いつに無く神妙な面々
2019/07/24
朝早くから本部の一室に集まって皆何の打ち合わせやら?
月例の営業会議でもこんなに真剣?神妙?な表情は見られないけど、、、
土屋営業部長を議長に、ビッグヴィジョンの正田店長、三上店長、荻原店長、そしてヨシムラの佐野店長、野次馬?の僕でした。

実は、最近では年2回通例になっている、ビッグヴィジョンファッションカタログの製作会議でした。
それは、真剣な面持ちも当たり前で、このカタログがビッグヴィジョンの今シーズンのMDと言われる商品・サービスの品揃えについて多くを発信する大切なツールだからです。

スタイル、生地、価格、コーディネイト等々を、機能性、ファッション性に絡めて新鮮な情報満載の機関誌になっています。

今回の会議はカタログの生命線でもある撮影のタイムスケジュールがメインテーマでした。これまで、サンプル品の発注を始め、内容をどうする、こうする、と議論を繰り返してようやく決まった1ページごとから全体に及ぶ構成を元に、1日で撮影を完了するため、カメラマン泣かせの分刻みの綿密なスケジュールが組まれます。

その甲斐あって、7月14日日曜日、ようやく撮影を完了しました。この日は長引く梅雨の影響で生憎の雨。戸外のロケも予定していましたがそこは抜かりなく、撮影スケジュールは雨天用も組んでいましたので(さすが!)、慌てることなく粛々と進められたようでした。

撮影も無事終了してホッとするのも束の間、今度はカタログに盛り込むテキストの作成が待っています。写真やページの構成に合わせて、見た目にも綺麗な形(正方形や長方形に)に納まるように字数を整えて、内容は勿論、文章力が試されます。

出来上った下書きは、今度は役員の厳しい目に晒され洗礼を受けてからようやく印刷へと回されます。こんな具合で通常なら8月のお盆過ぎには配布なんですが、、、
今シーズンは9月上旬頃の予定です。

理由は?
今シーズンの目玉。新サービス、7Daysオーダー準備完了に合わせた紙面製作の為でした。
なんとお客さんの注文から手元に届くまで7日間。感動的です。超クイックレスポンスです。その為の苦労もあったのですが(ほとんど社長と工場です)、それは又の機会にお話しするとして、2019AWカタログの完成、楽しみにしてください!

写真上段:もう何部目だろうか?お陰様で多くのアーカイブが出来ました

写真中段:神妙な面々T

写真下段:神妙な面々U


未だにダンヒル生地が人気の理由?
2019/07/10
ダンヒルと言えばすぐに連想するのが革小物。
馬具の製造から歴史を刻み始めたのは有名ですね。

80年代、グッチやカルティエなどの海外ブランド隆盛の時、僕もDマークのバックルが付いたダンヒルベルトを、流行のFARAHパンツ(ブーツカットパンツ)に合わせて着けていたのが懐かしいです。

日本だけだと思いますが、革小物同じぐらい中高年の男性に人気があった(ある?)のがダンヒル生地のオーダースーツ。

残念ながらダンヒル生地は確か2015年で生産を終了して、新しいコレクションは2016年春夏物を最後に、生地問屋やテーラーが在庫している物だけの流通に限られてしまいました。

以後は、ダンヒル直営店や百貨店のダンヒルショップでパターンオーダーのトランクショーを半年に1度ぐらい本国から来日したディレクターが行っているようです。まぁ、これが本来のダンヒルオーダーですが。

もうダンヒル生地は終わりです、有りません、と言われると余計に欲しくなるのが人情というもの、未だにダンヒル生地でのオーダースーツを希望する顧客がまだまだ居るのが現実です。人気有りますね!

