渋谷パルコに行って来た!!
2019/12/18
渋谷パルコが改装したって言うんで行って来た。
僕が渋谷に頻繁に通っていたのは90年代のパルコ。毎週末は、5階(だったと思う)のキャサリンハムネットで接客していたのが懐かしい。

この頃のファッショントレンドやヤングカルチャーは渋谷にあった。ヤングファッションと言えば、マルイヤング館(ギャルソンやヨージもここで育った?)、ヤング館より少し先輩格がだったのが丸井シティ(今はモディに成っちゃった)、そしてパルコは変わらずパルコだけど、、、中身はすっかり変わってた。

パルコの店前に着くと、グッチのカラフルなコンテナのような特設ブースが店頭閑地へドーン!と登場していて、「ホー!グッチが有るんだ。」と少々驚き。以前は全くと言っていいほど海外のメゾンブランドは無かったけど、1階はグッチの他に、ロエベディオール(スーツケースのリモワとのコラボショップ?)、トムブラウンがこちらもドーンとショップを構えていた。

なんでもディオールはポップアップストア(パルコやるなぁ!)で、次々にこの場所で新たな試みが施されるようだ。因みにネクストバッターサークルにはクロエが控えているそうだ。その後は出てからのお楽しみ(教えてくれなかった)。

1階で僕の眼を引いたのは、コムデギャルソンガール。いつもいつも新鮮な驚きをポーンといとも簡単にくれるコムデギャルソンには敬服。だって30年前と同じ輝きを放つ驚異の存在感を感じるから。ギャルソンは2階にもジュンヤワタナベとオムのダブルネームショップが控え、他にはヨシムラ神田店ショップマスターの大好きなソロイストを見ることが出来たのが収穫。僕の中では1階と2階で新しいパルコは完結してしまうかな(まぁ、迫力ありますわ)。

なかでもしつこいですが、ギャルソンの創造力、想像力、破壊力は人として凄いと思う。破壊力は「ちょっと違うんじゃないの?」と異論が出て来そうですが、緊張感て言うか、観る者、着る者を落ち着かせてくれないからそう言ったんですが、デザイナーの川久保玲さんは常に新しいコンセプトで美?を作り上げる、固定観念に縛られない、そんなところに凄味を感じるんです。

年を重ねるとそれがだんだん出来なくなって、良かった頃の自分を引っ張り出して来て焼き直す、なんて為りがちなんですが(僕だけか?)、後ろを振り返らず先のことだけを見ろ!と言ったメッセージめいたものを強く感じさせてくれます。

もっとジジイ(既にそう?)になって戦闘意欲が低下したら、サルエルパンツにオムシャツ(畳み難くてしょうがなかったです)を買い揃えて、サラッと着てみようと思います。

写真上段:懐かしい改装前のパルコパートT

写真中段:リニューアルしたパルコの正面

写真下段:2階のギャルソンショップ。


アパレルの売行き
2019/11/27
今年も後1ヶ月余りで新しい年、2020年を迎えます。

掲載した棒グラフは、経済産業省が2015年までの百貨店衣料品販売の推移を図示したもので、ピークの1991年に較べ2015年は凡そ半分までに落ち込んでしまいました。

最近でも大手百貨店アパレルが大規模な店舗閉鎖の計画を打ち出したり、大手百貨店が店舗閉鎖について発表したりと言ったニュースも有りましたが、グラフから丁度5年後の2020年は一体どうなるのでしょうか。

今頃アパレル各社は、来春夏に向け概ね展示会も終えて品揃えが決まるころですが、難しいのは季節に合わせたと言うより、気温(近年の温暖化傾向)に合わせたきめ細かいアイテム構成と数量予測がますます難しくなっているのが現状だと思います。

僕が小学生の頃、半世紀程前ですが、夏は丁度夏休みの期間すなわち7月末から9月初旬ごろでしたが、現在は6月頃から10月位まで25℃を越える日が続き、7月、8月は35℃を越える猛暑日が続いたりします。

