ヴィンテージクロスのリファレンススタイルV
2018/09/20
今日紹介するのは、1940年代に流行したズートスーツと1950年代に流行したテディボーイスタイルです。

先ずズートスーツですが、この頃英国ではメンズウェア全般にミリタリー調スタイルが流行ってカラー傾向もカーキなどが中心でしたが、ジャズミュージシャンが好んで着用したことからこのスーツが若者に広まって行きました。

角張った肩に厚めのパットを入れたショルダーライン。ジャケットは、ウエストをシェイプして、膝上数センチまで長い丈。パンツは異常に股上が深く、プリーツ入りのゆったりしたシルエットのものを合わせました。

同じ頃アメリカでは、ボールドルックと言って、広い肩幅、広い衿のダブルのジャケットに腰回りはフィットしたプリーツ入りのゆったりしたパンツで合わせるスタイルが「エスカイア」誌に紹介され全米で大流行しました。
40年代はゆったりしたボディコンシャスなシルエットの人気が有ったようですね。

50年代になると丈の長さは同じくロングでも一層シェイプしたジャケットに、細身のパンツを合わせたテディボーイスタイル、いわゆるテッズが流行しました。

ジャケットは、撫で肩、狭い肩幅、斜めポケット、袖口を折り返したディテールを特徴とし、パンツは細身のパイプドステム、これに厚底靴を合わせヘアスタイルはリーゼントで決めていました。

比較的裕福な家庭の、正統派不良とでも言いますか?一寸「粋がった」子息に人気が有ったようですね。

写真上段:1940年台に人気のあったズートスーツスタイル

写真下段:1955年の「※ブルンメル・オブ・テディボーイズ」に選ばれた若者

※ブルンメルは「ボウ・ブルンメル」ことジョージ・ブルンメル。
彼は19世紀のファッションリーダーで、ダンディズムの象徴的な人物です。


ヴィンテージクロスのリファレンススタイルU
2018/09/12
ヴィンテージクロスのリファレンンススタイル第2回は「オックスフォードバッグス」と「イングリッシュドレープ」です。

オックスフォードバッグスは、1920年代に流行したスタイル。当時の英国オックスフォード大学では、学生に人気のあった「ニッカーズ」を履いて授業に出ることは許されなかったので、その上に簡単に履いて隠せる、極端に幅広いバギーパンを生み出したのが始まりです。それを長い休暇を英国で過ごすアメリカ・アイビーリーグの学生たちが、現地で影響を受け、母国へ持ち帰って大流行させたのがこのパンツスタイル。

当時の古〜い写真を見ると、本当に本当にでっかいパンツで、現代では力仕事のお兄さんが履いている作業ズボンや、最近はあまり見られなくなったけど、高校生のボンタンをイメージすると解りやすいでしょうか。動き易そうですが、あくまでニッカーズの上に履くのでそれほどではないと思います。

コーディネイトは、白のオックスフォードバッグスの上に、ネイビーのダブルジャケット、パナマ帽が定番スタイルでした。

次のイングリッシュドレープは1930年代に流行したスリーピーススーツで現代スーツの礎となっているスーツですね。
当時は大恐慌の影響下、不況の世の中で本当に富める人たちの間でステイタスとして流行したのがこのスーツです。

パッド無し、胸周りのドレープが特徴で、ウエストを絞って腰回りはフィットさせ、ノーベントかサイドベンツが主流。基本デザインは、シングル2つボタンか3つボタンにダブルおベストとゆったりしたツープリーツパンツを合わせ、ブリティッシュラウンジスーツとも呼ばれました。

映画「アンタッチャブル」では、イングリッシュドレープのスリーピースを着て、アル・カポネ率いるギャング団に立ち向かう刑事エリオット・ネスに扮したケビン・コスナーが、メチャメチャ恰好良く、海外出張でロンドンに向かう機内では、夜通し?何度も何度も繰り返し見たのが懐かしい思い出です。お蔭で、行きの飛行機で予定していた仕事をスッカリサボったため、現地で大変でした(笑)。
イラスト上段:オックスフォードバッグススタイル

イラスト下段:イングリッシュドレープスーツ

ヴィンテージクロスのリファレンススタイル
2018/09/03
今、「オーダースーツのヨシムラ」ではヴィンテージフェアが開催されています。
春夏物に引き続き、今度は秋冬物の珍しいヴィンテージクロスを沢山揃える事が出来ました。

ダンヒル、ドーメル、スキャバル、バークレイ、ホーランド&シェリー、ハワードハーディ、テーラーロッジなど往年の名ブランドが勢ぞろいです。見るだけでも価値有りですが、出来れば料理、いや仕立ててみたいものですね!

