困ったなぁ???本当に困った!
と言うのも、ロックパパのMさんからオーダー貰ったビンテージ生地に、ナント、キズが見つかり、さらに巾も不足していた?
そんな連絡が工場から、一枚の無情なファクスで届いて、不足分の生地を催促してきたんです。
「不足分くれと言っても、あの生地ビンテージ物で、他をどこ探しても無いレア物なのに」
Mさんのオーダーしている時のハッピーな顔と、この報告を聞いた時の悲しい顔を想像すると居ても経っても居られず、もう一度工場担当者に確認の連絡をしたところ、今度はコンピューターによるシミュレーション(オーダーされたスーツの型紙パーツを、対象生地にパズルのように当て込んだ図)が送られてきて、「3m必要なところ、この生地は2.8mですから、あと20cm足りません。」と無慈悲な返事。
僕の頭ん中のイメージと頼りの勘では、足りる筈だったんだけど、、、
想定外のキズ有り、3cmの巾不足が不運だったな、と諦めかけたその時、「そうだ、師匠に相談しよう!」
かく言う「師匠」とは?それは、困ったときの神頼み、仏の中島師匠ですね。
僕も数々の難しい注文や、クレームから救ってくれたのもこの師匠です。
他のスタッフも、本当にお世話になっています。
僕も向学の為、先ずは20枚の型紙パーツを一つ一つカットして、件のビンテージ生地広げて、自分ではめ込んでみると、「ん〜?」、自分の勝手なイメージと勘が如何に頼りにならないか思い知らされたわけで、ここで師匠へバトンタッチ。
そうすると、20枚のパーツ型紙を360度いろいろな方向へ回したり、裏表にひっくり返したりするうちに、工場が匙を投げ、僕が歯が立たなかったはめ込みが、程なく完了!
「あぁ、良かった!」この感動を伝えたくて今日のブログ書いていますが、本当に助かりました。
中島師匠のマジックハンド、コンピューターにも勝る熟練の為せる技をまたまた見せてもらいました。ありがとうございます、お疲れ様でした!
但し、これはお客さんだけでなく、周りのスタッフや工場の人たちにみんなに迷惑を掛けますから、生地はしっかり点検してから注文貰いましょう!
写真上段:ビンテージ生地いっぱいに見事当てはめられた型紙パーツ
写真下段:仮縫い着せ付け中の中島師匠、ピンワークが光ります