」仕様のご注文についてご紹介しましたが、実は仮縫い時に、そちらのオーダーも受けてしまいました!
こちらは改めて紹介したいと思いますが、画像はその時のYさんと、ご相談を受けた三久 イ君の写真。 裃(かみしも)なんて縫ったことありませんから、想像も付かないので、型紙用の紙をちょきちょき切って裃のイメージを作って確認いたしました。 イメージとしては遠山の金さんの裃とサスペンダーの中間的イメージです。 (機能としてはサスペンダーです。) そして、イ君の写真はこちら。 あまりに予想外のことが多く、ひぃひぃ言いながら仕様書を作成している様子がお分かり頂けますでしょうか? もちろん私も必死です。 年始早々、話題が尽きない当社ですね。(^^;) いやいや、ホントこんなことをするお店なんて他にないでしょう。 ということで、今年もどうぞ宜しくお願いします。 |