その人気の理由を僕なりに探ってみたんですが、、、正直、良く判りません(スミマセン)。強いて言えば、1880年創業の歴史が刻む重みや流行に左右されないベーシックなデザイン(と言っても無地が一番人気ですが)、それに耐久性の高い材質でしょうか。

ファン層が多い中高年からするとファッション性より権威性の高さが受けているのではないかと思います。

そんなに好きなら、ダンヒルショップ行ってオーダーすれば良いのでは、とも思うんですが、かつて百貨店のバーゲンやオーダースーツチェーン店で販売されている価格に較べ4~~5倍の設定はかなりハードルが高いです。

但し、、、
オーダースーツのヨシムラには、極めて少ないけれど未だ少し有るようで、良かったら覗いて見てください。


香り
2019/06/26
梅雨のこの時期特に気になるのは天気そして、、、
「におい」です。

「お父さん、オッサン臭いよ!」なんて言ってた娘が父の日にプレゼントしてくれたのは、ナント「フレグランス」でした。有り難いですね!持つべきは娘かも?

そんな我が家の父の日ギフトが「フレグランス」でしばらく続いたのは、どうやら僕に合う「におい」が定着するまででした。

自分では気がつかない体臭。我が家では、嫁の鼻が極めて利いて、娘もそれに似たようで二人して「くんくん」です。

男の汗臭い匂いに「ワイルドだわ!」なんてポジティブな女性はもういなくなったんでしょうかね?それとも、、、
男の独りよがりで初めから居なかったかもしれませんね。

そんな僕でも他人の「におい」が気に成り出したのは、30歳を過ぎて煙草を止めた時でした。

それまで、1日に吸う量、ショートホープを60本。夜は麻雀やりながら、食事は店屋物とって、アルコールをグビグビ。そして徹夜マージャンのお陰?で僕の胃はとうとう撃沈してしまいました。

そこでドクターストップを掛けられて1本も吸わなくなると(実は吸えませんでした)、他人の「におい」が気に成り出して、電車に乗り合わせた人のたばこ臭、それに体臭等々でした。

やっぱり「におい」はポジティブな方が良いですよね。
それは「香り」です。
ほんのりと良い香りがする女性、素敵ですね。あくまでほんのりとで「プンプン」させるのはNGですが。

男性でも、出来上がったスーツをフィッティングする際に、背の方へ回って上着を着させようとした時ほんのりと薫る、とても「粋」でした。英語では「COOL!」ですか。

僕の目指すファッション(すなわち思考様式、行動様式、生活様式、流行)は、この「粋」に込められています。控えめなお洒落が最高です。英国のジェントルマンシップにもあるようです。

特に「におい」が気に成るこの季節、今年も「粋」なおっさん目指して「におい」道に精進するぞ!


Tさんの軽快な、なんと2着目!
2019/06/06
先日仕上がったばかりのレダアクティブを着てみたら、「これ、いいじゃん!」とたいそう気に入ったTさん。

何が「いいじゃん!」かと言うと、、、
クール、ライト、ストレッチが気に入ったそうで、中でもクール、すなわち涼しさにご満悦の様子です。

その調子で、2匹目のドジョウをとオーダーしたのが「エバレット・シアサッカー」でした。

「シアサッカー」と言えば即座に思いつくのが、白地にネイビーやブラックのロンドンストライプが入ったシワ感のあるアレですね。夏の避暑地に良く似合う素材で、トラッド愛好家ならずともファンの多い、ジャケットだったりパンツだったり、はたまたスーツだったりですね。

Tさんが今回チョイスしたのはベーシックな紺無地セットアップスーツなので、画像だと素材感が少し分かり難いかもそれませんが、紛れもない「シアサッカー」です。

但し、、、
コットンではありません。

一見は全くのコットンの様ですが、実はポリエステル100%です。
東レさんが開発した機能素材のひとつ「エバレット」です。
僕らオジサン世代には、ポリエステルと言うと、「通気性が悪くて暑い。」のイメージが有るのですが、、、

東レさんは、良く知るユニクロさんで冬ならヒートテック、夏のエアリズムなどの機能素材をバンバン大ヒットさせたメーカーだけに、このエバレットも、軽さ、涼しさ、伸縮性などの機能満載でなかなかの優れものです。

仕様もエアアクティブと言う「軽量仕立て」にして、上着をパッチ&フラップポケットにして、単品ジャケットとしてもコーディネイトしやすいスポーティーなデザインがお気に入りです。

