気になる記事、、、
2019/01/14
平成最後(最近よく見受けられますね)の新年も、早いもので2週間があっという間に過ぎてしまいました。

その間、何をしていたかと言うと、オンは勿論仕事です(エヘン)。初売りで接客三昧、そしてお客さんの注文を仕様書にして生地と合わせて送り出し、ようやく一息ついたところです。

オフはラグビー三昧!と言っても観戦専門ですからね(現役だったのは数十年前?)。今シーズンは大学最強の帝京があっけなく天理に負けてしまい、その天理と決勝で接戦を制した明治が歓喜、歓喜の日本一。負けた天理は涙、涙。しかし、その後の交歓会では、きっとガンガンビール飲んでガハハ!と仲よく騒いでいたりして。。。それが良いんですけどね。慶応も早稲田も惜しかったけど、上位は力の差が無くなって群雄割拠、来シーズンも面白くなりそうです。

そんな新年のある朝刊に眼が止まったのは、業界1、2を争うアパレルメーカーの業績についての記事でした。平成最長景気なんて言われてもピンと来なかったのですが、この記事は「ああ、やっぱり」。と言う感じで、残念。

半生アパレルビジネスに賭けてきた僕としては(ちょっと大袈裟ですね)、あまり面白く無い記事ですが、原因を自分なりに探ってみると、学ぶところも多いです。

その原因に考えられるのは?
大きくふたつ有ると思います。ひとつ目は、価格。インターネットが普及して、消費者が欲しい服を簡単に探せて、価格と価値を比較しながら購入できる。原材料から、加工、流通、販売までの付加価値がどの程度だか判っちゃうんですね。このシビアさは、有名百貨店で販売していることが「価値」だなんて思っているブランドは、しっかりアップデイトしないといけない。淘汰されちゃいます。その点、相対的にZARAやUIQLOの社会貢献度は高いと思います。

ふたつ目は販売。「お客様は神様です」とは三波春夫さんの有名なフレーズですね。僕はこれを言うのは、販売する側だと思うのですが、時々「俺は神様だ」的なお客さんに出くわすのが、アパレルが主たる販売チャネルにしている百貨店です。中には理不尽な理由で、返品や交換、値引きを要求する人もいますが、百貨店側はこれを素直?に受け入れて、取引先のアパレルメーカーに対応して貰うと言った構図は、そのリスクやコストは一体どうなるのでしょうか?

売る側も買う側も対等の中、コストパフォーマンスを巡って、お互いに是々非々と真偽により誠意を尽くすことが商売の大事さではないでしょうか。


初日の出に思う
2019/01/02
新年あけましておめでとうございます。
新たな年をお互い良い年にしましょう!

元旦は平成最後の初日の出を見ることが出来て本当に良かったです。
皆さんはご覧になりましたか?

僕は、毎年初日の出を見るたびに、思い返して読む詩が有るのです。
平成7年1月17日の早朝、関西を阪神淡路大震災が襲った時、兵庫県知事の貝原俊民さんが被災者に向けて「ここで挫けてはならい」と励ましたのが次の詩でした。

太陽は
夜が明けるのを待って昇るのではない
太陽が昇るから夜が明けるのだ

行政に頼って「受け身」になる事無く、被災者が敢然と生きる姿を見たのも、この詩に触発された部分も大きいと。

皆さん、昨年はどんな年でしたか?
僕は反省の多い悔いの残る年でした。

それは採用を任されたにもかかわらず、入社後育つことを拒むように短期間で去って行く人達が有ったからです。

採用基準の大原則は、ファッションが好きか?接客が好きか?物作りが好きか?ですが、残念ながら求人条件の正社員に惹かれて求職する人も多く、悲しいかな、面接前に店舗すら訪問しない人が多いのが現状です。

会社は学校では無いと思う反面、学校教育の限界を感じる最近ですが、自分に与えられた仕事に全力投球するに必要な「根性」「礼儀」「言葉使い」「挨拶」と言った「人間としての基本」を備えてやる「役割」が、今後会社に一層求められるだろうと思います。

一方で、人材に求めるのは、「苦境の中で頑張れるか」「成長したいと思っているか」「自分の将来像をイメージしているか」といった社会人として、人間として「成長したい」という意欲を持つ人に他なりません。

