|
|
(大阪編)久々のダブルのソフトスーツ!
|
西日本は桜も散り、初夏の陽気の日も多くなってきて、そろそろ春物スーツの活躍が期待できる時期になりました。 皆さん、衣替えはもうお済みですか? そこで、暑くなり始め 初夏も間近ということで、今月のお客様いらっしゃいコーナーでは一足早く4着もの春夏スーツをご注文された兵庫県のMさんをご紹介したいと思います。 一度に4着もご注文できるお金持ちの方なんて...そうはいらっしゃいませんし、ご注文内容も今では珍しいソフトスーツのご注文でしたので、今回は折角ですからまずはMさんの簡単なプロフィールからご紹介いたします。 |
|
それでは、まずはMさんが選ばれた生地それぞれのご紹介から・・・ |
■ Mさんのご注文 その1(こんな生地で・・・) ■ | |
ソフトスーツの時代は、今と違って結構変わった色(ベージュ・グリーン・パープル)などの色目の生地もてはやされましたが、Mさんのご注文は今風の素材感のものでした。 |
1着目:ゼア トラベラー シルクウール・・・G9196 | |||
このシルク10%混紡のゴージャス感はぜひ手に取ってご覧いただきたい逸品です。
|
2着目:ジョンフォスター モヘア混 ブラック無地・・・G9123 | |
夏向け高級素材のモヘアが60%入っているかなり贅沢な素材です。 こちらもその生命線である光沢感とハリ感に優れ、これからの汗をかく季節(Mさんもお悩みです)には通気性も抜群ですのでMさんも一目惚れ。 ブラックスーツの最高位に位置するといっても差し支えありません。 裏地はイエロー(z494-10)でコントラストも鮮やかに決めてみました。 |
3着目:アーサーハリソン グレー地ピンストライプ・・・G9115 | |
今のトレンドでもあり、ある意味ダブルにはこれぞ最適!とも言えるストライプ柄です。 ご体格が良いとこれ位の強いストライプにも決して負けませんので、私などは羨ましいですね。 昔懐かしいポーラ地に似た、ざっくりと織られた通気性に優れた素材です。 裏地はワイン(z494-2)で上品な派手さを演出です。 |
|
|||
生地選びも終わった頃、Mさん『こんなのが欲しかった!』と最後にもう一着追加になりました。 こちらは機能性素材で非常に通気性が良く、大柄で汗っかきなMさんが夏に着るにはとても重宝する逸品です。 色柄もブラックの地色に織り柄というセクシーさも漂わせながら、意外とお値段も手頃なため結構人気があります。 裏地の色はブラックで表地と統一です。 |
続いてデザインは... | |
■ Mさんのご注文 その2(こんなデザインで・・・) ■ | |
そしてデザインですが、Mさんのお好みはハッキリとしたソフトスーツですので4着とも基本は全く同じで↓のように決まりました。 □ デザイン □ 前ボタン:6ツボタンの2ツ掛け ピークドラペル ベント・・・ノーベント クラシコ仕様 パンツは2タック ...と、基本形は↑の通りですが、その他絶対に譲れないこだわりがコチラ。↓↓↓ (1) 胸回りと上腕回りをユッタリと作って欲しい (2) 上着の裾を広がらないように 上着をゆったりとして、裾を広げない&ノーベントとくればこれはまさしくバブル期のソフトスーツです。 |
★☆★大阪SHOPMASTERより一言・・・★☆★ | |||||||||||||
ソフトスーツとは今や懐かしい響きですね。 当時の代表的なブランドといえばアルマーニ、フェレ、ベルサーチが御三家、今では懐かしい響きの黄金ブランドです。 よく考えると、一世を風靡したあの頃のソフトスーツも全盛期からはもう15年前近く経過しているんですね。 時が経つのは早いものです。 ちなみに、当時のソフトスーツはダブルが一般的で今から見れば独特のスタイルですが、そのためか今でも40歳代の方の一部には熱烈なファンがいらっしゃいます。 (が、さすがにこのタイプのご注文は今やシーズン1〜2着と滅多に見られなくなりました。) また、既製品でも特殊なお店しか現在では取り扱いがないようですので、あのスタイルに憧れる方はオーダーで作られるしか手がないと思います。 ...と、こちらは少々PRです。 ちなみに、今回はソフトスーツをそのまま再現では芸がないので、ちょっぴりトレンドを加味して少し高めのVゾーンにしました。(前ボタンを6コの2つ掛けがそれに当たります)。 |
|||||||||||||
★☆★ ソフトスーツについて一言・・・ ★☆★ | |||||||||||||
ソフトスーツをご存知ない方も多いと思いますので、現在の主流のブリティッシュタイプとの違いを簡単にご紹介してみます。 下の表でサイズの違いを比較してみてください。 □ 一般的なサイズスペック □ |