このように盛夏が長いと、さすがにスーツやジャケットでの勤務は仕事効率も落ちるであろうと言うことで、シャツやパンツなどの軽装スタイルで仕事をこなす方が効率も良く快適で、企業もその方が成績が上がると判断するところが多くなっているように感じます。

日本の夏は暑く湿度が高く、しかも長いとなれば、涼しく、軽く、洗えて乾きの良い服が、ビジネスでもカジュアルでも望まれるのが道理だとすれば、2020年の夏は「素材」と「縫製」と言った川上がファッションビジネスの成績を左右すると思います。

環境意識の高まる中で、ユニクロやZARAなどがリユースによる持続可能素材の開発活動を行っていますが、オーダースーツ業界もウールに固執せず、季節感の変化による新たな現実の対応が必要で、川上起点による新素材の活用で顧客へ快適な夏のビジネスシーンを提供したいものです。

具体的には又後日にお伝えしますね。

資料出典:「経済産業省 百貨店 衣料品販売の低迷について 2017年2月」より


今シーズンのT氏の1着は?
2019/11/13
毎シーズン、コンスタンタトにオーダーしに来てくれるT氏が選んだのは???
いつもあれ?これ?迷うんですね。
でも、実のところそうしながら楽しんでいる向きが有ります。
それもオーダースーツの醍醐味なんですが、、、ですね。

しかし、、、
今シーズンは迷わず、8月にホームページで紹介した『ヨシムラオリジナル』に即決でした!

決め手はなんと言っても先ずは『光沢感』。ドレープの表面に生まれる陰影に深みと品が有って、粋とのこと。
次に『触感』。一見重厚な印象を受ける素材感とは違ったなんとも柔らかな手の感触に魅せられていました。
そして『重厚感』。葛利毛織のションヘル織機で織られた目付け350gのダブルクロスならではの風合いを醸し出しています。

ブラック、ネイビー、グレーと3色用意された中から選んだのは『ネイビー』でした。
原点回帰から飽きの来ない、清潔感のある究極のネイビースーツを纏おうと言うことらしいです。粋ですね!

肝腎のディテールですが、、、
ダブル6個釦のジャケットにツータックのサスペンダーパンツを合わせたました。
特徴は、迷った挙句のクラシックなくるみ釦。ライニングはレッドベースにグリーンミックスのペイズリーパターンで派手目に化粧して、内ポケットの玉縁をブラック&ホワイトのバーズアイクロスで押さえる粋な演出。

パンツはボックスプリーツ+1仕様で素材の特徴を活かした綺麗なドレープが生まれます。
ウエストベルトは、通常ボタン留めのところをカン留めにした為シンプルにフラットな仕上がりになりました。
仕上げは少しユルメのサイズ感と上下総ステッチでメリハリを効かせ、クリーンなネイビースーツの出来上がりで、T氏、大満足の1着でした。

写真上段:裏仕立てのクローズアップ

写真中段:ボックスプリーツとサイドステッチのクローズアップ

写真下段:ウエストベルトのクローズアップ


ラグビーとジェントルマンシップ
2019/10/27
なんと、昨夜は無敵のオールブラックスがイングランドに負けちゃいました!
そうです、それはラグビーワールドカップ準決勝のことでした。

ラグビー愛の強い僕はワールドカップが始まった9月20日以来、特に日本の試合がある日なんかはソワソワドキドキ。
アイルランドに勝った時なんか、店のバックヤードで思わず「やったー!」の声を上げてしまいお客さんに迷惑をかけた?かもしれません(スミマセン)。

中々LIVEを観れない僕は、電車の中でもスマフォ片手に、得点の入った時は「ヨッシャー!」得点を入れられたときは「クッソー」と一人興奮して周りの方々に迷惑を掛けていました(再度スミマセン)。