写真上段:好天に恵まれた初日の出

写真下段:「明けましておめでとうございます」


愉快な仲間たち
2018/12/24
今日はクリスマスイブ、今晩の予定は如何ですか。
そんな楽しい日の前日、プロジェクトメンバー?は、始発に乗って「みなとみらい」へ集結していました。

なんのプロジェクトメンバーか?と言いますと、、、昨日は、ビッグヴィジョン2019年SSカタログ製作プロジェクトの急所にあたる、大事な大事な撮影の日で、その実行部隊のことです。

前回からプロジェクトリーダーを引き継いだ土屋君が、全権を掌握し、昨シーズンよりナント一カ月も早い完成を目指して取り掛かっています。

プロジェクトリーダー前任者として、今だから言えるその大変さというものは?
何と言っても内容をどうするか?です。そのため、前シーズンの反省、次シーズンのファッショントレンド分析、テーマの決定と製作スケジュール、プロジェクトメンバーの役割分担と共有、イメージヴィジュアルの用意、シナリオの作成、社内プレゼン、モデルさんやヘアメイクさんの手配と打ち合わせ、撮影現場の確認、撮影当日の進行準備(雨の場合も考えて)、そしてようやく撮影に漕ぎ着けます。

日常業務に加えてのこれなので、相当きついと思うのですが、団体スポーツと同じでチームワークよろしく突破して行きます。
チームワークでは、今回新たに加わったみなとみらいの正田店長始め、ジョイナスの三上店長、ヨシムラの佐野店長、鉄鋼ビルの荻原店長、そして頼りがいのある重鎮の珠玖さん、社外スタッフはカメラマン家原さん、ヘアメイクチエミさん、モデル折笠さんは信頼のおけるレギュラーメンバー揃いなので安心!

このメンバーの協力あって、撮影も無事終了!本当にお疲れ様でした。
なおカタログ製作は今後も画像編集、テキスト作成、校正、アプルーバルと佳境に入るのですが、完成までもうひと踏ん張りです。

メンバーの皆さん、よろしくお願いします!

写真上段:撮影を見守るメンバー、張り詰めた空気が、、、

写真中段:モデル×スタッフのコラボレーション、緊張!

写真下段:撮影終了して、心和らぐみなとみらいのイルミネーションでした。


変わらぬものに、、、
2018/12/17
最近「ダイバーシティ」なんて言葉が、よく目や耳に飛び込んできませんか?
訳して多様性。

先日まで国会で揉めていた、外国人就労者に関する法案で新聞紙上に活字が躍っていたのが目新しいですね。

世の中どんどん変わって行って選択肢が増え、僕らが関係するファッションなどその最たるものかもしれませんね。良いことだと思いますが。。。

しかし、
変わらぬもの。それは「精神」でしょうか?
英国の紳士道(騎士道)、日本の武士道は、英国人や日本人に綿々と受け継がれるとっても良き精神だと思います。

英国紳士道は、「正は正、邪は邪とすることに憚らぬ勇気に紳士の価値を見出す」とあります。

一方、武士道の中で最も厳格なるものは「義」で、それは「武士にとって卑劣なる行動、曲がった振る舞いほど忌むべきものは無い」とあるように人間の行うべき筋道の是非を問うものです。

僕が持つ騎士道のイメージは、ウィンストン・チャーチルさん。
そして、武士道のイメージは白洲次郎さんです。
お二人とも外見のみならず内面からカッコ良さがにじみ出ている、そんな紳士達に強く敬意を表してしまいます。

チャーチルさんが発した「悲観主義者はいかなる機会にも困難を見出し、楽観主義者はいかなる困難の中にも機会を見出す」は、僕の大好きな言葉で、座右の銘です。

今日は少し硬い話になってしまいましたが、、、
ファッションを構成する要素には、流行、ライフスタイル、行動スタイル、思考スタイルの4つが有りますが、最後の「思考スタイル」、これは変わらぬ大事な要素ですね。

写真上段:サー・ウィンストン・チャーチル

写真下段:白洲次郎氏(出典:ヤフー)


敏腕販売員!
2018/12/12
先日、知人が奥さんのクリスマスプレゼントを選ぶのに付き合ったときのことですが、、、

ランチを一緒にと言うので落ちあった先が丸の内。
久し振りだったので、少し贅沢なランチをした後、いよいよプレゼント選びです。
丸の内通りと言えば、有名セレクトショップやメゾンブランドショップが林立しているファッションストリートですが、先ず入ったのは、綺麗な花が通りから見て目に付いたイセタンメンズのサロンショップでした。

