師走も押し迫ると、アッという間にクリスマスからお正月へムードが変わりますが皆さん如何お過ごしでしょうか？（09.12.25執筆）
毎年ながら思うのですが、日本の今の時期はクリスマスの洋風なイメージからわずか１週間で純和風になりますからちょっと不思議な変わり身の早さですね､､､

さて
本稿を読者の皆さんがご覧になる頃は既に年も明けていると思いますが、年始早々のお客様ありがとうでは、12月にご注文頂いた長野県諏訪市にお住まいのＴさんからのご注文（出来上がり）をご紹介したいと思います。

Ｔさんからのご注文がどんなだったか？の詳細はこちら↓↓↓をご覧いただくとして、かいつまんでご紹介しますとこんな感じのオーダーでした。
　　>>>0912お客様いらっしゃ〜い　ハリスツイードのご注文

生地 BL4306 （英ハリスツイード無地オレンジ色） 基本 デザイン ３つボタン上２つ掛けのハンティングジャケット ベント　 ノーベント 腰ポケット フタツキアウトポケット（中央にマチ入り） 胸ポケット こちらは腰ポケットに合わせた同じデザイン 裏仕立て 総裏 その他 長目の着丈（標準+2.0cm程度）

※：画像は本ご注文出来上がりではありません。イメージ画像です。

...と、ここまでは良くありがちなカジュアルで着るハンティングジャケットですが、Ｔさんがポイントとしたのは次の点でした。

○　ポイント１：タブ付き本切羽　○
>>> タブ付きの本切羽なんてやっているのはきっと当店ぐらいだと思いますが、袖先釦の所にタブを飾りで付けることにしました。
しかも、タブの部分だけスエードの焦げ茶色を使って､､､面白そうでしょ。

○　ポイント２：スロートタブ　○
>>> 襟先のタブ（スロートタブ）こちらもアクセントとしてスエード素材で！！
色目が濃いのでちょっと引き締まった感じになるんじゃないかな？
Ｔさんにはこんな画像を貼付し、イメージしてもらいました。

○　ポイント３：エルボーパッチ　○
>>> エルボーパッチはヒジ当てのこと。
当初、この部分こそスエードで！とのお話だったのですがどうにもこうにも色が合わず（タブで使う焦げ茶のスエードでは面積が大きい分印象が強くなりすぎる！）ここは共布のエルボーパッチにすることにしました。

上襟の先にチョンと付けたスロートタブ。
本来は、上襟の反対側に釦を付けて風防用としてボタン留めするためのものですが、昨今は飾りです。
カジュアル感がUPしてなかなか良い感じと思ってるのですが読者の皆さんはどう思われましたか？
色目も生地の色に対してちょっと濃いですが、これぐらいの小ささならピリッと辛い胡椒のようではないですか？

ちょっと珍しい袖先のタブはこんな感じになりました。
袖釦を３つほど外してちょっと目立つようにしてパシャリ。
こちらも良いアクセントになってます。？

色々紆余曲折あったヒジのエルボーパッチは共布でするとこんな風に。
共布故か、意外と落ち着いた感じですが、これがタブと同じ焦げ茶だとかなり強烈な印象になってしまいますね...
やはりこれはこれで良かったんでしょう。
また、この状態で見ると意外と袖先のタブが目立ちませんね｡｡｡
分かるか分からないか位がタブ付き本切羽のミソです。

こちらはＴさんには内緒でお付けしたディテール。
お台場仕上げの時には内ポケット玉縁を表地で作ることがあるのですが、Webにご登場いただいたこともあり、お台場付きではないんですが私からのささやかなプレゼント。
玉縁も焦げ茶のスエードにすると内側もグッと引き締まりなかなか良い感じでしょ。
スエードは汗を吸うと色が変わるデメリットもありますが、これはこれで雰囲気が出て良いのではないでしょうか？
Ｔさん、気付くかな？

こんな格好良く仕上がったハリスのジャケット。
折角ですから早くＴさんにお納めしなくては！！ということで早速こんな風にメール連絡しました。

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