いつもの仕立て馴れたスタイルやディテールも結構ですが、どうでしょう?折角のヴィンテージクロスですから、これから紹介するヴィンテージスタイルを参考に仕立てるのはいかがでしょうか?

スーツのデザインですが、20世紀初頭にはほぼ完成していただけに、その後大きな変化は有りませんが、完成品だけにちょっと変化を付けるだけでも、例えばボタン位置や腰ポケットの位置をほんの少しだけ上下左右しても表情や魅力が変化するのが、オーダースーツの醍醐味でも有ります。

始めに紹介するのは、No.1サック・スーツ。アメリカントラッドの原点となったこのスーツは、英国から伝わってきたスーツをあのブルックスブラザーズ社が、1915年に発表したモデルです。ナチュラルショルダーの段返り3つボタンで、絞りの無いストーンとしたシルエットのハンギングラインは“Ivy League Look”と呼ばれ現在も親しまれている有名なスタイルですね。グレーのフラノで作られたそれは代表的なコレクションです。

次はイラスト上段のジャズスーツです。裾口の細いPeg Top型のパンツフォルムやフロントカットのスクエアが特徴的で、第一次大戦直後、ミュージシャンが好んで着たスーツでもあります。肩はナチュラルショルダーでウエストを細く絞りこんだシングル一つ釦、二つボタン、三つボタンが有りました。深〜いセンターベントが入ったものも人気が有ったようです。

今日の締めくくりは、20世紀初頭のファッションリーダーとして有名なエドワード7世が好んで着て、ロンドンで流行させたスーツです(イラスト下段)。
それは、ミリタリー調ハイウエストシェイプ。ショルダーラインは、パッド無しのナチュラルショルダーで3つボタン段返り。トラウザーはタイトシルエット。裾を足首まで短かめな長さでターンナップ。当時は、前後ろに折り目の入ったのが革新的で、短いトラウザーの裾口に派手な色物のソックスを見せたスタイルが人気を得ていたようです。

イラスト上段:ジャズスーツ

イラスト下段:エドワディアンスーツ(向かって左側)


残暑お見舞い申し上げます
2018/08/23
残暑お見舞い申し上げます!

暑い夏がもう少し続きそうですが、、、
ふと空を見上げると、今日はいつに無く雲の白さと空の青さが澄んで見えます。

いつもの緑地公園へジョギング。。。
川遊びをしている子供を横目に通り過ぎ、林に入ると木々からシャワーのように降り注ぐセミの鳴き声、地面からは淋しげな鈴虫?の泣き声、そして心地よい風に揺られる草葉のサワサワ。
みんな秋の近づきを感じさせてくれます。

さて、
今年も巷では秋冬物ファッションがスタートしていますが、、、
オーダースーツヨシムラやビッグヴィジョンの店頭でも春夏物から秋冬物へと生地やディスプレイの入れ替えが進んでいます。
先日、撮影現場を伝えた秋冬物カタログも、もう間もなく完成です!

そこで今シーズンのスーツトレンドですが、、、
スタイルは、ブリティッシュ×イタリアン=ブリタリア。
カラーは、ブラックベースなダークブラウンにネイビー。
柄は、シャドーストライプ&ウィンドーペイン。
アイテムは、クラシックなベストをあしらったスリーピース。スーツジャケットにはチェンジポケットで、パンツにはワンプリーツで、味足しが「粋」です。

もう少し突っ込んだ話は、店舗やホームページでたっぷり案内しますから楽しみにしていて下さいね。

写真上段:大好きな青空と白い雲

写真下段:トレンドカラー&パターン


2018AWカタログ撮影
2018/08/08
8月5日みなとみらい。
良く晴れたこの日は、2018AWカタログの撮影日。
天候に恵まれすぎて?本当に暑い暑い一日でした。

今回の撮影メンバーは、ディレクター土屋さん(ヨドバシ横浜店長)、進行珠玖さん(本部)、コーディネイト佐野さん(ヨシムラ店長)、スタイリング兼モデル荻原さん(鉄鋼ビル店長)、アシスタントディレクター三上さん(みなとみらい店長)、それにカメラマン家原さん&助手さん、ヘアメイクチエミさん、モデル折笠さん、それに野次馬の僕を入れて総勢10名でした。