なんでこんなにラグビーが好きかと言いますと、、、
やると癖になる(もう引退しました)。走る、投げる、飛ぶ、蹴る、格闘する、と泳ぐ以外(たまに台風の試合ではありましたが)スポーツの要素がほぼ詰まっている。友達が出来る(これが一番かも)。
見ると癖になる。特にカメラ目線ではなく、グランド行って生を自分目線で見るのも格別の感があるのでお勧めです。

そもそもラグビーは19世紀、英国のパブリックスクールでの教育手段として始まりました。このスポーツを通して、己を知り、そして律し、敵味方を敬うことに主眼を置いたものでした。
詳しくは、池田潔著「自由と規律―イギリスの学校生活」を読むと良く分かるので一読をお勧めします。ここでは「騎士道」を説いていて、日本の「武士道」との共通点が多く見られます。中でも、卑怯な行為や弱い者いじめを強く戒めている点、響きました。

ラグビーでは、「地道な努力を尊ぶ」「規則を守る」「裁定を潔しとする」と言った精神のもと、ほぼスポーツの要素が詰まっている競技だけに秩序を保つためのルールも複雑になっているのですが、審判の判定には潔く従う行為が尊ばれます。

それだけに反則を犯せば罰(ペナルティ)を受け、激しい中にも冷静さを要し、ペナルティを多く受けたチームは必然的に崩壊して行きます(今回のワールドカップではフランスが冷静さを欠いたエルボーパンチ1発でウエールズに逆転負けを喫しました)。
企業活動にも一脈も二脈も、、、通じるものがありますね。

ラグビーを通じたジェントルマンシップは、バリっとオーダースーツを着こなすだけがジェントルマンじゃ無いよ、内面だよ、という事を教えてくれているのですが、時折悪い誘惑に負けるのは僕でした(笑)。

写真上段:勝者をたたえるアイルランドチーム

写真中段:失意のスコットランドチーム

写真下段:英国紳士の成り立ちを著した「自由と規律―イギリスの学校生活」


変調?アパレル
2019/10/09
先日、フォーエバー21の日本撤退情報が流れたすぐ後に、アメリカ本国では破産を申請するニュースが飛び込んで来て2度驚かされてしまいました。
ファストファッションの凋落かと思いきや、ZARAは前回のこのページで取り上げましたがいたって堅調で、H&Mも世界的にはまずまずと言ったところのようでフォーエバー21の一人負けの様相です。

なんでもアメリカの小売市場はネット通販の普及で百貨店ショッピングセンターが大苦戦しているようです。AMAZONの猛威でしょうか?
日本の小売市場の先行きを読むにはアメリカの動向が一番参考になると僕は思いますので引き続き注視します。

一方で、国内トップシェアアパレルのオンワードが内外600店を閉鎖して(これすごい数です)ネット通販に一層力を入れるようです。

オンワードと言えば日本の百貨店を牛耳っているマフィア的存在だと僕は思っているんですが、婦人服に始まって紳士服、子供服、スポーツなど広範囲で百貨店の品揃えを握っているだけにこれが撤退すると、特に地方や郊外の百貨店(先月も伊勢丹の相模原店と府中店が閉鎖)は死活問題になって行くんじゃないかと思います。

そんな日本市場で元気なアパレル?が、僕には地味~な存在で縁が無く思えていたワークマンです。毎週、住まい(所沢)近くのクリーニング店へ行く際に通る道路沿いに、ワークマンの路面店が有るんですが、駐車場にはいつも車が止まっていて従業員の?と思って入ってみると(平日9時頃です)3、4人先客が居ました。

アパレルは、パーカーなどアウターとカットソーにワークパンツが中心でしたが、小物や雑貨関係(手袋やシューズなど)も合わせて、高機能低価格のコンセプト通りの商品群がとっても充実していました。

