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ショートコートそれともジャケット?

2019年12月6日更新


1年の総括をするにはまだ早いかもしれませんが、今年も残すところ後1ヶ月。
この時期には必ず皆さんに伺っておりますが、2019年どんな1年でしたか?
世間的には元号が変わり、消費増税があり、色々と節目の年となりましたが、まだ大きく時代が変わって行く感じはしませんね。
来年の東京オリンピックが終わってからでしょうか。
しかし、母親と叔母の冥土の土産にとあらゆるオリンピック観戦チケットに応募しているのですが、これが全く当たりません笑
知人が開会式のチケットが当たったのですが、2人でン十万円!らしく、さすがにそこまでの金額を出すのは無理ですが、何かしらの競技の決勝チケットをGETして最後の親孝行をしてやりたいと思っているのですが,,,,,
第二回の応募締め切り迄もう少し時間があるので、何かお薦めの競技があれば教えてください、お願いします~

さて、今回は普段使い用の上着(今は敢えてこう言います)をご注文頂いたSさんのオーダーをご紹介したいと思います。
Sさんは普段のお仕事では制服をお召しになられており、スーツは出張用としてこれまで何着かご注文を頂戴しておりましたが、今回は仕事とは全く関係無く、普段に軽く羽織ることの出来る上着が欲しいとのことで、遠路遥々ご来店頂くとになりました。

お越しになられて開口一番、〝南浦さん、コートとジャケットの違いって何なんですかね?″

割と皆さん、今一つこの違いが分かっているようで、分かっていらっしゃらない方が多いので、簡単に説明致しますと、ジャケットとは要は上着の総称で、コートはその上着の上から着る洋服のことを言います。
屋内に入った時、コートは脱ぎますが、ジャケットは脱ぎませんよね、コートは防寒雨除けの為の物、最も大きな違いはこれです。
続いての違いは丈の長さですね。
ジャケットはせいぜいお尻が丁度隠れる位の丈の長さで、それよりも長い物がコートになります。
じゃあ、ロングジャケットはどうなるねん!?という疑問が湧いてくるかと思いますが、これは上記の長さの観念からするとコートに範疇に入ります。
ジャケットの上から着れるサイズでは無くても、膝辺りの長さになるとそれはもうコートなんですね。
当店でオーダーして頂く際も、例えジャケットの上から着なくても、ロング丈になればコートのお値段を頂戴致します。
最後はデザインです。
例えばジャケットの場合、ラペルのデザインはノッチかピークとなります。
これを長くすればチェスターフィールドコートになりますが、コート特有のデザイン、例えばステンカラーやバルカラー、アルスターカラー等の場合は着丈が短くてもコートの扱いとなります。

ただ通常のジャケットの着丈でこれらのラペルデザインにするとちょっとバランスがおかしくなるので、現実的にお選びになられる方はいらっしゃいませんけどね。
これらの3つの考え方を理解しておくとお分かり頂きやすいかと思います。

で、今回Sさんは丁度お尻が隠れる位の丈の長さで、尚且つシャツや薄手のニットの上から着ることの出来る上着を所望とのことですので、ジャケットとして承ることとなりました。
それでは今回のご注文内容をご紹介したいと思います。

【生地】

Harris Tweed チャコールグレー ハウンズツース HT1612

【デザイン】
基本デザイン シングル3B
ラペルデザイン ピークドラペル ハイゴージ
腰ポケット ハッキング±1.5cm
胸ポケット フネ
ベント センターベント
袖口仕様 重ね4B 額縁仕様
フロントステッチ ミシン0.5cm巾
裏仕様 総裏
裏地 キュプラ1700/8 ブラック
ボタン 本水牛 800/6 濃茶ツヤ無し
★着丈 80cm
★通常Sさんのスーツの着丈は76cmですので、それよりかは若干長く、ヒップと脚の付け根部分迄の長さが80cmですので、今回はこの長さでお仕立てすることとなりました。

以上、このような内容にて承ることとなりました。
最近ではコートのデザインも多様化し、お客様からのリクエストもそれに合わせてレベルも上がってまいりました。
ただコートの御仕立は色々とデザイン的な制約も多く、なかなか全てのリクエストを拾いきることは難しいのですが、出来る限りお客様のご要望にお応え出来るようにするのが当店の強みですので、まずはお気軽にご相談ください。
それではまた仕上がりをご紹介しますね~


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