今回のカタログはディレクションを僕から土屋さんが行うなど役割が替わり、若手の三上さんが加わって平均年齢も下がり、よりお客さんの眼の高さに合わせた、今までに無いカタログを作ろうと意気込んで臨みました。

午前7時30分に集合。全員揃ったところで土屋リーダーの仕切りで打ち合わせ開始。珠玖さんの組んでくれた、30分刻みのスケジュール!を確認すると最初の撮影場所、ランボルギーニショップへ移動です。

この時期の撮影で何が大変かと言うと、、、暑さなんですね!
撮影開始時は、比較的ましですが、太陽が真上でギラギラして来ると、、、モデルさんの額から首筋へ汗がダラダラ。

今回はスタッフも加わったシーンも企画に有って、そのため土屋ディレクターより全員秋冬物スーツ着用の号令が下されました。おまけにハリスツイードの着用シーンも‐嬉しいことに‐用意されていて、厳しい!

そんな訳で今回のカタログにはスタッフもエキストラ出演していますので楽しみ?のひとつにしていて下さい。

撮影自体は、事前準備と当日の計画と進行よろしく、順調に消化して午後6時頃には無事完了する事が出来ました。いつもよりずっとスムーズで、本当に良かったです。
その後は、気持ちよくお蕎麦屋さんで、うま〜いビールで「お疲れさん」。〆は、縁起の良さそうなネーミングとその迫力で「富士山盛り」を皆で平らげてこの日はお開きでした。

さて、実はこれからが大変。9月の初旬には店頭へ配布する予定だけに、何百枚も有るから使用するものをセレクト。並行してテキスト作り。ページの編集、校正、そして印刷ととてもタイトなスケジュールなので夏休み返上かも?

そんなカタログ作りですが、出来上がりを楽しみにしていて下さい。

写真上段:打ち合わせに、何時に無い真剣な眼差し

写真中段:プロの手に、イメージしたヘアスタイルが出来上がります

写真下段:さぁ、撮影スタート!


学ぶ
2018/07/25
人が企業に求めるもの?
まず挙げられるのが、報酬だと思いますが、人の金銭への欲は際限が無いもので、「西郷さん」のように「命も要らず、名も要らず、官位も金も要らぬ」とは、なかなか行かないですね(笑)

次に仕事のやりがい、これ大事ですよね!人生と直結します。
自分の働きを認めてくれる、これは仕事への意欲を高めるための生命線です。
そして、学べる。因って成長できる。
人が企業に求めるものは、大体はこんなところに集約されると思います。

入社間もない人が、特に求めるのが「学べる」です。
「学べる」には、社内研修、社外研修、資格制度などいくつかありますが、吉村グループでは、OJT(職場内訓練)を実施しています。

入社初日にOJTノートが手渡され(まぁ、これ、トレーナーとの交換日記のようなものです)、毎日行ったことや学んだこと、反省などを記録して概ね3ヶ月の研修を終えるわけです。その後はこのノート、トレーナーや上司の貴重なコメントも入っていることもあり、時折読み返して、本人だけの「マニュアル」として活用する人も一部います。

理想は全員が、「マニュアル」としての価値を見出せるOJTノートにするために、職場の上司先輩が真剣に向き合って、彼ら彼女らの心の琴線に触れて、モチベーションを高めてくれることです。

今日は、入社5ヵ月目に入った高畑君の「採寸テスト」が有りました。スーツのオーダーを求め来店した新規のお客様という想定で、お客様役の上司の接客を行います。

今回は、お客様役にヨドバシ横浜店の土屋店長、審査員に佐野店長、審査委員長は私、と言ったメンバーでしたが、受験者の高畑君、最初から汗だくで一生懸命格闘していました。人の、一生懸命な姿って良いものですね!一方、お客様役の土屋君も真摯に向き合ってくれて、これまたグッドです。

肝腎のテスト結果は、「採寸知識」「採寸技術」「商品知識」「ファッション知識」「縫製知識」もろもろ含まれるのですが、、、

見事、合格です!
但し、これはあくまで総合職として最低資格を取っただけなので、高畑君の経験の積み重ねと自己啓発な「学び」によるこれからの成長を大いに期待しています。
土屋君、佐野君も貴重な時間をありがとうございました。

写真上段:襟足の汗が、、、

写真中段:迅速に正確な記録が大事です

写真下段:手首周りの細かな採寸まで


スーパー100's
2018/07/16
今シーズンもようやくTさんがやって来た!