|||||||||||||
<上着>
|
|||||||||||||
<パンツ>
|
□ 上着のシルエット □ ソフトスーツ 肩が大きいため逆三角形で下へ行くほどに細くなる。 ブリティッシュスーツ 長方形で真ん中(ウエスト部)がくびれています ※:画像は店内にあった昔のソフトスーツを私が着用してみたものです。 今では完全にクレームになるようなオーバーサイズのスーツですがこんなんが良いと言われていた時代もあったんです。 |
|
□ 一般的なソフトスーツのデザイン □ ・上着丈は長め >>> 今の平均よりは3センチ程度長めです。 ・ダブルは4ツボタン1ツ掛け、いずれもボタン位置低め >>> ボタン位置も今のトレンドより4〜5cmは低くなっていました。 ・肩幅広め >>> パットを厚く入れ、肩のラインをより強調します。 ・ノーベント >>> サイドやセンターは皆無の有様です。 ・ローゴージ >>> ゴージラインが下を向いていました。 ・パンツ丈 >>> 2クッション以上の長さで後ろの踵が見えない長さです。 ・タックは2タック、あるいは3タック >>> ヒップ周りもゆったりと作られていました。 ・股上深め >>> 同じサイズで今より2センチは深めです。 |
このように数字で比較してみると今さらながら、ソフトスーツの大きさにビックリします。 恐らく今のトレンドと比べれば、3サイズくらい違いますね。 また、やや専門的になりますが、Mさんのご希望の「裾を狭く」とはケマワシと言われる上着の裾の部分を細くすると言うことです。 ちなみに、今のトレンドはその部分を逆に広げています。 そして... |
■ Mさんの仕上がりは... ■ | |
そして、仕上がりはこのような感じになりました。スペースの関係から4着全部掲載できずスミマセン。 掲載画像では上着だけが当社のお仕立ですがゼニアのシルク混のスーツ柔らかい雰囲気が出て良い感じです。 Mさんのようにガタイが良い方ですとスーツはボディーに着せるよりご本人に着られる方が数倍引き立ちますね。 う〜ん、バブル期を知っている30代後半の方にはとても懐かしく映るのではないでしょうか。 Mさんご自身もなかなか貫禄があります! |
★☆★大阪SHOPMASTERより一言・・・★☆★ | |
ところで、画像をご覧になられて 『あれっ?お客さまいらっしゃ〜い(大阪編)なのに東京SHOPMASTERがいる・・・なぜ?』 と思われた方、おりませんか? そうなんです。 今回は大阪店へたまたま出張で来ていた吉村にフィッティングを依頼しました。 と、いうのも本当でしたらフィッティングはご注文時に接客した私(清水)がお受けすべきなのですが、今回は丁度直前に別のお客様がご来店され、私はそちらのお客様の接客に追われてしまい、たまたま大阪出張中だった東京SHOPMASTERにフィッティングをお願いせざるを得なかったのです。 (Mさん、申し訳ありません!でも横目でちゃんとチェックしましたから、ご安心下さい) こういう時吉村が出張で来ていてくれると心強いですね。お互いSHOPMASTERですから... ・・・と、ここまでは良い感じだったのですが横目でちらちら2人を見ていると、何やらえらく盛り上がっているではないですか! 後から話を聞けば東京SHOPMASTERは何とご注文まで受けてしまったとのこと。 しかも、ゼニアのコットン&カシミヤのジャケットと、グアベロのストライプのスーツの2着です!! おいおい、儂の仕事奪わんといてや〜! さてさて、今回は懐かしのソフトスーツをご紹介してみましたが如何でしたでしょうか? 最近、タイトなデザインが多くてがっちり体型の方はスーツで苦労している方も多いですよね。 そんな方は是非往年のソフトスーツを試してみてください。 次のトレンドはソフトスーツ!・・・か???(極めて自信なし。)。 |
|
★☆★おまけ・・・★☆★ | |
東京SHOPMASTERがMさんに売り込んだ2着ですが、1着は↑で東京SHOPAMSTERが手にしている生地。 かなり明るめの茶色ですが、何故東京SHOPMASTERがオススメしたか? それは、新着情報でご案内の通り東京SHOPMASTER自身がこの夏この生地で1着仕立てたからでした。 接客をしているとついつい自分の好きな色合い等をお客様にオススメしてしまうのは吉村も私も同じようです。 果たして、東京仕込みのセンスをMさんに気に入ってもらえるかどうか? この辺りは出来上がりまでのお楽しみですが、追加の2着についてもそのうち機会があれば皆さんにご紹介したいですね。 |