メンズショップに何故か花?と思ったのですが、ギフトには「有り」だよな、そう言えば新宿のイセタンメンズの上層階にも同じ花が有ったのを思い出しました。
ひと時見ていたのですが、若くて綺麗な二人のスタッフは「アレンジメント」と言うのですか、それを作るのに夢中?で声も掛けてくれないので程なくここを後にして、次にフラッと入ったのが「エルメス」でした。

入り口にはお決まりのドアレディが待機していて、敷居の高さを感じたのですが、フランクな笑顔に誘われて、ついつい二人で入店してしまいました。

店内は、平日の昼下がりだと言うのにカップルや女性ひとり客など何人も入店していたので、聞こえてくる会話が程よくBGM(この店、BGM無しです)となっていました。

お決まりのスカーフを見ていると、声掛けのタイミングを見計らった(絶妙でした)40代と思しき女性スタッフが、アプローチをしてくれました。この一見平凡に見える女性が、我々に聞いてくるのが「上手い」のです。「程よい距離感」で、二人とも自然に彼女の手のひらに載せられて、知人は難なくスカーフを購入させられていました(笑)。

振りかえると、彼女の控えめだけど力強い接客は、笑顔は元より、日頃の言葉使い、礼儀正しさ、知識、所作、の積み重ねから、あの「程よい距離感」の接客が身に付いたのかなぁと、それを他のスタッフにも共通して感じさせられました!

会話の構成は、彼女が聞くのが3割、我々が話すが7割と言ったところで、質問の引き出しの多さに聞く力、退屈にさせない配慮を感じ、心地よかったです。

あの平凡に見える女性、されど敏腕販売員、うちにも欲しいスタッフでした。
次は僕も奮発してエルメスのスカーフ買いに行こうかな?


大衆の発言力
2018/12/05
今年も早いもので「もう12月」ですね。
2018年秋冬のファッションシーンも残す所あとわずか、年が明ければすぐに来秋冬シーズンのコレクションや展示会が開催され、新たなトレンドが発信されます。
さぁ、どんなファッションが展開されるかとても楽しみです。

写真はドルチェ&ガッバーナの2018-19年秋冬コレクションからワンルックを拝借しました。
ドルチェ&ガッバーナと言えば90年代からず〜っと続いているファッションリーダーで、僕もトレンドの参考にするうえで注目ブランドのひとつです。

ファッションシーンに登場した当初から、グラマラスでゴージャス、かつ色気のあるスタイリングに評価の高いブランドです。

タイトなフォーマルディテールのジャケットにスリムなヒップハンガーのパンツ、シューズをポインテッドトゥーで合わせるスタイルがすぐに思い浮かぶのですが、最近のコレクションではかなりデコラティブだったりルーズサイズのラインを展開し続けて少しが路線が変わったように思われます。

そんなドルチェ&ガッバーナが中国で大問題に?
何かと言いますと、既にご存知の方も多いと思いますが、なんでもインターネットで発信した動画が原因で、中国で不買運動が起きてしまったのです。

僕が問題の動画を見ようとした時にはすでに削除された後でしたが、高感度アンテナを持つヨシムラの佐野店長がこれをしっかり見ていました。「さすが!」

それは、、、
アジア系?の女性が箸(日本伝来ですね)を使って、パスタやピザを食べるシーンで、これだけ聞いていると「別に」と言う感じでしたが、箸をフォークのようにしてピザを突き刺したとか、あまりお行儀の良い食べ方では無かったので中国人の反感を買い炎上してしまったようです。

ネットを通じて沢山の消費者が結びつく現代では、今回のようなことがいくらでも起こり得る。大衆がいろいろな事象を批判できる発言力を持った証左で、今回のこと、他人事では無く教訓にしようと思います。

一方、ドルチェ&ガッバーナは、今までにモデルやヴィジュアルにアフリカ系やアジア系など人種の垣根を越えて登用し、フェアなコレクション活動を行っていたブランドだと思っていたので、今後の活動が注目されます。


紆余曲折したけれど、、、
2018/11/23
紆余曲折しましたが、ようやく仕上がりました、僕の一着が。。。

先日少し話しましたが、僕の今シーズンの一着は、初めてヴィンテージクロスの中からチョイスしました。
少々フラノなベースに、プリンスオブウエールズのパターンがのっかったクラシックなデザイン。9月頃、店に入荷した時の出会いで一目惚れ!