パンツは、トラッド風味良く、ボックスタック(綺麗なプリーツです)&ウォッチポケット付きはトレンドとトラッドが程よくミックスされました。

この夏は、ドレッシーにレダアクティブ、スポーティーにエバレットのコーディネイトで思い出のシーンを沢山演出してくれることでしょう。

写真上段:スポーティに羽織るセットアップジャケット&パンツ

写真下段:ボックスプリーツとプチフラップポケットが小粋なパンツ


Tさんのケイカイな1着
2019/05/22
さてさて、Tさんが今シーズンオーダーした1着紹介しましょうか?一体なんだったでしょうかね?

ミーハーなTさん、やっぱりそれはかの「エア・アクティブシリーズ」から、、、REDA ACTIVEをチョイスしましたよ。

31種類もある色柄からTさんが選んだのは、白黒のグレンチェックにブルーのオーバーペンが施された正統「プリンス オブ ウェールズ」でした。

出来上ったスーツは英国紳士よろしくクラシカルな雰囲気に仕上がりました。
早速、袖を通して貰うと、、、いや、脚を通して貰うと、、、
足先から膝、腿がすーっととおって「履いてる感じがしない。」そうです。ヒラヒラ!

椅子を勧めて腰掛けて貰うと、、、
「膝や腰当たりのストレスが全くない!」だそうです。

その理由は、一つ、素材にとても伸縮性が有ることです。二つ目は、今迄ノータックのテーパードパンツを好んで作っていたのを、トレンドも有ってボックスタックでツータックにして、腰回りに少しゆとりを増やし、バランスも有って股上もこれまた少し深くしたのが功を奏したようで本当に良かったです。何事もやってみるもんですね!

それから、これからの汗をかく季節に有り難いウォッシャブル素材&仕様にしたので、家庭でも洗えると言ったら、汗かきのTさん大喜び。しかし、ウール100%でしかもクォリティがスーパー120’sなので「ちょっと心配だけど、試して報告するよ」とのことでした。
僕もちょっぴりおっかなびっくりで報告を待つことに。。。

さて、上着の方です。
こちらも芯地、裏地共「エア アクティブ」仕様だから、当然のように第一声は「軽~い!ヒラヒラ感イッパイ」だそうです。

また、腕を動かしたときのストレッチ感が身体に伝わって、ひじの曲げ伸ばしや肩周りが動きやすいそうです。

チョッピリ残念なのはせっかくの軽々ジャケットですが、袖を通した時の「抜け」が、裏地素材に「エア アクティブ」ではウォッシャブル機能を付けた為、メッシュのポリエステルがレギュラー素材なのでキュプラに較べ滑りが劣るようです。ん〜、反省点ですが、滑りか洗いのどちらを取るか?ですね。

ともあれ100点満点で概ね90点と喜んでもらって一安心。後は家庭洗いの報告を、おっかなびっくり待つことにしますね。

写真上段:ブリティッシュトラッドの王道、プリンスオブウェールズ。信頼と安心のデザインは本当に長く飽きが来ないなぁ!

写真下段:美しいプリーツが出現、これがボックスプリーツだ!お試し有れ!


男前スーツの真因は?
2019/05/08
長~いGWも惜しまれつつ終わり、昨日は久しぶりの出勤日。
朝、スーツ着込んでいると、あれあれ?パンツのウエストあたりが、、、ん〜、ちょっときついかな(マズイ!)。

普段は5時に起床して朝飯抜きのトマトジュースを一杯、が僕の日課なんですが、連休中は寝坊して、しっかり朝ご飯も摂って3食アルコール付きのお蔭?で、2kg余り成長していました(笑)。

これではダンディ玉岡(自分で言っているだけですが)の名に恥じると思っていたところ、昨日立ち寄った本屋で雑誌を立ち読みしていると、ふと眼が止まったのが、スーツイケメンナンバー1のダニエルクレイグさん(勿論グラビアです)でした。

なんでも、007シリーズでは前作の「スペクター」が出演する最後の作品だと言われていたのが、この秋に公開される新作にも登場するとのこと、007好き、ダニエルクレイグ好きの僕にとっては本当に喜ばしい事です。

