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オーダースーツのヨシムラ
お客様！いらっしゃ〜い！
　憧れのダブルブレストスーツ

いよいよ待ち遠しかった？夏本番 がやって来ました。
私は汗かきなくせに、ガンガン汗をかく夏が体の切れも、頭のキレ？も良くなるようで大好きです。
あの懐かしい子供時代の長く楽しい夏休みの思い出が蘇ってきます。
もっとも夏休み終盤となると楽しさ一転、宿題に追われて地獄の日々？でしたが...（笑）

今年は大好きなオリンピックもあるし、その間は久しぶりにテレビに釘付けになりそうです。

そんな暑さ本番を迎える中、先日はフルオーダー企画閑散期?に見事当選されたお客さま達の仮縫いが粛々と行われました。
多くの方は秋冬物の生地でのオーダーとなりました。
今日は、その中のお一人、Ｓさんのオーダーをご紹介しますね。

Ｓさんは２年前の夏にファーストオーダーを承って以来、出来上がりの品を受け取りにご来店されては、また、オーダーをしてくれると言った繰り返しで、切れ目が無く年中会ってる気がします。

何をしている方かというと、税関で執務をされてる堅〜い公務員さんで、仕事中は制服を着用し、通勤に着る服は自由なので、好みのテーラードファッションを謳歌しているそうです。
私よりは少し兄貴分で、若いときから競技スキーをガンガンやってきたスポーツマンで、スーツの好みも私と同じ英国調と、そんなこんなで話が合いお世話になっているナイスガイです。

昨年の冬、悩んだ結果断念したマーチンソンのネイビーストライプが忘れられなくて、今回のフルオーダー企画に応募したわけです。
マーチンソンは英国生地の本場・ハダースフィールドに居を構える1910年創業の名門生地メーカーです。
クラシックな色柄デザインとハリ・コシに優れた生地が特徴で、頑固に伝統を維持し、上質な原毛のみを使用した織物は非常に稀で、エレガントな質感は王室や政治家にも沢山のファンがいます。

Ｓさん： 落選しても閑散期企画で絶対オーダーするからね、生地確保して置いてよ。
玉岡： はい、ありがとうございます。

因みに昨冬オーダーした生地は同じマーチンソンの色違い、グレーストライプでクラシックなスリーピースを仕立てました。

完全に作るぞモードに入っているＳさん、早くも当選発表の前に僕と打ち合わせを済ませたのでしたが、抽選結果は見事、当選！本当に良かったです。

事前打ち合わせでは、、、
玉岡： Ｓさん、今度はどんなスタイルで作るかイメージは決まってますか？
Ｓさん： フルオーダーでダブルを１度作ってみたかったんだけど、この生
地どうかな？
玉岡： 良いですね、クラシックな６Ｂ×２つ掛けにしましょう！
この生地にぴったりなイメージのスタイルですよ！
Ｓさん： そうだね、それで行こう

トントンと話は弾み、ディテールについての詳細は以下になりました。
Ｓさんの、このスパスパと決めていく決断力の小気味良さも私が好きなところです。

□ダブルスーツ仕様□
　生地 マーチンソン　濃紺地ライトグレイピンストライプ
【ジャケット】
　前ボタン
ダブル６つボタン２つ掛け
　衿型
ピークドラペル
　ベント
サイドベンツ
　腰ポケット フタツキ
　袖ボタン
４つ　キッシング
【パンツ】
　タック ワンインタック
　脇ポケット

ナナメ
　ピスポケット 片方フラップ付きボタン留め
　裾口 ダブル巾４cm
　オプション パンチェリーナ付き　脇尾錠付き　折り目加工

以上バリバリのブリティッシュモデルでのディレクションですが、フルオーダーの良いところは、仮縫いの時に広範囲での変更が可能なので最終スタイルでは有りません。
どうなるやら？...と仮縫い当日、意気揚々とＳさんがご来店して、仮縫いの服を見ながら悦に入っている様です。

さて、パンツを履いて、上着を着て中島氏が粛々と仮縫いを行う中、Ｓさんは至極満足げな表情。

結局、当初打ち合わせで決めたスタイル・デザインに『男に二言はない』とばかりに、変更箇所は有りませんでした。

COOL！！！

これで早速、ハンドメイド工場へ仕掛かってもらい出来上がりは３週間後です。
私も凄く楽しみです。

Ｓさんのワードローブにまた１着、クールなコレクションが増えそうですが、出来上がりは着用姿を紹介できる予定なので、皆さん、楽しみにしていて下さいね。