そんな惚れ込んだ生地が、
ある日工場から、「玉岡さん、生地にキズが見つかりました。それに日焼けも有りましたから交換して下さ〜い。」
そんなことを言われても、レアな一点もので交換なんかできないので「そのまま進めて下さ〜い。」と返事をしたのです。

数日後。今度は「玉岡さん、生地の長さが30cm足りません。その為、追加または交換が必要です。」と非情なファクスが届きました。
“だから生地はレアな一点ものだって言っただろう”と独りごと言っても、何の解決もしないので「解りました。それでは戻してください。」

戻ってきた生地を未練たらしく見ているうちに、「待てよ!この生地、プリンスオブウエールズの格子柄で無ければ工場も通常に縫製してくれる筈だ!」

格子柄は、、、
上衿やラペル、フラップ、細腹、前身頃、後ろ身頃など柄を前後左右合わせるのに、無地やストライプ柄の生地裁断が、CAMと言ってコンピューターのコントロールの元、裁断版に設置されたカッターが自動的に裁断しているのに対して、一枚一枚人の手によって行われています。
この為、機械裁断と比較して何倍もの時間を要すばかりか、柄を合わせるための生地の長さも無地やストライプ柄に比べ多く必要になります。

そこで、僕のスーツですが、、、
「柄合わせも、キズも日焼けもぜ〜んぶ無視して縫製して下さい。」と頼み込んで、ようやく出来上がりを見ることが出来ました。
どれどれ無視した柄合わせはどんな様子?と思って見ると、フラップなど細かなところやパンツの脇が有ってませんが、これも「味」で大満足な今シーズンの僕の一着でした。


SHOP MASTERの1着
2018/11/07
「いいなぁ!」と羨ましそうに見ていたのは、、、
YOSHIMURA&SON’Sショップマスターの、渾身の1着!
なんでもヴィンテージクロスの中からレクトしたというグリーンの生地は、スーツに出来上がってみると、なかなかクール!

この色日本人には、オレンジとペールグリーンと並んで結構手ごわい色だと思うのですが、ショップマスター、見事に自分の「もの」にしています。さすがぁ!!

それに引き替え、トホホ。
今日、悲しいお知らせが工場から僕へ届いていました。それは、、、

暫く温めていたスキャバルのヴィンテージクロスで、ようやく縫製に取り掛かってもらった僕の今シーズンの1着が、なんと、なんと、ですよ、日焼けとキズと長さ不足の3重苦で縫製が進められませんと。一応の検品はしたですが、何の為に暫く温めていたのか?全く「間抜け」です。お客さんのオーダーで無かったのが唯一の救いです。

そんな訳で、傷心の僕は、他人の「喜び」に浸ろうと、ショップマスターのスーツを眺めていました。よくよく見ると、ギミックが満載。こりゃ、是非皆さんに紹介しなきゃ、ですね。

まずは全体のフォルム。スタイルコード「31」を選んでいます。何かと言いますと、ナチュラルショルダーでかつパットの無い「クラシコイタリア」テイストのフォルム。ショップマスター一押しでこれでばかり自分の服は仕立てています。

クローズアップ一つ目は、クローバー衿のラペル。これスタイル画で見ると、女性的な印象がしてめったにオーダーが無いディテールですが、さすがチャレンジャー。見事に消化しています?

二つ目は、腰ポケット。実はこれ一悶着あって自分の意図したディテールにならなかったようですが、案外良かったようです。クローバーラペルのラインとフラップのラインが良く合っています。が、ボタンが、、、くるみ釦とメタルボタンが同居しちゃいました。

以上、写真では二つしか紹介出来ないのですが、その他にも、総ステッチの片倒しやら、袖付けのマニカカミーチャ、カラークロスや内ポケットの玉縁には最近お気に入りのバンダナ生地使い、パンツはボックスプリーツのツータックでレングスは八分丈(?)、ウエストの帯はワイドにして持ち出しボタンを二つなどなど。他にもいろいろな仕掛けが満載。
好奇心旺盛の方は、是非一度リクエストしてから見に来てください。

さて、僕の今シーズンの1着ですがいつになったら仕上がるんだろう?
まずは生地を探さなきゃ、です。

写真上段:ショップマスター渾身の一着

写真中段:クローバーラペル

写真下段:メタルボタンとクルミボタン


ダブルの魅力
2018/10/24
この秋、どんなスーツを作ろうかと、ふとタンスの中を見渡すと、、、
有る、有る、スーツがたーくさん。
その数、ざっと30位でしょうか?

