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125年のアーカイブズ |
明けましておめでとうございます。
平成21年も穏やかに新年を迎えることが出来ましたが読者の皆様は如何お過ごしでしょうか? きっと今頃はご自宅でゆっくりくつろがれていることとお察しいたします。(2009.01.01執筆) さて 新しく迎えた今年はどんな一年になるのでしょうか? 巷ではサブプライム問題から発展して未曾有の不況になるのでは?と戦々恐々としている2009年ですが、こんな年に当社は大きな節目を迎えます。 |
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それは、、、 創業125周年 です。
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そこで、当社は今年一年をメモリアルな1年として、これまでの125年間を振り返りながら125年間のお客様への感謝を込めて今年1年間に行う予定などをご紹介したいと思います。 |
■ 当社の歴史 ■ | |
<< 明治期 >> 当社は創業明治17年。
明治維新も終わり国の体勢が固まりつつある中で日本が急ピッチに欧米化していった時代です。 この年は官吏の制服が決まり、いわゆる鹿鳴館時代が幕を開け上流社会の洋装化が進んだ時代でもありました。 そしてこの年、当社は洋装化時代の流れに乗る形で産声を上げました。 場所は大阪谷町、当時日本の繊維業の中心地でした。(相撲の谷町の語源もここから来ています。) 創業当時の当社は世の中が洋装化していく中、主として紳士服地を取り扱う羅紗商(生地問屋)として世界恐慌を乗り越え成長していきました。 << 大正 〜 昭和初期 >> 日清・日露の両戦争を乗り越え力強く経済発展を遂げた大正期は私企業が経済的に大きく発展する時期でもありました。 大正浪漫という言葉からも想像できるように、文化面で大きく成長しファッションも大衆化してきたこの時代に当社は大きく発展いたしました。 この時代、初代吉村繁蔵の自宅には時折、宮家の方々が出入りしていたとのことです。 << 戦後 〜 高度成長期 >> 戦時中はやむなく一時休業を余儀なくされた当社でしたが戦後、業務を再開。 その後、昭和20年代の混乱期を経て、昭和30年頃には2代目吉村徹穂が東京(神田)への進出を果たし、同時に以来東京吉村、大阪吉村の2本社体制を築きます。 また昭和30〜40年代は我が国のレディースファッションの黎明期でもあり、当社はこれに合わせて従来の紳士服地中心の業務に加え、婦人服地へ業務を広げていきました。 画像は昭和40年代の東京店です。入口から見て右側の階段で何となく雰囲気が分かるのではないでしょうか? |
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<< バブルからその後 >> バブル期はファッション業界も隆盛を極めましたが、その後の日本経済の長期低迷は当社にとっても厳しい時代でした。 またテーラー業全体が高齢化・後継者難を迎え、構造的に斜陽化する中で将来を見据え、いち早く自社が直接小売りするスタイルにシフトしていき、現在に至っています。 |
■ お客様への感謝 ■ | |||||||
当社の歴史をかいつまんでご紹介しましたが改めて読み直してみますと、当社も数々の困難を乗り越えての125年だったと思います。
戦争、業界の栄枯盛衰、バブル崩壊etc、、、 その中で当社がかくも長く事業を継続できたのは、ひとえにお客様からのご愛顧の賜物と考えております。 (もちろん、社員や他のステークホールダーの皆様のご協力にも深くお礼申し上げます。) 皆様方からの長い間のご愛顧を深く感謝しております。 そこで皆様方からのご愛顧に少しでもお応えしようと今年(平成21年)は創業125周年の記念イベントとしてお取り引きのあるお客様方皆さんに次のようなクーポン券をお配りすることにいたしました。 ■ お客様への感謝を込めてのクーポン券 ■ 125周年の感謝を込めた企画を考えるに当たっては次のことを考えました。
そんなことを考えてこのようなクーポン券を作ってみました。 |
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いかがでしょうか? 春夏物の割引、秋冬物の割引、ご家族限定割引、お友達紹介割引などなどです。(ご本人様のみ有効。各1着限り) えっ?少々お店にとって都合が良すぎる? ×××、そう思えるかも知れません。 そこで ↑4つの全てをクリアされた方にはフルオーダージャケットのオプション(+35,000円相当)をもれなくサービスする!というスペシャル企画もプラスいたしました。 お客様に育てていただいた125年だからこそ、お客様と一緒に盛り上げていきたい。 それが私共の願いです。 是非皆さんもご参加下さい。 クーポン券は過去にサンプル請求・物品購入をされた方を対象に春夏シーズン(2月後半以降)順次郵便にて配布予定です。 (部数が多いため数ヶ月に分けて配布します。また大阪店管轄の2府4県の皆様へは一足早く年始に新店舗移転案内と共にお送りいたします。) |
■ 125周年 特別商品の製作 ■ | |||
周年記念はクーポン券だけではありません。
今回のタイミングで125周年記念特別生地を完全オリジナルで製造することにいたしました。
つまり昔の資料等から当社らしい上質の生地でこれから何年先までも使えるような素材感の物を... ....ということで、クラシックテイスト満点の3プライポーラ織(フレスコ織)の生地を作りました。 メーカーは、、、昨年来採り上げてきた葛利毛織さん。 社長さんが私の大先輩ということもあり、当社の125周年記念という話をいたしましたところ快く相談に乗ってくださいました。 画像は葛利毛織さんの所有する有名なションヘル織機です。 こだわりは、、、原毛の種類、糸染めからの完全オリジナル。 特にネイビーの霜降り感を出すために何度もダメ出しをし、仕上がりの風合いも微妙な堅さを重視したため何度も織り直してもらいました。 |
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その結果、出来上がったのがこちらの商品。 昔ながらの3本の糸を撚って1本にした通称三つ杢(みつもく:英3プライ) 画像をご覧いただくと、1本の糸が3本の細い糸から出来ているのがお分かり頂けると思います。 こういった素材は見た目の1本の糸は太いですが、その分、ザックリ織り上げるため通気性が良く夏向けのジャケット、パンツ、スーツに最適な素材感になります。 ※画像は敢えて綺麗に撮影しておりません。 詳細は3月発行の春夏物生地サンプル帳のトップページをご覧下さい。ご予約お待ちいたします! 如何でしょうか? 特にネイビーはジーンズにもグレイパンツにもONでもOFFでも着れる色目で、吉村イチオシの商品です。 ※:売価の方は最終未決定ですが、ジャケット単品43,000円(イージーオーダー) 仮縫い付きフルオーダーを125周年特別Priceとしてこの企画商品だけ+20,000円(通常+35,000円)でお受けしようとと考えています。 (ただし毎週3名様のみのご予約or抽選制)
秋冬版はこれから詳細を煮詰めていきますが... 今、読者の皆さんにお約束できることは・・・ 秋冬のコンセプト! 越えろ!Eゼニアの15milmil15! これをかけ声に、こちらも葛利毛織さんと共に商品開発中です。 ゼニアの15milmil15というと、Super表示ではSUPER170'S。 史上最高の冬物素材を作ろうとただ今、検討中です。 ※補足:このクオリティーですとイージーオーダーでは縫製上難がありフルオーダーベースで検討しています。 いかがでしょうか? 周年記念イベントは、単に良い商品を紹介するだけでなく、当社の歴史も含めて皆さんに知って頂く良い機会と思っています。 是非、皆さんもヨシムラからの125周年記念をお受け取りください。 今年も1年どうぞ宜しくお願いいたします。 |
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代表取締役 吉村雅隆
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