2021年1月29日更新
(画像は公式HPより)
雪の積もる時期に行きたくて、行きたくて、ようやく念願叶うかと思っていたのに、憎きコロナ こんなことなら去年に行っておけばよかった、でも去年は暖冬で全く雪が無かったらしいので、つくづく運の無い自分が情けない しかし、初売りSALEと終わってからの注文分の仕様書作成で定休日返上で8連勤していましたから、自宅でゆっくりと良い休息が取れました。 自宅にずっと居るのは苦手な方なんですが、たまのStayHomeも良いものですね。 去年の暮れに12年飼っていたビーグル(きのこ)が亡くなり、49日が終わってから新しい子(あずき)を迎えいれたので(秋田犬)、その子と散歩に行ったりしてずっと遊んでました笑
さて、今回は表題(はじめてのおつかい、みたいになってますが笑)にございますように、オーダー業界に身を投じて約20年、今の今まで何故かスプリングコートをオーダーしたことが無く(既製品では1着持ってます)、ようやく今年になって重い腰が上がったということで皆様にご紹介する運びとなりました。 (というのは建前で、次の更新でどうしても一つ原稿を仕上げないといけなかったのです笑) 詳細をご紹介する前にこのスプリングコート、実際に着用出来る期間は正味1ヶ月、といったところではないでしょうか。 1年の内、たった1ヶ月程しか着れないアイテムに5,6万円のコストを投じるのは不経済だ、俺ならスーツを買う!という方が多いのでは?と思います。 確かにそうなんです、決して間違いではありません。 ただたった1ヶ月程だけでも、1着あればその期間、抜群の威力を発揮するのがスプリングコートなんです。 私はこれまでイタリアブランド"AQUARAMA"(アクアラマ)のライナー付レインコートをスプリング用として愛用しており、それがあまりにも使い勝手が良すぎたのが、これまでスプリングコートを仕立てなかった最も大きな理由であります。 しかしながらそのアクアラマのコートもまだまだ現役ですが、如何せん全体的にくたびれ感が出てくるようになり、スーツやジャケパンの上から羽織るには若干貧乏くさく感じるようになってきましたので、そろそろ代わりを用意しなければ、と思ったのも理由の1つであります。
それでは今回のスプリングコートの詳細をご紹介したいと思いますが、初めてだから"どうせネイビーのステンカラーだろ?"と想像されたアナタ、違います笑、ひねくれ屋の南浦ですから笑、そんなベーシック過ぎる物は仕立てません、とは言え、そんな大したヒネリもございませんが笑 既製品であるような物は面白くないので、That's Order!と言われるようなコートにしましたので、是非ご覧になってください。
ラルスミアーニのコットン素材には、コットン100%の物とエラスティック(伸縮素材)が混紡された物とがございます。 またそれぞれ目付(1m辺りの重量)違いで8種類の生地をご用意しております。 私が今回のコート用に選んだ生地はコットン98%、エラスティック2%の目付300gの物 あくまでコートですから若干の撥水性が備わっていないと困ります。 (コットン100%だと雨の時に水分を吸収し過ぎてしまいます) その点、私が選んだ生地は化繊(エラスティック)が混紡されているので、コットン100%の物よりかは撥水性があるということでこちらに決めました。
続いてカラーですが、展開色はこんなにあります笑 何と!全31色笑 ちょっと多すぎるような気がしますが、一目見て色が決まりました! それがコチラ
【LR-X382】のエメラルドグリーンです "やっぱ、俺、グリーン好きだわ" この間、衝動買いしたダウンジャケットもグリーンだったし、最近何かと色を選ぶ機会があればグリーンばかり選んでいます。 難しい色目にお感じの方もいらっしゃるでしょうが、補色(反対色)を合わせなければ、落ち着いた印象になりますので、感じるほど難しい色目ではありません。 ちなみにグリーンの補色は赤系なので、それぞれの色目を強調する(コントラストを強く)には赤系の色目を合わせると鮮やかさを強調出来ます。 肉売り場で陳列ケースの下にグリーンのマットが敷かれているのはこのような理由からであります。 続きましては
>>>スプリングコートというと、ボックスシルエットのセットインスリーブ、というイメージが強いと思いますが、リラックスシルエットが年々浸透しつつあるということで、ラグランスリーブで レディスではこのラグランコートは旬のデザインとなっていますが、メンズでは未だそこまで浸透していませんね。 既製品で、スプリングコートで、ラグランコートを探すのは至難の業であるといっても良いでしょう。 これこそThat's Orderなデザインですね。
>>>このセミステンは画像を見ればお分かりのように、第1ボタンは下衿がハーフ返りになっておりますので、ボタンは付いてはおりますが通常留めません。 ステンカラーはこの返しを付けずに第1ボタンを完全に留めることが出来るデザインであります。 これと言ってステンカラーに拘る理由は無いのですが、巷はセミステンばかりですので、せっかくなら違うデザインが良いだろう、との考えからです。
>>>通常ラグランコートの場合、袖のデザインはフラップ&ボタン付の一択でありますが、これは工場に無理を言って何も付けない筒袖でお願いを致しました。 袖フラップの本来の意味はボタンを2つ付け、寒い日には袖から風が入らないように絞る為の物で、その名残が今も残っているからであります。 冬の防寒を目的とするコートであればこの仕様一択ですが、今回は春先の朝晩の肌寒さを補うためだけのコートでありますし、生地の色目が割とインパクトがあるので、デザインはシンプルに、とのことでミニマムなデザインの筒袖と致しました。
>>>保温性、防寒性を高めるので有れば、無論総裏一択でありますが、スプリングコートの場合、短い着用期間の中でフレキシブルに対応出来るようにするには?と考えたところ、裏地無が良いだろうとの結論に至りました。 と申しますのも、裏地無仕様にしておけば、寒さのレベルに依って中にジャケットを着たり、シャツ+ニットの上から羽織ったりと、時期的な着回し力がグンと上がります。 多少滑りが悪くなりますが、何かを優先させると代わりに何かが犠牲になるのは致し方ないこと。 今回は着心地よりも着回し力、対応性の高さを優先したということになります。
以上のような内容で行くことになりました。 今から仕掛かって、完成が2月末とすると丁度良い頃合いでしょう。 スプリングコートはオーダーするタイミングを逃すと、これまでの私みたく笑、ずるずると先延ばしにしてしまうので、いつかはスプリングコートをオーダーしよう!と考えていた方は是非チャレンジしてください! ご利用お待ちしてますね。