先シーズンまでは、会社のロッカーを違法?に占有して、シーズンオフのスーツを置かせて貰っていたのが、ビルの建て替えで勝手が出来なくなり、泣く泣く捨てたりして残りを自宅へ持ち帰った為、またまた処分しないとタンスがギュウギュウ詰めでスーツが苦しそう!なんです。

改めて、この秋冬にレギュラーとして着る7、8着を残し、後は勿体無くもぜ〜んぶ廃棄してしまいました。その中に案外ダブルスーツが多く有って、レギュラー選手として残した秋冬スーツの中にも3着ダブルスーツが含まれているのに、「俺、結構ダブル好きかも?」と。

振りかえってみると、80年代のバブル華やかき頃流行った、アルマーニなどデザイナーブランドの流行に乗って(ミーハーなもんで)、4つボタン一つ掛けや6つボタン一つ掛けを着だしたのが始まりだったと思います。

当時のアルマーニスーツなどや50年代のズートスーツもそうだったように、ダブルスーツと言うとゆったりシルエットなイメージが強かったと思います。だから自分を大きく見せようなんて下心もあって、小柄な僕としては大いに魅力を感じていました。

今では、野暮ったい、オジサンぽい、古臭いなどネガティブなイメージも一方ではあって、秋冬のシーズン始めにトレンドを提案する新宿の百貨店や丸の内界隈の人気セレクトショップでは、結構ダブルのメンズアイテムが打ち出されるものの流行までに至らないのはそのせいでしょうか。

しかし、現代のダブルはウエストシェイプされコンパクトなシルエット(ブルネロ・クチネリなどに代表される)が特徴のモダンブリティッシュスタイルです。

オーダーではなおさら、シルエットもディテールもトレンドの「クラシック回帰」を現代風にアレンジした自分だけのブリティッシュスタイルが創造出来ます。

そしてまたしても今シーズン自分用にオーダーし1着は、ヴィンテージな生地からチョイスしたダブルスーツになってしまいました。


ヴィンテージクロスのリファレンススタイル-最終回
2018/10/10
これまで1920年代に始まり、30年代、40年代、50年代と代表的なスーツの変遷をたどってみましたが、最終回は60年代と70年代の時代を突っ走り、現在も変わらない支持のあるスタイルを紹介しますね。

先ず60年代と言えばモッズですね。
英国のファッションに限らず、音楽やライフスタイルなど時代のムーブメントに大きく影響を及ぼしたスタイルです。

音楽では、最初はR&Bやスカ、ソウルミュージックなどが好まれていたのがロックに変わり、ビートルズやザ・フーなどは余りにも有名です。

ザ・フーが音楽を担当した映画「さらば青春の光」ではモッズ族の生態が描かれ、スリムなモッズスーツを纏ったティーンエイジャーが、前髪揃えたお河童風ヘアスタイル、軍用コートのモッズパーカーを引っ掛け、ベスパのスクターでダンスクラブに乗り付け、ダンスに興じる。今の60代、70代には甘酸っぱい懐かしさが、20代、30代の眼には新鮮に映るのではないでしょうか?

最後は70年代。70年と言えばビートルズが解散した残念な年でもあり、フラワームーブメントやヒッピー風俗、ハードロックに代表されるUKミュージックが世界を席巻。ロングヘアにベルボトムが流行した時代でもありました。

スーツはサンローランに代表されるコンケープスタイル。パリコレで発表されるとすぐに人気となり、肩先が吊り上って、ワイドラペルなジャケットはウエストをシェイプ、パンツはモッズスーツとは対照的に、フレアパンツをコーディネイトしたスリーピースでした。

此処まで一ヶ月余りに渡って紹介したヴィンテージスタイルも今回で終わりです。
如何だったでしょうか?
少しでも参考になると良いですが、、、

紹介したこれらはヨシムラやビッグヴィジョンのハウススタイルには無いので同じものは作れないまでも、これらをベースにしたオーダーは出来ますので是非お試しください!

写真上段:モッズスーツ

写真下段:コンケープスーツ



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