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1枚で存在感抜群!~クレイジーシャツどこまで再現できるか?!~


暑い。とにかく暑い。
連日の猛暑日で、本格的な夏が始まったばかりですが、もう白旗上げて『もう降参です!』とアピールしている、東京店SHOPMASTER(佐野)です。 夏はいつも同じような書き出しになってしまいますね。暑さで朦朧としているってことでお許しを。。。
災害級の暑さとまで言われていますからね。熱中症には本当に気を付けて乗り切りたいところですね。(最近2リッターは必ず水を飲むことにしています。ビールでもいいんだけど。。。←余計水分なくなりますけど。。。)

さて、こうも暑いと洋服の事は考えられない、、、って意見があるのも、まあ仕方ない。
潔く受け入れたいところですが、洋服屋はそうも言ってられないですからね。

暑い夏の季節でも楽しめるファッションを!っという事で、今回のお客様いらっしゃ~いは、この季節だからこそ拘りたい!1枚で存在感抜群な《シャツ》のご注文をいただきましたFさんをご紹介させていただきます。

オーダーに限らず、既製服でも、あるあるかと思いますが、上物(スーツ、ジャケット)にはお金をかけて拘るって方が多く、脇役なシャツなど、上物の中に着こんでしまえば目立たないアイテムは、なんとな~くの物を買い、お金もセーブしてしまう。
そんな方多くないですか?!あるあるですよね。

ただ、今は『夏です!』しかも、冒頭でお話したように、《災害級の暑さ》ですから、上物(ジャケット)なんて着られない。
そんな時にどうお洒落を楽しむか。どう自分のアイデンティティをファッションで表現するのか。
そんな時に絶対的に必要なアイテムと言えば、、、《シャツ》ではないでしょうか。

『暑い夏に1枚でサマになるシャツを作りたい!』
今回ご紹介するFさんのご注文は、この暑くて辛い夏を、自分の個性を発揮しファッショナブルに楽しむヒントが詰まっていますから、下がってしまったファッションへのモチベーションを高めてくれること間違いなしです。

いつも個性的なファッションを楽しんでいただいているFさん。
自分の美学を持ってらっしゃるFさんからいただくオーダーは、いつも私の考えも付かないところに着眼点があり、いつも『なるほど~。』とその考えに唸らされたり、『えっ?本当にやるんですか?』と、個人的にはそれどうなのかな、、、それいいの、、、(いい意味でですからね。)と悩まされたり(楽しい悩みですけど)、既成概念に囚われずに《自分の好き!》を楽しめるオーダーを上手く利用されている方だと感じています。

さて、ここで皆さんに質問です。
オーダー屋のシャツと聞いてどんなシャツを連想されますか???
そのほとんどの答えは、、、、『シンプルなビジネスシャツ』じゃないでしょうか。
《オーダー=ビジネス》そのイメージは根強いのかなと思います。

今回Fさんがご注文いただいたシャツをご覧いただければ、そんなイメージも覆るんじゃないかなと思います。

それでは、まずどんなシャツがご希望なのか、Fさんに登場していただきましょう。

◇個性的!Fさんご希望のシャツデザイン

どうですか?個性的なデザイン&存在感抜群!なシャツ。度肝を抜かれてしまいますよね。

Fさん曰く、

『普通のシャツじゃ満足できないんだよね。シャツ1枚でも拘りを感じられるようなデザインって作れないの???』

さらに、

『こんなに生地の種類がたくさんあるのに、普通のシャツしか作れないのはもったいなくないかな?』

確かに。生地の種類は豊富でも通常の考えだと、1枚の生地で1つのシャツを作る。もしくは衿、カフスをクレリック(白にするのが一般的)にしたデザインを楽しむ、というのが一般的かと思います。

ですが、いくら個性的な生地があっても普通に仕立てるのではつまらない。シャツ自体のデザイン性がない。と言われてしまえば、返す言葉が見つからない、、、のですが、流石にここまでは、、、と言うのが(佐野)の考えでした。

佐野: Fさん、相変わらず個性的なアイテムをお持ちですが、これまた凄いデザインですね。(汗)
Fさん: 暑くてジャケットなんか着てられないよね。だったら、これくらいのインパクトはファッションとして必要なんじゃない?と感じているんだ。
佐野: 確かに。どうしても軽装になるとお洒落の仕方って難しかったりしますよね。
シャツはシンプルなものが多いですし、遊ぶ要素が少ないとも感じます。
ですが、Fさん、コレはまたぶっ飛んでますね。これを作りたいと?
Fさん: そうだよ!せっかくこんなに生地があるんだから、こんなシャツも作れたら、面白くない?!
佐野: 面白いは面白いと思います。でも、こんなオーダーは初めてです。。。
簡単に考えればクレリック(シャツパーツを色違いで作る)でいけるような。。。
工場に一度確認を入れますね!
Fさん: 前向きな答えを待ってるね!あ、ちなみにこのシャツなんだけど、前身だけじゃなくてね、、、

Fさんの会話からまだ何やらデザイン面で要望があることがお分かりになるかと思いますが、、、、ちなみにこのシャツ、先にご紹介したのは、前から見た姿で、前身(シャツの前部分)だけじゃなくて、背中を向けると、、、

◇随所にこだわりが、、、驚きのクレイジーパターン!

