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オーダースーツのヨシムラ
お客様!ありがとう!
 ハゲタカスーツ完成です。

梅雨も明け、子供たちにとっては楽しい夏休みの時期になりましたが、皆さん家族サービスの方はいかがでしょうか?
そろそろお疲れの方も多いのではないでしょうか?!

さて
暑い今の時期はなかなかスーツなんて、、、とお思いの方も多いと思いますが、今月は丁度@セールで仕上がったお客様が多いですので今回はその中から先日ご紹介した映画『ハゲタカ』スーツをお求めのAさんの仕上がりをご紹介したいと思います。

映画ハゲタカ(NHKのドラマも可)のイメージって皆さんいかがですか?
やり手金融マン、スーツをビシッと着こなす、肩で風を切って颯爽と立ち居振る舞う、バンカーズストライプの派手な柄.etcいろんなイメージがあろうかと思いますが、総じて皆さん『仕事のできる強い男』のイメージではないでしょうか。

Aさんもそんなイメージでこんなデザイン内容でご注文されました。
(ちなみにご注文時のやりとりはこちらを参照下さい。0907お客様いらっしゃい
ご注文内容はこんな感じです。

09.06.25 件名:オーダーシートパターン表
    (個人情報部分は省略します)

4生地番号 = G3125
5.基本デザイン = シングル2つボタン
5_2.ボタン位置 = 標準   5_3.ゴージライン = 高めB
6.ベント = サイドベンツ
7.袖口 = 重ね切羽   8.袖ボタン = 4つ
9.ポケット = チェンジハッキング(+1050)
10.裏仕立て = 総裏角台場付
11.ネーム = ローマ字  11_2.ネーム記入文字 =****
12.前タック = ノータック
13.サイドポケット = ストレート
14.ピスポケット = 片玉クモフタ付
15.ズボンの裾 = ダブル
16.ベスト = 6つボタン5つ掛け
16_2.ベスト2 = 尾錠付き
16_3.ベスト連絡事項 = ベストを作るのは初めてなのですが、背側の生地は裏表指定できるのでしょうか?
17.オプション = クラシコ仕様、折り目加工
17_2.オプション_キュプラ裏地色 = Z530-F16
18:連絡事項 = イメージは「ハゲタカ」の鷲津でしょうか(笑)。
ピンストライプの生地で三つ揃いのスーツを作りたいのですが、あえてオーダーらしさを出したいので、ハッキングのチェンジポケット付き等にこだわりを出したいです。
また、キュプラ裏地で袖部のみZ526−2でお願いします。

ご覧頂いて皆さんいかがです?
まず、驚きは夏物なのに3ピースというところでしょうか。
力強くタフな主人公 鷲津政彦のイメージにはこの他シャープな印象を醸し出すディテールとしてスラントポケット(ハッキングポケット)やチェンジポケット、その他『隙のないスーツ』としてグッとウエストを絞り込むことがイメージ的に重要でした。

さてさて、
そんなハゲタカ:鷲津政彦スーツがご注文から3週間、ようやく完成しました。

それでは早速出来上がり画像のご紹介から。
まずはAさんにご来店いただく前にボディーに着せて撮影した画像のディテールから・・・
 〜 全体画像 〜 

ボディーに着せて撮影したシンプルな画像です。
う〜ん、、、これだけだとよく分かりませんが、肩は比較的カチッとしているのがお解りになりますか?
その他、Aさんはバスト周りが結構しっかりしているためボディーに着せると胸回りがやや太く感じますね....
これだけじゃちょっと分かりづらいですか?
 〜 柄は... 〜 

ハゲタカスーツの一つのポイントになっているのはバンカーストライプのようなハッキリしたストライプの柄です。
そちらは...というとこんな感じ
どうでしょうか?
随分力強いストライプですよね。

ここ数年こういった強いストライプに結構人気があったため皆さん抵抗感が下がったと思いますが、7〜8年以上前は映画ゴッドファーザーのようだ、、、と怖がられた時もありましたね。
 〜 ディテールは... 〜 

一方、ディテールはというとこのチェンジハッキングのポケット。
当店のオーダーではハッキングの傾斜角度をプラスマイナス1.0cm〜3.0cmまで指定できますが、これは角度を急にすればするほどシャープな印象になります。
そこでAさんは最大のプラスマイナス3.0cm。

上下で6.0cmの最大傾斜とし、シャープさを出しているんです。
 〜 裏地は... 〜 

「力強い」ハゲタカのイメージからは少し離れるかも知れませんが、意外とポイントになるのが裏地でした。
これはAさんからの強い要望もあったのですが、40代のAさんとしてはかなり派手なパープルの裏地を使ってお仕立てしました。
派手は裏地のスーツを着ても、周りに冷やかされない、、、
そんな力強さもハゲタカスーツには必要なのかも知れませんね。