全国837店舗で売上930億は1店舗平均1億1千万で僕から見ると羨ましい限り。しっかりした出店基準や店舗運営の標準化の賜物だと思いますよ。

今日もシャツのクリーニングを出しに行ったついでにワークマンに立ち寄って、チョッピリお洒落で履きやすそうなゴム長靴を1,500円位で購入してきました。そこで改めて気がついたんですが、営業開始7時からでした。ガテンな仕事は朝が早いですからね。経営理念通りの顧客志向でした。

写真上段:ガテン系の専門店だと思っていました

写真中段:ヨシムラビル建て替え工事を行っていた兄さんたちも夏に愛用

写真下段:ワークマン女子が登場する位流行っている模様


2019AWファッショントレンドSPA
2019/09/23
SPAって?
当たり前になったせいか最近あまり耳にしなかったのですが、日本ではやはりユニクロが筆頭に挙げられますね。

SPAはSpecialty store retailer of private label of apparelの一部頭文字をとった略で、製造小売業を指しています。
企画、製造、小売りを一気通貫、自主独立のファッションビジネスモデルのことで、トレンドボリュームに大きな影響力を及ぼす業態です。

ベーシックの中にトレンドボリュームは存在しますが、さっきあげたユニクロは代表的ベーシックカジュアルSPAのトレンドボリュームセッターだと思います。

海外勢では日本に一番早く入ってきたGAPを始め、H&M、FOREVER21などが流入しましたが、今一番トレンドセッターとして影響力を感じるのはZARAでしょうか?

スペイン生まれのZARAが日本で展開し始めたのは20世紀の最後の最後で、ビギがそのビジネスを日本で引き受けて渋谷に大きな路面店を出したのが最初でした。

その頃の日本では、21世紀を迎えるに当たって結構ファッションが盛り上がりを見せ、メンズでは、コムデギャルソンオム、Y’s、ポールスミス、タケオキクチ、キャサリンハムネットなどのデザイナーブランドが活気づく一方、SPAの走りと思える、コムサデモードメンやJUNなどがコレクションブランドのスタイリング先取りで元気一杯でした。

それから約20年、日本のララポートやイオンなど郊外の大型モール出店と並行するように、レディス、メンズ、キッズ、ベビーの新規出店をして現在ではなんと100店近く展開しています。

まず凄いなぁ!を感心させられるのは、特にレディス。広い売り場に陳列される商品のバリエーションと品揃え変化のスピードです。小さな子連れママ達からヤング、キャリアやミセス、そしてシニアまでその広~い売り場を闊歩しているではないですか。

いいな!と思ったら買わないと、次に行った時には姿を消しているかサイズが無かったりで後悔させる心理作戦を感じます。

デザイナーの企画力、生産力、ショップスタッフの感度、そして案外、影の支え役である物流システムや情報システムに運営のキーが隠されているように思われます。

今シーズンのメンズは僕も好きな50‘Sスタイルがヴィジュアルに強く打ち出されていて品揃えが楽しみです。

当面、ZARAから眼が離せないですね。

写真上段:2019-20AWメンズ ルックよりフィフティーズ(出典:ファッションプレス)

写真中段:2019-20AWメンズ ルックよりクロンビージャケットスタイル(出典:ファッションンプレス)

写真下段:2019-20AWメンズ ルック 今風ズートスーツ?(出典:ファッションプレス)


2019AWファッション<消費>トレンドは?
2019/09/04
9月に入りセミの鳴き声が弱々しくなってくると、そう、秋ですね。
そろそろクールビズ終焉で、秋服のワードローブへ行きたいところですが、、、

10月の消費税アップを前に、業界筋では今週の消費予想がいろいろと出ていますが、消費増税前の駆け込み重要を期待した「良くなる」予想が3割弱(本当かよ?)。しかし、それも一過性で、多くが反動減の大きさからダウントレンドを予想すると言う状況です(そりゃそうだ!)。

理由として挙がっているのは、貿易摩擦や株価の変動による景気全般の低迷等マクロな理由を挙げる企業が有るかと思えば、暖冬など気候要因を挙げる企業もあるんですが、僕は消費者のお金の使い道で、ファッション投資の優先順位が下がっているのが大きいんじゃないかと思うんですがいかがでしょうか?