ここでハタと考えたのが、、、
ダニエル氏、なんでこんなに恰好良くスーツが似合うんだろう?と。

衣装のトムフォードのスーツは格好良い、これは確かですが、だれが着てもカッコ良いわけじゃありませんよね。

身長だって、自称170cm(実態は165cm)の僕が言うのも変ですが、公称178cmで歴代のボンドスターに比べても、英国人としても、決して大きい方じゃありませんよね。

しかし脱ぐと凄いんです!ボディが。
あの鍛えられた肉体に纏うから格好良いんでしょうね。僕も30年ぐらい前だったら少しは勝負できる(隣で嫁が無理無理と連発してます)と思うんですが、改めて日頃の鍛錬の大切さ、身に染みて感じます。

気を引き締め直して、筋トレ、体幹トレ、毎日欠かさずやるぞ(どうも一杯やると怠けます)。
プランク1分間、腕立て30回×2、腹筋30回×2、スクワット10回×2、あくまで目標ですが、夏のスイミングシーズンに向けて(誰に見せるんだ?)引き締め直したオヤジのボディを目指します。

それに、、、
ダニエル氏の劇中の身のこなし、所作はさすが英国人を思わせる「騎士道精神」がプンプンです。これには負けずに日本男児として「武士道精神」を発揮したいと思います。
最後に、脳トレも忘れずに・・・。
やっぱり男も女も中身ですね!

写真上段:見よ、この引き締まったボディ!負けずに鍛えるぞ!

写真中段:ホコリ(誇り)多き(高き)ボンド君、お決まりのタブカラーシャツに白のポケットチーフをスクエアにしているのが定番。主張しすぎない粋さが良いですね。これぞ、英国で言うところの「COOL」です

写真下段:珍しく(?)スリーピースで、ラペルがピーク。シャツはピンホールで、チーフはパフ。それでも、やっぱり「COOL」です


ゼニアの生地が人気の理由
2019/04/25
早いもので、オーダースーツのヨシムラが神田駅西側の地へ移って1年。
昨年の今頃は、旧店舗の移転セールでオーダーを受けた数が半端なく多かったので、その仕上がり品の納めと新店舗の開店セールが重なり、もう大変でした。

大変と言えば、引っ越しの際に額をシャッターにぶつけて、パックリと割れ鮮血飛び散る、名誉の負傷(単にボーッとしてただけです)なんてことも有って、久しぶりに白いスピードカー(救急車)に乗せてもらいました。今もその時の「名誉の負傷」がおでこにしっかり残っています。

今、YOSHIMURA&SONSではその1周年に掛けて、ゼニアフェアを開催しています。
壁一面に品揃えしたゼニアの生地のかず数々が、毎日お越しになる沢山のお客さんに手に取られオーダーされると言う、変わらずの人気です。

何故ゼニアの生地がこんなに愛されるのか?
ヨシムラのリーズナブルプライスにも因るのですが、、、
勿論、それだけではありません。

ゼニアはイタリアの北部トリヴェロ(北に南アルプスを臨める自然豊かな所です)の地に、1910年初代エルメネルド・ゼニアが服地工場を設立しました。その時から明確な企業理念を打ち立てていました。1.最高品質のメンズウエアの為のファブリックを生産すること 2.世界中の原産地から上質な素材を厳選し直接調達すること 3.消費者の発展のためにもたゆまぬ製品革新を努力すること 4.伝統的なクラフトマンシップと最新技術の融合

今日まで100年余り守り通した結果、かつて圧倒的強さを誇っていた英国服地を凌ぎ、世界各国の消費者に支持されるようになりました。

その創業スピリットは、かつて発注の都度訪れたトリヴェロの工場で何度も眼にした光景に現れていました。それは、、、
「美」でした。

生産ラインに至る通路の壁面には、歴史を物語る絵画、清掃の行き届いた廊下、良く手が入れられているイングリッシュガーデン風の中庭、そして生産ラインにおかれた数々の器具が本当に良く手入れが行き届いて皆ピカピカだったのをよく覚えています。糸の束を染める器具などは普通染料まみれだったりするのですが、どれも磨き上げられているのです。決して新しくないのに。まだまだありますが今日はこれぐらいにしておきます。

