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キラッと光る紺ブレスタイル |
4月、新年度がスタートする区切りの季節となりました。 新しい環境に移られる方も、そうでない方もきっと新たな気分でお過ごしとのことと存じます。 さて、そこで今回の新着情報ではそんなフレッシュな気分に相応しい『紺ブレ』というアイテムにスポットライトを当てたいと思います。 学生時代の制服は紺ブレだったとか、トラッド的っぽくて自分のイメージには合わないんじゃないかという方も多いと思いますが、この紺ブレが昨今雑誌等で大注目。 昨冬から当社も紺ブレに注目していましたが、ブレイク寸前ですので是非皆さんもチェックしてみてください。 ...とはいえ、紺ブレは元々はトレンドというよりはトラッドの定番ともいえるアイテム。 この辺についてはキチンと説明しなくては行けませんね。 そこでトラッドファッションに詳しい東京店紳士服スタッフの司茂氏に、まずは話を聞いてみました。 |
■□■ 紺ブレブーム? ■□■ | |||||||||
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・・・と、こんな会話が当社で繰り広げられていました。 そういえば、以前「お客様ありがとう」コーナーでご紹介していたお客様はデニムスタイルにベルベットのジャケットを合わせていましたがが、春夏だったら「紺ブレ」にホワイトジーンズなんて組み合わせも良いですね。 さて、話は変わりまして、皆さんはそもそも紺ブレはどんな時に着られていたのかご存じですか? |
■□■ メタルボタンはチームの象徴 ■□■ | |
紺ブレにはダブル仕立てとシングル仕立てがありますが、それぞれ異なった歴史を持っていることを皆さんご存じでしょうか? 実は、ダブルのブレザーはかつての英国海軍の水兵の制服に端を発したデザインで、シングルのブレザーは英国のボートクラブのユニフォームとして着られていたことが始まりです。 それ故、紺ブレに付いているエンブレムやメタルボタンは、所属するクラブで統一された物を使っていて、それがいわばクラブの象徴(=チームへの帰属意識)となっているのです。 |
画像は当社でお勧めしているメタルボタン。(オプション3,150円) 英国スタイルを目指すならばこういったメタルボタンが基本中の基本です。 それでは少し掘り下げて紺ブレのディティールに関して他にはどんな特徴があるのでしょうか? |
■□■ 紺ブレのアイデンティティ ■□■ | |||||
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肩のラインが角張らず、丸く曲線的になったナチュラルショルダーはトラッドファンにとっては譲れないところ。 かつて「ナチュラルショルダーよ、永遠なれ」という言葉があったほど彼らのアイデンティティとなっているディティールです。 (忘れてしまいましたが当時のVAN関係の方からの言葉だったと思います。) 2) ボックスシルエット 現在主流の胸ダーツを入れた、ウエストラインを絞ったシルエットではなく、ボックス・シルエットという胸ダーツがないストレートなシルエットがトラッド世代には人気でした。 当時のトラッドは、欧米のデザインを日本でも取り入れた事が流行の発端でしたが、元来胸板の厚い欧米人はウエストの絞りは着心地を窮屈にさせるため嫌い、こういったズドンとしたシルエットを好んだため、日本のトラッドもこうなったのです。 でも欧米人と比べると痩せた日本人には正直ちょっと似合わないデザインですが逆にタイトフィットの紺ブレなんていうもちょっと?ですね。 3) 3つボタン×1(段返り) 昨今人気のスタイルは3つボタン×2(上2つ掛け)の衿の返りを柔らかくロールした3つボタン×1(中掛け)ですが、ボタンは3つ付いていても衿の返りが2つボタンと同じようにVゾーンが深いタイプを『3つボタン×1(段返り)』といいます。 これは厳密に言うと衿のプレスを第2ボタン横に向けてプレスしているため、Vゾーンが深くなるのですが、段返りの場合は第1ボタンが衿の表側にはっきりと出るため、穴かがりが美しく見えるよう向きを表裏逆にしてボタンホールを作ります。 画像中 左側(淡い色のボタン)の方が段返り、右側が中掛け3ボタン。 衿のプレス位置の違いが良く分かると思います。 ・・・とこのような衿のちょっとした返し方等にも時代性が現れていたりポリシーのようなものが込められています。 その他にはこんなディティールも典型的な紺ブレにはよく見受けられます。
>>>2ボタンや段返りのデザインには相性が良いです。 また、アメトラの流れを汲むためどちらかというと米国的な印象があるディティールです。 |
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・ミシンステッチ >>>当社では、標準無料オプションとしてAMFステッチをお入れしておりますが、スポーティーな紺ブレにはミシンステッチなどの相性が良いです。 |
さて、蘊蓄(うんちく)はこれ位にして、それでは私荒井が仕立てた紺ブレが完成いたしましたのでどうぞご覧下さい。 |
■□■ 私の紺ブレは・・・ ■□■ | |
今回の私の紺ブレはこんな素材で仕立ててみました。 ● 素材(ブレザー)は >>> 生地はSUPER MICRO TWISTシリーズの濃紺(G9075) >>>ポリエステル27%と化学繊維が高混率ながらも、風合いを悪化させずに軽さと伸縮性も兼ねえたシワになりにくい機能素材。 当社でも盛夏向けの素材として定番化している人気商品。 暑い日などの外回りでも快適です。 ● 素材(ボトム)は >>> 代わってボトムの生地は当社オリジナルsuper100!'Sの無地シリーズのミディアムグレー(G9036)。 >>>ビジネスシーンではグレー系やグレンチェックであれば明るいトーンからダークトーンまで組み合わせるパンツを選びません。 こういった無地でスーツを1着持っているとセットアップで紺ブレと合わせることが容易ですので便利ですね。 本当はカジュアルなホワイトパンツなんかと合わせたかったのですが、性分が真面目なためそこまで思い切りよく出来ずスミマセン。(^^;) なお、紺ブレに似合うその他の生地としては 05春夏スペシャルセレクションでご案内しているグレンチェック柄とのコーディネートも定番です。 ● デザインは >>>こちらは画像の通りベーシックな3つボタン段返り この夏は2Bスーツがトレンドですから3つボタンではありますが、段返りだと2Bっぽく見えるのでトレンド的にもOKです。 |
■□■ 最後に・・・紺ブレはファッションの遊撃手 ■□■ | |
いかがでしたでしょうか? 今回は珍しく私自身がモデルになってスーツ(ブレザー)をご紹介してみました。 とても思い入れのある1着となりましたが、私の思い入れとは別に紺ブレは普段使いのジャケットとしてもこんな便利↓↓↓なところもありますので、皆さんもこの夏は是非試してください。 ・多量の汗をかく夏場は、暑くて上着なんて着たくない! >>> 真夏向けの素材で調整しましょう。 ・スーツを買ってもパンツを先に履きつぶしてしまうので、出費がかさんでいつも困る。 >>> スペアパンツを買うのも良いですが、色んなパンツを紺ブレで着回すのもGood♪ ・ドレスコードは厳しくないが、社会人としてジャケットのようなものだけは着ておきたい。 >>> まさしく紺ブレは救世主! ・・・と、きっと紺ブレはあなたのビジネスシーンからカジュアルな場所まで幅広くコーディネートのお役に立つこと間違いナシです。 『紺ブレがファッションの遊撃手』と言われるのはこの辺りがその所以なのですね。 皆さん、メタルボタンがキラッと光る紺ブレスタイルを、この夏どうぞお試しください。 |