Tさんは毎シーズン初めには、コンスタントにオーダーしにやって来る。ところが、、、
今シーズンはなかなか姿を現さないのでちょっと気になっていたのだが、元気な姿を見て安心した。

どうやらめったにない「大仕事」を春先から抱えて、にっちもサッチモ行かず、シーズン後半のオーダーになったそうだ。

Tさん「何か新しい生地ある?」
私「サムシングニューでございますね。かしこまりました。只今ご用意いたします。」

まぁ、だいたいいつもこんな帝国ホテル調? ―接客の基本はやっぱり一流ホテルですよね― の「ノリ」で始まる。

そこで用意したのが、今シーズンのオロビアンコからスーパー100’sのプレーンなブルーグリーン。昨秋からスタートしたイタリアブランドの「オロビアンコ」。

バッグでは既にスタンダードなブランドだが、オーダースーツでは初めての春夏シーズンを迎えている。プラダのバッグやクロージングにも使われている「リモンタ」のナイロン素材を使用したスポーティーなバッグが日本でも有名。

生地に戻ると、スーパー100’sと聞くと、最近の諸兄から物足りなそうな表情が返ってくる。スーパー120'sや130’sの、舌触りのソフトな「中トロ」にすっかり慣れ親しんだせいだろう。

ところが、、、
スーパー100’sはスーツにするにはハリコシが有って仕立て映えのする物性の確かなクォリティなんだ。加えてこのオロビアンコ・スーパー100’s、明かりを受けるとソラーロにも負けない光沢感と陰影。何とも味わい深い生地に仕上がっている。カラーはグリーンブラウンとブルーグリーンの2色だが、Tさんは後者を選んだ。

経糸に「ボルドー」、緯糸に「ターコイズブルー」で織り上げられた面は一見ブルーグリーンだが、光を受けると変化する表情が美しく、「うるさ型」のTさんをも一瞬で魅了した。
そんなルックスを持つオロビアンコ・スーパー100's。一見の価値あり!

写真上段:光と影と

写真中段:ラベンダーカラーのオリジナルキュプラ

写真下段:綺麗なロール


求む、出る杭!
2018/07/04
本社ビルの解体が、建て替えの為いよいよ始まりました。
長い間(諸先輩に比べればほんの短い間だが)慣れ親しんだこの姿が見れなくなると思うと淋しく、思わずカメラのシャッターを押してしまいました。

私が初めてこのビルを訪れたのは10年余り前のこと。
まだ別の会社に籍を置いている頃で、ハンドメイド工場の三久を通じて社長と知り合ったのがきっかけで寄らせてもらうようになりました。

当時インターネットを使った販促で、飛躍的にオーダースーツの売り上げを伸ばしていると聞いて興味を持ったのが、初めて訪れたきっかけでした。
ビルそのものは今とあまり変わってないように思いますが、一階あるのは「何とも飾り気のない店」というのが、強烈な印象だったのを今でもはっきり覚えています。

次に2階の事務所に通して貰ったのですが、ここもよく言えば「質素」でしたが、古さだけを感じる、なんとも手が入れられてないフロアに驚かされました。
更に、、、
通された部屋の壁に掛けられたホワイトボードの数字。半年間の売上着数が1,500着とあり、これにはビルの内装以上にビックリさせられました。正直、「あの店舗でそんなに販売しているの?」

皆さんもご存知のように、ヨシムラの1階店舗はスペースこそ広いですがデザインや装飾も施さず、寄せ集めた什器に、生地は巻き板を使う事無くただ畳み置くだけの陳列。これで年間3,000着のオーダースーツを販売していることに愕然とさせられ、当時、アパレルメーカーに身を置いていた私の、百貨店での売り場作りや宣伝集客が一番と思っていたことを根本からひっくり返された瞬間でした。

改めてインターネットの「威力」を思い知らされた時でもありました。そんなことが有って、その後社長のお世話になり、今に至っています。ある意味このビルが、私の人生の舵を切ってくれた功労者とも言えます。

この間、ビッグヴィジョンやオリテックをグループに加え、それらもインターネットを駆使して成長途上ですが、社長一人の力によるところが大きく、この点、今後が懸念されます。ITの進化など技術革新が起きても、使うのは「ヒト」です。一番大事な経営資源はなんと言っても「ヒト」です。それだけに若手の台頭が望まれます。
「出る杭になれ!」


ビンテージ
2018/06/13
満面の笑顔で得意げに「オーダースーツのヨシムラ」の佐野店長が紹介しているのはビンテージクロスの数々。その数、ざっと数えても300枚以上であるでしょう。

よく集めたものです。聞くところによると、ヨシムラ大阪店の南浦店長が、 彼ならではのの人脈を当たって、コツコツ集めた品からピックアップしたようです。しつこいですが、本当によく集めたものです!