此処で生地の生産に携わる人全員が、創業精神を守って日々生地を織りあげ送り出していました。そうやって「美」を追求する執念にも似た凄味が、愛される理由の一つでは無いかと思うんですね。

写真上段:1周年無事迎えました

写真上段:ゼニア工場が垣間見える1冊があります


ファッションデザイナーのビジネスモデル
2019/04/11
左の写真はデザイナー田山淳朗さんの興味深い二つのインタビュー記事を重ねたもので、上が1999年1月6日付(今から20年前)、下が2019年4月5日付(現在)で、どちらも業界紙の「繊研新聞」に掲載されたものです。

何故20年も前の新聞記事を取って置いたかと言うと、、、
当時の田山さんは、自身のコレクションブランド「アツロウ タヤマ」をパリコレで展開する一方、日本ではバカ売れしていたことから平成のお化けブランドとも言われた「オゾック」のチーフデザイナーを兼務していました。そして、「オゾック」のビジネスモデルを主導した田山さんに同世代の僕は強く触発されたのでした。

「オゾック」には、それまでのコレクションブランドやライセンスブランド、アパレルブランドにはないビジネスモデルが確立されていました。それが「SPA(製造小売)」と言う企画、製造、販売までを一貫して行うビジネスモデルです。

それは消費者の嗜好の変化を素早く捉えて品揃えに反映し、在庫を高効率回転させて売り上げと収益性を高めたことで、大小さまざまなファッション企業が取り入れようとチャレンジしたものの、デザイナーやMD、セールススタッフといったチーム力の優劣によってブランド間しいては企業間の成績に差がついて行きました。

「SPA(製造小売業)」は、「QR(クイックレスポス)」が生命線で、この要素を60年代から持っていたのが「イージーオーダー」でした。21世紀初頭まで、「イージーオーダー」は、年寄り臭い、ダサいなどのイメージからファッションに鈍感な世界で、売り手も買い手もファッションに関心の低い高年齢層に偏っていました。

しかし、今世紀にはいってからサビルロウやクラシコイタリアが注目を浴び、イージーオーダーにもスタイルやデザインが注入されファッションナイズされるとお洒落で個性的な消費者が飛びつき新たな市場が形成されるようになりました。

元々1カ月弱で顧客の希望を叶えるという「QR(クイックレスポンス)」の要素を備え、さらに消費者需要を取り込んだ新たな提案をリスク少なく提案することが出来るのがイージーオーダーです。既製服では新しい企画を市場へ導入するのにスーツで最低限30着あまりの生産量が必要ですが、イージーオーダーでは1着あれば充分です。

今後は、ファッション性や機能性の高い企画提案出来るチーム力(人材)と、顧客のオーダーをクイックで生産できる背景(工場設備)を整えること(目標は1週間)、フラッグシップショップがファッションビジネスのサクセスキーになることでしょう!


ビジネスリュックの功罪
2019/03/26
僕がリュックを担いで通勤していたのは今から20年ほど前、20世紀も終わろうとしている頃でした。

その頃、未だ前職に就いてカジュアルブランドを担当してたから、Tシャツにデニム、シューズはスニーカーと言った軽装で、リュック背負って父のお下がりのロードバイクを駆って最寄駅まで通勤していたのをよく覚えています。快適でした!

