暑い、以外の言葉が出てこないくらい毎日毎日暑いですね。
こう暑いとつい冷たい物ばかり摂ってしまって、体調を崩しがちですよね。
皆さんは暑い夏を乗り切る秘訣みたいなものはありますか?
私は極力肉や油ものは控え、酸っぱい物、茗荷、オクラ、冬瓜といったおばあちゃんの得意料理のような地味なものばかり食べてます笑
それとやはり涼しい室内に居ようとしてしまうので、なるべく身体を動かせて汗をかこう、ということで朝晩極力歩くようにしています。
お陰で顔が日焼けで真っ黒に、身体は生白いですけどね笑
でもそのせいか、不思議と今年はすこぶる快調です。
世の中は増々便利になっていきますが、こういう身体の事は昔の人の教えに学ぶところは多いように思います。
また怪しいモノが流行っておりますが、きちんと自己管理してこの夏を乗り越えたいものですね。
さて、夏真っ盛りの今、お客さまいらっしゃいでご紹介するのは普段であれば夏用アイテムなんですが、今回は生地こそ春夏物でも全く季節感の無い?コダワリ満載のTさんから頂いた30's Styleのスリーピースをご紹介したいと思います。
今回ご紹介するMさんですが、まだお若いにも関わらず、非常にスーツ好きで、しかも30's、ご来店頂いた日も気温30℃超えなのに、ビシッとスリーピースできちんとタイドアップしてお見えになられました。
もうこれまで何度かご注文頂いているのですが、回を重ねる毎に要求レベルが上がるので、いつも戦々恐々(笑)とした中ご来店をお待ちしております。
ただ30's Styleはその昔、BOSSがまだ東京ShopMasterであった頃、ビシバシに鍛えられたお陰で今や得意中の得意分野なんですよ。
この時代、生地を織る機械(織機)は現代のそれと比べるともちろんスピードも遅く、原毛も今の主流である細番手に紡ぐことも不可能であった為、非常に肉厚で、肌触りも硬い物しか存在しませんでした。
忠実に30's Styleを再現するにはこの時代の風合いに近い生地を使用する必要がありますので、本当はYOSHIMURAが誇る"ヴィンテージコレクション"をお薦めしたいところなんですが、あいにくご予算の関係で当社オリジナルの国産生地をお選びになられました。
ここからはMさんとのやりとりを会話調で今回のご注文内容をご紹介したいと思います。
Mさん: | 基本的なデザインはこのサイトにあるこのデザインが希望なんですが,,,,, |
私: | 30's Style好きは必見のサイトですね。 ギャラリーを見るとシングル2Bも見受けられますが、この時代圧倒的にシングル3B×2が主流ですね。 無論お仕立ては可能ですのでご安心を。 |
Mさん: | 衿巾も広めにお願い出来ますか? |
私: | 幅広のラペルは30'sの特徴の1つですからね、これは外せませんよね Mさんのヌードバストは93cm、これから割り出す標準の衿巾は7.5cmなんで、+2cmの9.5cm位が画像の雰囲気に近くなると思います。 因みに画像では下衿の端が真っすぐストレートになっているでしょう? |
Mさん: | はい、言われるとそうですね。 |
私: | 通常の下衿は緩くカーブを付けるのですが、30'sではほとんでこの部分はストレートにカットしているので今回も同じように仕上げておきますね。 |
Mさん: | 当時の画像ではステッチもベントも入っていないようですので、両方とも無しでお願い出来ますか? |
私: | 確かに30's Styleのサイトを見ると殆どのスーツがノーステッチ、ノーベントですね。 単に流行であったのか、何か意図的なものがあったのかは不明ですが、お仕立て自体は問題ありませんのでご安心ください。 |
Mさん: | 当時の生地は現代の物よりかは肉厚で堅くて重いですよね? 何かを利用してそれに近い風合いにすることは出来ませんかね? |
私: | 有料オプションになりますが、本バス毛芯はいかがですか? 馬のヒップ部分の毛を使用した芯地を前身頃にプラスすることにより、衿のロール感が立体的になるんですよ。 |
Mさん: | ではそれはお願いします。 |
Mさん: | 30's Style内のスーツを見ると、腰ポケットが少し脇寄りについているんですが、これってお願い出来ますか? |
私: | う~ん、これはちょっと工場へ確認してみないと,,,,, ちょっとお時間頂いて、明日の返答でいいですか? |
Mさん: | はい、分かりました。 |
※後日、工場へ可否を問い合わせたところ、型紙作成の必要があるとのことで、Mさんにその旨お伝えしたところ、今回こちらはパスすることになりました。
Mさん: | この3点は前回同様でお願いします。 |
私: | 了解です。 この辺りも30's Styleに忠実に、とのことですね。 |
以上、こんなやりとりで今回のオーダーが確定致しました。
因みに今回のご注文内容を反映させた仕様書がコチラです。
漏れがあってはいけませんからね、通常の3倍位の時間を掛けて作成しました笑
30's Style内の画像をご紹介出来れば良いのですが、勝手に拝借することは出来ませんから、まずは出来上がりを楽しみにお待ち頂き、次回のお客さまありがとうでは完成画像を交えながらMさんコダワリのポイントをご紹介したいと思います。
それでは次回お会いしましょう。