背中を見るとビックリですよね!なんと背中は『白い!』ベースは白シャツだったってところが驚き。Fさんは、面白いでしょ!とニヤリ。
確かに面白い。そして見た事がないデザイン。この仕事について13年目になりますが、今まで受けたことがないので正直やれるのかどうか、、、そして、、、
胸ポケットも白&ボタン留めで更にアクセントを。さらに見ていくと、普段意識しないこんなところも、、、

佐野: ん?Fさんこの衿の下って柄入ってますけど。。。これも?
Fさん: よく気付いたね!もちろんだよ!この普段あまり見えないんだけど、気付く人は気付く。お洒落ってこういうところも大事だよね!
佐野: オッケーです。(汗)リクエストしてみましょう。

普段見えないこんなところってどこ??って思いますよね?
後ろ姿を見てお分かりになった方もいるかと思いますが、、、こんなところも生地の切り替えが、、、

うぅ~ん、芸が細かい。やるならとことんやってしまえ!的な感じがしますが、神は細部に宿るとも言うように、ここまでやるからこそ、ファッショナブル&個性的な1枚になるんでしょうね。

俗に言うクレイジーパターンなシャツ、工場にどうかなぁ~と問い合わせてみると、、、
『大丈夫!できますよ!』二つ返事でOKをもらい、個人的にWOW!とビックリ。
聞くところによると、前身の半分を違いう生地で、、、っと言う方もいるみたいでして、(凄いなそれも。)デザイン性が高いシャツも縫製できると頼もしい答えでした。

Fさん: OK!それじゃ、生地を選んでデザインしちゃおう!
佐野: いつも本当に楽しそうで、私も嬉しいです!
生地とデザインを決めていきましょう!
Fさん: 実は生地はもう決めてあるんだ。これとこれを組み合わせて、、、
佐野: な、なるほど、、、仕様書が複雑ですねこれは。(汗)

それでは、Fさんの存在感抜群のクレイジーシャツの生地とデザインをご紹介していきます。

◇存在感抜群のクレイジーシャツ

ZB2-5008(花柄)
ZB2-5008(花柄)
ZB1-1001(白ブロード)
ZB1-1001(白ブロード)

今回はこの花柄と白のシャツ生地を組み合わせて、2枚シャツのお仕立てをされるのですが、実は今回2パターンのクレイジー仕様でご注文をいただきました。
2つの生地をクロスさせて楽しむというクレイジーパターン。一体どんなデザインなのか見ていきましょう。(本当に仕様書作成が混乱しそうでした。。。)

《花柄ベース クレイジーパターン》

ボディ(基本)生地 ZB2-5008(花柄)
衿(羽)の生地 ZB1-1001(白ブロード)
袖の生地 ZB1-1001(白ブロード)
カフス表面の生地 ZB1-1001(白ブロード)
カフス裏面の生地 ZB2-5008(花柄)
背中の生地 ZB1-1001(白ブロード)
胸ポケット ZB1-1001(白ブロード) 
ポケットボタン HU30 オレンジカラーボタン
衿デザイン カッタウェイ
カフス 小丸
前立て 表前立て
ポケット 三角
ボタン VS58 ブルーカラーボタン

《白ベース クレイジーパターン》

ボディ(基本)生地 ZB1-1001(白ブロード)
衿(羽)の生地 ZB1-1001(白ブロード)
衿内側 ZB2-5008(花柄)
袖の生地 ZB2-5008(花柄)
カフス生地 ZB1-1001(白ブロード)
背中ヨーク(背中上の部分) ZB1-1001(白ブロード)
背中ヨーク下 ZB2-5008(花柄)
ポケット ZB2-5008(花柄)
ポケットボタン HU30 オレンジカラーボタン
衿デザイン ホリゾンタルワイド ラウンドカラー
カフス Wカフス直角
前立て 裏前立て
ポケット 三角
ボタン SPECIAL!

いかがですか?自分で書いていても、なかなかに複雑でこれがどんなシャツに仕上がるのか、いまいちデザイン紹介では伝わりきれないかなと思ったり。
それだけ複雑かつクレイジーなデザインってことで、、、これは仕上がりをご覧いただけたらと思います。

Fさん: 仕上がりが楽しみだね!!!

私もです。

読者の皆さんも、仕上がりをご紹介する、『お客様ありがとう』を是非楽しみにしていてくださいね!

まずは、仕様書を間違えずに書かなければ、、、、乞うご期待ください。


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