デジタル化が進んで、新しい商品やサービスが開発、販売されるのに対し、相対的にファッションの魅力が低下してきているんじゃないかと思います。でも、世の中には面白い、格好良いファッションがまだまだ沢山あって、今シーズンだってとっても刺激的です。

今シーズンのファッショントレンドですが、相変わらずのクラシック、トラッドが太く流れているものの、「こなし」が面白く、オーダースーツのヒントやアイデアになるものが多く見られ、一部紹介すると、コムデギャルソン、セリーヌ、ジョンローレンスサリバンなどです。

今シーズンのギャルソンのコレクションは、トラッド、ミリタリーの味がミックスされカレッジスタイルやストリートスタイルがメインですが、写真のリバーシブルジャケット面白いと思いませんか。オーダースーツならリバーシブルとまでは行かないまでも、裏の仕立ても表のように、特に裏地のコーディネイトで表の顔とは違った裏の顔を持つのも粋だと思います。

セリーヌは、エディスリマンが変わらずポストパンクな70年代から80年代をフューチャーして構成していますが、注目はサイジングです!
真骨頂のスーパースリム一辺倒では無く、タックを施したワイドパンツなどユル感を持たせたフォルムが新鮮で、このサイズ感、オーダースーツで試すに一考の余地有りですよ。

そして、ジョンローレンスサリバン。かなりエッジの効いたコレクションのワンスタイルですが、ここからインスパイアされるのはやはりスーツの裏の顔、裏地に使う素材です。
ジョンローレンスサリバンでは表素材に、パンキッシュなパイソン、レオパード、タイガーやクロコダイルのアニマル柄を選んでいますが、こんなパターンの「裏地」をちょっと探して見ようかと思います。集まったらこの場でお披露目しますので楽しみにして下さい。

写真上段:コムデギャルソンのリバーシブルジャケット(出典:ファッションプレス)

写真中段:セリーヌのワイドパンツスーツ(出典:ファッションプレス)

写真下段:ジョンローレンスサリバンのパイソン柄コレクション(出典:ファッションプレス)


オーダースーツファクトリーの未来
2019/08/28
ようやくジャケットが羽織れる気候になった?
とは言いきれませんが、、、
ここ数日、一時の暑さから解放されてオーダースーツ屋としては喜ばしい事です。

そろそろどこのお店でも店頭は秋物にチェンジしたところが多いと思いますが、今秋は特に消費税が10月アップすることも有って、その前にオーダーしよう!と考えるお客さん、その前に注文取ろう!なんて言うテーラーも多く、9月はマーケットが賑やかになりそうですね。

一方、百貨店やアパレルメーカー、紳士服専門店の偉い人に、最近の商況について「どうですか?」と話題を向けると、皆さん一応に「厳しい。」と言う答えが返って来るんです。特にレディメイドスーツが、大手紳士服専門店の4半期決算にも報じられていたように振るわないみたいです。

景気の影響も有るんだと思うんですが、ヤング層の人口減と団塊世代の現役引退が大きいのではないでしょうか。

一方、オーダースーツはと言うと、、、
プライスが下がって、敷居が低くなったことも有って、この世の春を謳歌しているところもあるようです。

そんな中、ヨシムラグループでは主力工場のオリテック青森が今月、老朽化した既存工場から新設工場の完成移転に伴い、未来型ファクトリーを目指してスマート化に着手したんです。それは店舗と協業して『注文から受け取りまで1週間』を実現させる、です(オッ、早!)

その為に、建物を新しくしただけでは無く、新たなハードやそれを動かすソフトを導入し、生産性を上げることに挑戦です。概要について先ずは完成間近のビッグヴィジョン新作カタログに掲載されるので、是非店頭で手に取って見てください。

日本の縫製工場の現状は決して安穏とした状況ではありませんが、困難な時にこそ機会を見出して挑戦する、が大切ですね!

