僕が初めてゾゾタウンを知ったのは、2004年も暮れる頃でした。
その頃、前職で銀座に新たなコンセプト(今では当たり前になったスタイルオーダー)のオーダーショップを立ち上げる為、インターネットから販促のための情報収集を四六時中していると、「ZOZO」という見慣れないタイトルが、、、
初め「ZOO」と勘違いして、「動物園」って何だ?と思って眼を留めたのを、今でもよく覚えています。
画面は、いろいろなデザインのファサードを持った建物が立ち並んだ通りがあって、そこをゲストが訪問する仕掛けだったと思います。建物は、実はビームスやアローズ、ポーターなどの路面店でした。ショップはCGでヴァーチャルに描かれていて、中に入ることも出来たとっても楽しいサイトでした!
凄く衝撃的で、まるでファッションのジオラマかおもちゃの街を覗いているようで、新鮮な感動を強く受けました。それから十数年経って、サイトデザインも刷新され、新宿伊勢丹をも超える売上高(取扱高)3,000億超ものファッションサイトモンスターになるなんて、当時思いもしませんでした。
最近では、大手アパレルが出店を取りやめるなどネガティブなことが起きていますが、僕が思うに、ゾゾの独自サービス(割引)を理由に、百貨店に配慮しているんじゃないだろうかと(因みに、イセタンのPBはゾゾに今も出店しています)。
一方で、ファッションマーケットにおけるプライスリーダー争奪戦の意味合いも感じます。消費者のインターネット利用拡大の流れから、今後ますますファッションIT企業は成長拡大して行く中、従来ファッション企業もITの導入は必須です!
気になるゾゾの今後ですが、あのインパクトの有ったゾゾスーツから一年余り。数百万から一千万超の人が申し込んだと業界新聞の報道もありましたが、オーダースーツビジネスの方はあまりうまく行って無いようです。
但し、ゾゾスーツで集めた細かなサイズ情報を含む個人情報は、アパレル業界や百貨店業界だけでなくサイズビジネスの業界は喉から手が出るほど欲しいと思いますし、また戦々恐々ではないでしょうか?
日本のスマートフォン普及台数が7500万とも言われますが、この数にゾゾスーツの申し込み数が近づいたら、日本のファッションマーケットの勢力図は大きく変わるかもしれません。
我々も流れを読みつつIT精進は欠かせませんね!
写真上下段:草創期の頃のゾゾタウン(出典:ヤフー)