ビンテージって言葉は車や家具にもよく使われるますが、どれ位昔のものかと語源を当たると15年以上前とか20年以上前とか、まぁだいたいそれぐらい前の物を指すようですが、似た言葉に「アンティーク」というのが有るでしょう?これは100年以上も前のものを指すようです。

だからアンティーク家具やアンティークカ―と呼ばれるものは、1世紀以上前のもので状態が良ければ、ぐっと価値が上がって高価なものに扱われているようです。

一方、ヨシムラのビンテージコレクションはどれ位前の品かと言うと、、、
以前、英国出張した際ドーメル社の古〜い、かび臭いバンチブックと言って、昔の写真アルバム位の大きさのスクラップブックに、沢山の生地サンプルが張り付けたものを見たことが有るのですが、春夏物でも肉厚なモヘア混の生地が多く目付が400g近くあり、柄は杢調が多かったのを覚えています。

その体験からすると今回ヨシムラでコレクションした「ビンテージクロス」は、20年はおろか、50年物、60年物と言えるような品が数多く揃えられていますよ。
「ビンテージ」と「アンティーク」を足して、「アンテージ」なんて言うのが近いイメージかもしれません。

参考までに、写真で佐野店長が着用している「ドーメル トニック」は比較的新し良いもので、無地が多いのですが、古きつわものは主張の強いストライプやチェックが多く、いかにもクラシックな英国柄が豊富に揃っています。

こんな機会に、古き良き英国生地を、「見て」「触って」「当てて」みるのも、クラシック好きの方には喜んでもらえると思います。

写真上段:ドーンと揃ったビンテージ生地

写真中段:裏の仕立ては、本人持込みのバンダナ生地を利用した玉縁

写真下段:衿裏のカラークロスにもバンダナ生地が、、、


2着セール
2018/05/30
恒例の「オーダースーツのヨシムラ」が半年に一度期間限定で出店する、東武百貨店池袋本店によるスーツ2着セールのバーゲン企画「男のこだわり大バーゲン」が、今シーズンも無事終了?
とは行かず、痛い結果に終わってしまいました。

そもそもこのバーゲンの開催に先立つこと3週間前から、ネット予約受けていたのですが、いつも安定した数の予約が入っていたのが、今シーズンの予約は激減し、この時点で変調の兆しがあったにも関わらず、手が打てなかったことが悔やまれます。

出品したのは、オーダーマーケットでは人気のある生地ブランド、ゼニアとロロピアーナで、それぞれ2着で128,000円、108,000円。1着あたり60,000円と50,000円で、ヨシムラのサービス企画なら抽選になるところ、先着順で予約できるというルールで、とっても顧客ファーストな企画だと思うんですが。。。

振りかえってみればこの百貨店の2着セール、バブル経済末期の90年前代半に「青山さん」が銀座に出店した頃からスーツの低価格が一層進み、「オンリーさん」が東京に出店して、若者向けに2プライスによる2着セールが浸透して潮目が変わる中、バブル崩壊後の景気後退に苦しんでいた百貨店が通常売り場では出せない価格のスーツを、青山さんやAOKIさんなど郊外紳士服専門店向けに低価格で卸していたスーツメーカーと催事契約して、郊外紳士服専門店並みの価格のスーツをサイズも売れ筋の色も揃えて2着○○円で、百貨店看板によるブランドバリューが加わって、短期間に大量に売れるようになったのでした。

例えば今シーズンの東武さんでは、レディメイドスーツが2着27,000円、1着当たり13,500円です。これを安さで大量に売って金額も稼いでいたのが、今シーズンはほとんどの百貨店でこの企画が前年をかなり下回ったようです。
当たり前ですが需要が減ったと言うことだと思います。そりゃ消費者も安かろうが、数が揃えば、タンスに納まりきれ無いし、当面は必要ないと言うことになるでしょうね。

この打開策の一つとして接客サービスの質向上です。我々オーダースーツ屋もファッションを売る仕事で、買い替え需要のパーツとしてのスーツの数量を追求した販売は限界があります。
消費者の潜在需要に響くサムシングを感じ取って商品企画に反映できる販売スタッフの育成が急務だと思います。

写真上段:開店前の売り場作りに知恵を絞る穂積君と宇野君

写真下段:大量低価格スーツの売り場



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