SPAって?
当たり前になったせいか最近あまり耳にしなかったのですが、日本ではやはりユニクロが筆頭に挙げられますね。
SPAはSpecialty store retailer of private label of apparelの一部頭文字をとった略で、製造小売業を指しています。
企画、製造、小売りを一気通貫、自主独立のファッションビジネスモデルのことで、トレンドボリュームに大きな影響力を及ぼす業態です。
ベーシックの中にトレンドボリュームは存在しますが、さっきあげたユニクロは代表的ベーシックカジュアルSPAのトレンドボリュームセッターだと思います。
海外勢では日本に一番早く入ってきたGAPを始め、H&M、FOREVER21などが流入しましたが、今一番トレンドセッターとして影響力を感じるのはZARAでしょうか?
スペイン生まれのZARAが日本で展開し始めたのは20世紀の最後の最後で、ビギがそのビジネスを日本で引き受けて渋谷に大きな路面店を出したのが最初でした。
その頃の日本では、21世紀を迎えるに当たって結構ファッションが盛り上がりを見せ、メンズでは、コムデギャルソンオム、Y’s、ポールスミス、タケオキクチ、キャサリンハムネットなどのデザイナーブランドが活気づく一方、SPAの走りと思える、コムサデモードメンやJUNなどがコレクションブランドのスタイリング先取りで元気一杯でした。
それから約20年、日本のララポートやイオンなど郊外の大型モール出店と並行するように、レディス、メンズ、キッズ、ベビーの新規出店をして現在ではなんと100店近く展開しています。
まず凄いなぁ!を感心させられるのは、特にレディス。広い売り場に陳列される商品のバリエーションと品揃え変化のスピードです。小さな子連れママ達からヤング、キャリアやミセス、そしてシニアまでその広~い売り場を闊歩しているではないですか。
いいな!と思ったら買わないと、次に行った時には姿を消しているかサイズが無かったりで後悔させる心理作戦を感じます。
デザイナーの企画力、生産力、ショップスタッフの感度、そして案外、影の支え役である物流システムや情報システムに運営のキーが隠されているように思われます。
今シーズンのメンズは僕も好きな50‘Sスタイルがヴィジュアルに強く打ち出されていて品揃えが楽しみです。
当面、ZARAから眼が離せないですね。
写真上段:2019-20AWメンズ ルックよりフィフティーズ(出典:ファッションプレス)
写真中段:2019-20AWメンズ ルックよりクロンビージャケットスタイル(出典:ファッションンプレス)
写真下段:2019-20AWメンズ ルック 今風ズートスーツ?(出典:ファッションプレス)