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オーダースーツのヨシムラ
お客様!いらっしゃ〜い!

スペアパンツの応用編
まだまだ寒い日が続いておりますが、コートや手袋、マフラーの3点セットは手放せないですね。
都内では先日の積雪以降まだ雪が溶けていないところもありますので、転倒には十分気をつけましょう。
(つい最近、出勤時に家の階段で滑り落ちてしまいました。ほんとに気を付けましょう...

さて、
そんな中、先日ご注文にいらしたTさんのご紹介です。
これから香港へ出張される予定ということで、今回2着のご注文をいただきました。
  >>ありがとうございます!

香港出張はいやだ〜と仰っておりましたが、なかなか大変そうですね。
私と近い歳頃のTさん、お互いに頑張りましょう!

当社で、3度目のご注文となりましたが、学生時代ラガーマンとしてご活躍されていたようで、体付きはガッシリとした胸周り太股周りが既製品ではなかなか合うスーツが無いようです。
実は、Tさん、1着目では股上が深かったのが気になったようで、2着目から股上を浅くすることにより、大変ご満足頂けたとのこと。
上着は最初の採寸でバッチリということで、今回サイズの変更はほとんど無し!でした。
  >>ほっ...

回数を重ねる毎に改善していくスーツはイージーオーダーの醍醐味でもあり、目に見えて改善されるスーツを見るのは楽しい限りです。

Tさんのご注文内容は、1着目より、2着目、2着目より3着目と、どんどん凝ったデザインになり、オーダーを楽しんでおられるようで、どんどん要求が高くなってきてます。(汗)

どんと来い!という気持ちで臨んだそのオーダーはどのような仕様になったのでしょうか。
早速、仕様のご紹介です。

<生地>

G1095(カノニコ/Super110's/バーズアイ)
グレー地を探されていたTさんですが、このカノニコバーズアイは一目惚れで決定。
このような生地のスーツはお持ちではないようで、新鮮さとカノニコのトレンド性が決め手でした。
バーズアイの素材は、パンツ単体、ジャケット単体でも着られるので汎用性は抜群です。
このスーツの上に、ベージュやカーキのトレンチコートを合わせると雰囲気のあるコーディネートになるので、春物でもこの柄はオススメです。

裏地→Z530-S16(キュプラ100%パープルストライプ)
グレーのスーツ生地はVゾーンもそうですが、裏地も色合わせが楽しい生地です。
無彩色のグレーは有彩色の影響により、見た目の雰囲気も変わってくるため、お好みのお色をお選びすることをおすすめします。
今回はバーズアイの生地ということで、柄はありますがシンプルな柄のため、ストライプをご提案、 パープルストライプにて決定致しました。
一見ごちゃごちゃしそうに感じられますが、仕上がりが楽しみです。

<生地>

G1122(L.Piana/Super120's/ブラックストライプ)
もう1点は黒のストライプをご検討されており、ロロピアーナをオススメ。
決め手は「私:なかなか、カタギじゃないですね〜」と言うと、その響きに興味を持ったようで、「それ、いいですね〜」とのこと。
ふとした一言から、こういう展開になるなんて、接客の面白いところですね。
生地は、第一印象重視で決めるとほぼ間違いはありませんので、肩に生地をかけた印象を大事にし、生地を決めることをオススメします。

裏地→Z494-2(キュプラ100%ボルドー)
秋冬一番人気!といっても過言では無いこのボルドー。 まるでワインを寝かせたようなその色合いは、紺やグレー、黒など、様々なスーツ地にアクセントとして添えられます。 暖色のため、見た目にも暖かく、深い色味でチラ見せ効果抜群!?です。
電車でも、歩いているときでも、振り返るときでも、チラッと見せてみてはいかがでしょうか。 まだ、試したことのない方は是非ご検討ください。

□ ジャケット □
・フロント:シングル2つ釦
・襟:ノッチドラペル・ハイゴージ
・ベント:センターベント
・フロントカット:カッタウェイ
・脇ポケット:ハッキング プラスマイナス1.5
・袖口:4つ釦重ね(袖口:13.5センチ指定)

□ パンツ □
スペアパンツのデザインは、各々全く違った仕様でのお仕立てのため、分けてご案内します。
<パンツ(1)>
・タック:1タック
・ループ:有り
・脇ポケット:ナナメ
・ピスポケット:両玉
・裾口:シングルモーニングカット

<パンツ(2)>
・タック:ノータック
・ループ:無し
・脇尾錠付き
・脇ポケット:ナナメ
・ピスポケット:左右フタツキ
・裾口:ダブル4センチ→糸留め

上記が今回ご注文の内容です。
ジャケットでは、現在のトレンドを取り入れた、タイト目なデザインですが、スラックスではスペアパンツをご注文いただき、お互いにデザインの違う仕様にてご注文をいただきました。
どうしてもスーツは「パンツの寿命」「スーツの寿命」となることも多く、ジャケットは大丈夫なんだけど、パンツが傷んで着られないんだよねーという声も非常に多いのです。
そういう方にオススメなのが、このスペアパンツ。
スーツは着用頻度に比例して傷みも激しくなります。
着用後は、生地を休め、呼吸をさせ、水分を取り除く必要があり、その休憩が短いと痛みも激しくなるため、スペアパンツがあると、2着のスーツでも週1回の頻度となり、痛みも緩和され、「スーツの寿命」もかなり永くなります。
スペアパンツは基本的に同じデザインでオーダーされる方が多いのですが、折角のスペアパンツ、違いを出して楽しみましょう!ということから、このような内容となりました。

まずは受注の際に記入したオーダーシートの画像です。

複雑です...
もう少しシンプルに記入しなさいよ!と怒られそうですが、まさかこのようになるとは思ってもいなかったもので、、、
もちろん確認は、念入りに3回ほど行い、間違いが無いように進めたのですが、 お互いに何が何だか分からなくなり、Tさん曰く、「どうせ僕も覚えてないので、間違ってもいいですよ。」とのこと。

優しいお言葉、、、

いやいや!
これで間違いはない筈です!
そして、こちらが工場へ指示した仕様書。

指示する方も混乱するぐらいですから、もちろん工場も混乱するはずです。
間違いを免れるためにここはで分けて指示することによって、誤りのないようにしました。
そして、最後に>工場担当者Kさんに一言。
いかがでしょうか。

スペアパンツで、なかなかここまでデザインに凝る方は少ないのですが裾口をシングルと、ダブルにしてみたり、後ろのポケットを変えるだけで区別もつくので、こちらを参考にオーダーしてみてはいかがでしょうか。

工場担当者Kさん、複雑ですが宜しくお願いします!