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新旧生地でのスーツが出来上がりました。(大阪編)
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ここ大阪では「先月の寒さは一体、何だったんだろう!?」と考えてしまう程、汗ばむ陽気が続き、そろそろネクタイがしんどくなってきましたが身体が天候についていかず大変ですね。
また、季節的には梅雨のシーズンですが鬱陶しいジメジメした天候を考えると気分が沈みますね。 それでも例年に比べ雨が少ないように感じており個人的には喜んでいるのですが地球規模で考えると喜んでばかりもいられず複雑な心境です。 さて、無駄話はこの位にして本題に入りたいと思います。 今回は前回、ご紹介したYさんのダブルのスーツが出来上がって参りましたのでご紹介させて頂きます。 前回はコチラ からご覧下さい。 Yさんからは今年の新作ロロ・ピアーナとビンテージのスキャバルで同じ形のダブルのスーツをご注文頂きましたが現代のイタリア生地と英国のビンテージクロスでどの様な差が出たのでしょうか? 担当した私も楽しみにしていた今回のご注文でしたが先ずはご注文内容をおさらいしたいと思います。 |
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この様に決まったご注文ですがどの様に仕上がったのでしょうか?
それでは仕上がりをご覧頂きたいと思います。 |
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さて、いかがでしょうか? 小さな画像ではなかなか分かりづらいかもしれませんが最新とビンテージ両方の生地の特性が良く出ており、ロロ・ピアーナはしなやかでいて軽快感の有る仕上がり、一方のビンテージはお色は爽やかですがビンテージらしい重厚感有る仕上がりになりました。 生地の特性一つで大きく変わるものですね。 全体の画像ではよく分からないので衿ののぼり部分から胸元までアップで撮影しましたのでご覧下さい。 |
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いかがでしょうか? こういった部分を見ると衿の際などボリューム感が変わりイタリア物のしなやかさと英国物の重厚感が良く現れますね。 この様な細かな部分のボリューム感などが全体を通してみると大きな差となって現れます。 どちらがお好みかはお客様次第ですがこの辺りの生地の質感なども考慮しながらご注文頂けるようになるとオーダー上級者といってもよろしいかと思います。 お仕事の関係で今日は軽快感を出した方がイメージが良いか?大切な会議だから重厚な雰囲気で持っていった方が良いか?などなど、その時その時の状況において使い分けることが出来るようになるとスーツの楽しみが今まで以上に増えてくるのではないでしょうか? また、画像ではお伝え出来ないのですがこれだけ生地の特性が変わりますとやはり着心地にも変化が有り、同じデザインで着心地の違いなどを感じて頂くのもオーダースーツを楽しむ一つのファクターですね。 今回のデザインは重厚感あるダブルですが今時のトレンドも踏まえどちらかというと軽快感を出すようにラペルを細めにしたり、ボタン位置を高めに設定したりでお仕立てしましたがどちらもスッキリした雰囲気に仕上がりこれならダブルに抵抗感をお持ちの方でもお召し頂けるのではないでしょうか? Yさんにもこれならご満足いただけるはず!ということで早速ご連絡を入れお忙しい中、ご来店頂きました。 残念ながらご着用画像は恥ずかしいとのことでNGとなり掲載が出来ませんでした。 Yさん、当社ではダブルのご注文は初めてですがとても良くお似合いでどちらも重宝なさるかと思います。 着心地の差なども感じて頂きながらお納めと相成りましたが末永いご愛用を宜しくお願い申し上げます。 どちらかというとスキャバルの方が生地の特性上、長持ちしますがロロ・ピアーナも着方一つで10年は軽くお召し頂けますので双方がどの様にやれていくかも楽しみながらお召し頂けたら幸いです。 今回はビンテージと新作のスーツをご紹介致しましたがいかがだったでしょうか? 生地一つで雰囲気は大きく変わりますので皆様もオーダースーツの醍醐味として生地選びを楽しんで頂けたら幸いです。 Yさん、今回のご注文は我々も大変勉強になりました。 有難うございました!! |
□□□ おまけ □□□ | |
さて、今回はYさんのスーツをご紹介させて頂きましたがビンテージつながりでもうお一方ご紹介させて頂きます。
おまけの部分でご紹介するのは怒られてしまいそうですが他意はございませんのでご容赦下さい。笑) 以前にも当社HPにご登場頂きフラノのPコートをご紹介させて頂いたTさんですがジャケットのお直しでご来店の際、丁度ビンテージクロスフェアーを開催しておりそれを見たのが運のつき!? お気に召される生地(ジョン・クーパー)が見つかりご注文を頂きました。 柄だけで見るとYさんのビンテージより時代性が現れる生地で単純にお仕立てすると古臭く感じてしまうだけのビンテージですが現代のトレンドを取り入れることとTさんのシャープなご体型と組み合わせることによって不思議なもので古臭く感じず逆に新鮮に感じます。 大きな画像では生地の雰囲気が分かりづらいのでアップで撮影した画像がこちらです。 今回のジョン・クーパーも最近では見かけることの出来ない凝りに凝った生地ですがこういった手間暇かけた部分がビンテージならではの良さですね。 本当はこういうのをフルオーダーで仕立てると、唯一無二の逸品になるんですよ、、、今回大阪店のオーダー会がちょっと低調なのでセールス! ボタンは黒蝶貝で夏らしく涼しげな雰囲気となりこの夏は重宝すると思います。 Tさん有難うございました!! それでは今回はこの辺りで失礼致します。 次回をお楽しみに〜!! |
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(執筆:大阪SHOPMASTER山橋)
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