生産性アップで付加価値アップ、そして労働環境や待遇をどんどん改善する、こんなストーリーの幕開けがもう間もなくです。


感性×AI(人工知能)=トレンド予測?(後編)
2019/08/12
前回では、いろいろと変数の多いこのファッションマーケットにおいて、先々の売れ筋を予測して商品企画や品揃えを立てるのに、AIに一役買ってもらおうと言ったお話でした。

でも、ちょっと待てよ!AIを作ったのは人間じゃない。それならAIより人間の方が優れているんじゃないの?なんて言う「今更?」な疑問がふつふつと沸いて来ました。

AIはデジタル情報の塊みたいなもの(=脳)で、数値データの処理に物凄く威力を発揮します。そうすると銀行や保険、証券分野などのホワイトカラーが行っている仕事が置き換わるなんてことも考えられますが。

我々の業界ではどうか?営業や経理の仕事などは置き換わるかもしれませんが、デザイナーや企画、特に意味を求められる記述が必要とされる仕事や感性や直感が求められる仕事はヒトに掛かってくると思います(だって機械は意味を理解しませんから)。

僕が数学を嫌いになったのは高校2年の頃だったと思います。振りかえれば教科書の、知らない、意味の解らない、単語をすっ飛ばしているうちチンンプンカンンプンになって行ったように記憶しています。

これからの10年、僕なんかの想像をはるかに超えるスピードでIT化が進んで行くと思いますが、「数学嫌い」の反省を踏まえて、まずは文章を正確に読むことに努めようと思います。

正確に読むために、読解力と論理力を付けて行けばなんとか、今度はAIに出来ないことをやれるようになるんじゃないかと思います。それからコミュニケーション力も。

だから基本はやはり国語ですね。そう、日本語です。文章を正確に読めるようにすることです。基本にもう一度トライしてみることです。

先ずは、繊研新聞や日経新聞の一字一句を「腹に落ちる」まで読み込む、から始めて続けて行くことが近道だと思いますよ。1年もすれば随分と変わった自分が居るのではないでしょうか?


感性×AI(人工知能)=トレンド予測?
2019/07/31
ファッションビジネスって言うのは中々一筋縄では行かない複雑な事業構造が有るんです(あのZOZOさんもうまく行ってない?)。

それはあまりにも沢山の変数と言うか、因子と言うか、、、相対的に他業界より(例えば自動車業界など)多く有り過ぎるんだと思います。

日本に人口約1億2000万人(市場規模10兆円位)いれば、その数だけ好みは有るわけだし、それが年齢、職業、収入などの属性、そこへ色、柄、デザイン、サイズなどによってさらに細分化し複雑な構造になっているから、ファッション業界人は商品計画を立てる際、ごく一部の変数を基に商品計画を立てた後は、勘と度胸で「それ行けー!」って決定して、出たとこ勝負なんていう企業が案外多いんです。

僕もコレクションブランドのMDを任された時は、需要予測を立てるのに(勿論、勘と度胸をフルに使ってましたが)予知能力者が居ればなぁ、なんて言うことをよく夢にまで見たものです。

それが、現在ではAI(人工知能)なるものが盛んになっているではないですか。これヒトの脳神経構造のようなもの(ニューラルネットワーク)を持って記憶力、量とも抜群、学習能力(ディープラーニング)も優れているとなれば取り入れる一手だと思いますが、現在の我社のデジタル化は、専門企業に委託して構築した管理システムの運用、応用に留まっているところです。

次の段階に移行するには、人材も求められるので採用担当の僕としては採用活動とAIの勉強にひと踏ん張りと言ったところです。

市場が多様化する中、ますます需要予測を立てることが難しくなる環境に備えて、消費者が欲しい服、またある商品が売れた理由、売れなかった理由の情報解析を託すAIに、新商品等(デザイン、シルエット、素材etc)の開発を行うに当たって、その需要予測を待望するのが、僕の最近の心境です。



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