世の40代の皆さん、皆さんでもこんな裏地で勝負できるんですよ!!
酷い言い方ですが私もお仲間ですので平にご容赦を)

いかがでしょうか?それぞれのディテール。
後はAさんがご満足されるかどうかですね。

そして...@セールの終わった7/18(土)Aさんがご試着にお越しになられました。
実は当日は私自身お休みを頂いておりまして、代わりに山橋君に撮影してもらった画像がこちら...
いかがでしょうか?
身体にぴったり合っていますし、力強い印象を醸し出せていますよね。

一般には分かりにくいかも知れませんが、ハゲタカスーツは先述したように『隙のないスーツ』でもあるため、無駄なゆとりという観点からみると、パンツのシルエットといい、上着のウエスト絞りといい、なかなか隙のないスーツに仕上がっていると思えませんか?

さてさて
こんなハゲタカスーツ。フィッティング当日直接感想を伺えなかった私としてはAさんのご感想がどうしても聞きたい!!
そこでおそるおそる「出来上がりどうでしたか?」というメールをお送りしたところ、Aさんからこんなお返事が...
09.07.22 件名:出来上がりは最高です!
 こんばんは、『ハゲタカスーツ』のAです。
(一部省略)
 いやー、私としてはイメージ通りの出来映えでした。
実を言いますと『ハゲタカ』鷲津スーツにこだわる前から、漠然と「ピンストライプのスーツが欲しい。」と思っていました。
どうせなら「ツルシ」ではなく、「オーダーのスーツで」と考えておりましてそんな中、ヨシムラさんのホームページを見ていたら、「この生地で作りたい!」となった次第であります。
で、どうせ作るならかっこいいスーツ、そうするとイメージとしたら・・・、やっぱり今ならハゲタカの鷲津だろう!と。
 スーツだけなら正に“仕事の出来る男”ですね!
どんなお客さんにも大きな仕事も勝負できそうな気がします、鷲津のように
このスーツを着たら、ほんと姿勢を良くしてバリバリ働かなくては!(笑
ありがとうございました!

 また、見た目以上にオーダーならではのジャケットの着心地の良さにも感動しました!
詳しいことは分かりませんが、縫製もしっかりしていて「うーん、やっぱ既製とは違うなぁ!」と、感動したり、生地も「さすがイタリアだあ!この滑らかさは何なんだ!」と一人喜んでおります。

イタリアといえば、また無理やり映画繋がりですが織田裕二の「アマルフィ」見てきました。
イタリア、残念ながら行ったことないんですが、純粋にイタリアに行ってみたくなる映画です!
ファッションとか文化とか料理、遺跡とか実に魅力的な国ですし。
また織田雄二が「外交官黒田」として、これまた魅力的なスーツ姿を見れるかなと期待したら、ビシッとしたスーツ姿のシーンは少なかったのは残念です・・・。

 一つ注文を言いますと、ネームをローマ字の筆記体でお願いしたのですが、綴りが違っておりました・・・。
で採寸の時に、綴りを確認していなかったと気づきました。

東京SHOPMASTERより一言・ ・ ・

Aさん、何よりのご感想ありがとうございました。
実は、フィッティングでは一波乱ありまして、、、当日Aさんのフィッティング写真を撮るようにお願いしていたのですが、生憎お店が非常に混雑していた時間にAさんがお越しになられ、すっかり写真撮影の事を忘れてしまったのだそうです。

そしてAさんがお帰りになられた後、
『えっ?!Aさんお帰りになってしまったの?ヤバイ!Web用写真撮影するの忘れた!』
ということになり、急遽Aさんにお電話→再来店のお願い撮影となったのです。

Aさん、ここまでご協力いただき本当に恐縮です。
また、ネームの件では、ちょんぼしてしまいました×××。
こちらはAさんにお詫びをして後日お預かりして刺繍の入れ直しをすることに致しました。

さて、今月の“お客様ありがとう”いかがでしたか?
私は社員にも言うのですが、私達の仕立てる物はオーダースーツなんだから「1着1着にストーリーを持たせるようにしよう!」と考えています。
今回のAさんのような分かりやすいストーリーもあれば、逆に普段使いのスーツなどは立派なストーリーを持たせにくい物もあります。
普段使いの1着にもお客様の日常という物語はありますし、格好良いスーツもどこが格好良いかはお客様の考え方(物語)次第なのです。
その物語の主役はお客様なのです

皆さんもオーダー前には是非そのスーツのストーリーについて考えてみるのも良いと思いますよ。

それでは次回はまた別のお客様のストーリーをご紹介したいと思います。
どうぞお楽しみに!!