夏のある日、異動でビジネスブランド担当に就任した時からスーツ着用に戻り、いつの間にやらリュックからブリーフケース、自転車に乗るのは休日だけで通勤は徒歩になってしまいました。スーツスタイルでリュック背負ったり、ロードバイクに乗るのがどうも抵抗有ったんですよね。

今、仕事で使うバッグですが、僕は相変わらずブリーフケースを愛用していますが、なんでも業界紙の「繊研新聞」のアンケート(複数回答)によると、トートバッグが一番で6割の人が使い、次にリュックサックが5割の人が使っていました。ヘェー、そんなに居るんだと思った反面、ブリーフケースは1割の少数派で、意外にもデカいバッグに人気が集中しているんだと強く感じました。

そこで2位のリュックサックですが、ビジネススタイルにどうなんだろうと改めて問うて見たくなりました。

良い点は、両手が自由に使えるから自転車に乗りことが出来るし、スマートフォンも操作しやすい。容量が大きいから沢山の資料や道具を持って移動が出来る。総合して機能性が高いと言ったところでしょうか。

一方、難点はと言いますと、まずはビジネススタイルに合うものが少ない。コードや金具の付いたアウトドア系ブランドは絶対NG.次に何をそんなに沢山入っれているの?と思うほど厚く膨らんだリュック(自宅へどんだけ仕事を持って帰るの?)。通勤ラッシュの電車内では迷惑になりますよね。

それでは、スーツスタイルに合ったリュックサックってどんなのが良いか考えてみると、形は絶対スクエア。あの楕円形はNG。色はスーツの色に合わせて、ブラック、グレイ、ダークブラウンあたりが妥当。大きさは、特に暑さですがパソコンが仕事柄手放せない人も多いと思うので、せいぜい15cm位までが許容範囲。それより厚いと修行者をイメージしちゃいます。

スーツやジャケパンのビジネススタイルに合わせるには、フォーマル感が必要だと思います。素材もマットなナイロン系が多いですが、レザー製のものが少数ですが良いのではないでしょうか?

そこでバッグと言ったらエルメスですが、リュックサックはてっきり作って無いと思って調べてみたところ、有りました。程よいサイズと形で、素材はカーフスキン。これがまた良いです!

しかし、、、
価格が、なんと100万円超。庶民の僕は唖然とさせられました!


お宝なシャツの生地
2019/03/18
もう少しで桜の花が街中を桃色にしてくれる、そんな季節がやって来ますね。
花粉症で大変な人も、この時ばかりはマスクしてメガネして、千鳥ヶ淵へGO!ライトアップされた光景はまさに絶景!お宝シーンです。

そうそう、お宝と言えば、先日、ヨシムラの佐野店長が「玉岡さ〜ん、見て下さい、ビッグヴィジョンの○○店でこんなお宝のシャツ生地見つけちゃいましたよ。Kさんにどうですか?」

そう言えば、昨年の暮れから何人かのお客さんに、「シャツの生地、新しいのは一体いつ入るの?」と突っ込まれることしばしば。いささか困り果てていたところへニューコレクション入荷(カンクリーニだよ)の朗報に加え、今回のお宝シャツの出現。これなら眼の肥えたKさんでも喜ぶに違いないと即電話しちゃいました。

そのシャツの生地とは?
なんと、S.I.C.TESによる120番双糸でお織り上げられた海島綿でした!
豊かな質感、美しい光沢、しなやかな手触り、Kさんが「要らない」と言えば、自分のシャツ作っちゃおうと思っていました。しかし、その期待空しく、あっさりオーダーされたと言うオチでした。

コートを脱ぎ捨てるこれからのシーズン、Vゾーンのコーディネイトにシャツは大きな役割を担います。
今シーズンのシャツトレンドでは、「ノーアイロン」や、それに「涼感」を加えたもの、カラーはイエロー系が打ち出されていますが、UVカット消臭吸水速乾など機能を打ち出したものも沢山見受けられます。

汗かきな僕はやはりコットン100%派で、夏は特にそれが心地よいと思っているのですが、素材メーカーも開発が進んで、混紡素材や形態安定素材などでも肌触りの良いものがどんどん出されているようなので一度は試して見ようと、、、

夏は上着を脱ぎ捨てるので(僕らは着ますよ)、シャツ&パンツによるコーディネイトの重要性が秋冬シーズン以上に高り、センスを疑われます。
天然素材か高機能素材化はそれぞれの良さも手伝って、意見の別れるところですが、ヨシムラでは質感を、ビッグヴィジョンでは機能に重きを置いた展開になる見込みです。

話は変わりますが、海島綿もっと無いか探してみよう。



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